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現在の位置 : トップページ > 困った時のヒント > 商品テスト結果 > ソフトコンタクトレンズ用消毒剤のアカントアメーバに対する消毒性能−使用実態調査も踏まえて−
[2010年2月24日:更新]
[2009年12月16日:公表]
*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。
現在、我が国のコンタクトレンズ使用者は1500万人を超えるとされる。一方で、コンタクトレンズ装用に伴う眼障害も増加傾向にあり、装用者の7〜10%に眼障害が発生しているとされる。
コンタクトレンズ装用による眼障害の中で近年増加しているとされるのがアカントアメーバ角膜感染症である。アカントアメーバ角膜感染症は充血、視力障害、強い眼痛等の症状を示し、失明に至るおそれもある難治性の角膜疾患である。原因はコンタクトレンズ装用に起因するものが85〜90%を占め、うち85〜90%をソフトコンタクトレンズ装用者が占めるとされている。
ソフトコンタクトレンズは装用後に消毒を行う必要がある。最近は市販の消毒剤を用いた化学消毒が主流となっており、特に、洗浄・すすぎ・消毒・保存の一連のケアを一つの商品で行うことができるマルチパーパスソリューション(以下、「MPS」とする)を使用する人が多い。ソフトコンタクトレンズ用消毒剤は医薬部外品であり、承認申請時には細菌、真菌、ウイルス及びアメーバに対する消毒効果に関する試験が必要であるが、アカントアメーバについては試験法や必要とされる消毒効果について具体的な規定がなされていない。
そこで、ソフトコンタクトレンズ用消毒剤11銘柄(MPS 8銘柄、過酸化水素タイプ2銘柄、ポビドンヨードタイプ1銘柄)を対象に、アカントアメーバに対する消毒効果を調べることとした。また、18歳〜29歳の2週間頻回交換型ソフトコンタクトレンズを装用している学生385名を対象に、ソフトコンタクトレンズの使用実態と衛生状態の調査を併せて行った。
平成21年12月16日付の貴センターによるソフトコンタクトレンズ用消毒剤のアカントアメーバに対する消毒性能についての調査結果及び要望内容に対しまして、一般社団法人日本コンタクトレンズ協会として真摯に受け止め、対応していく所存ですので、今後ともご指導、ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。
なお、貴センターからの発表内容に対しまして、下記の通り意見、要望がありますので、ご検討の程お願いいたします。
一般社団法人日本コンタクトレンズ協会会長 田中英成
近年、ソフトコンタクトレンズの簡便なケア方法としてMPS(マルチパーパスソリューション)が普及して来ました。このMPSは、1液で消毒効果を発揮する一方、眼にとって安全でなければなりません。一般的には、消毒効果を高めると、細胞毒性や角膜バリア機能等への影響が高くなって来ます。よってMPSに求められている要素は、消毒効果のみではなく、いかに角膜への負担が少なく、眼に対して安全であることです。エイエムオーでは、この消毒効果と安全性の理想的なバランスを目指してコンプリート等のMPSを開発・販売してきました。
また、エイエムオーでは、ユーザー様に、より安全で快適にコンタクトレンズを使用して頂くための啓発活動をこれまで活発に行って参りました。正しいケアの仕方/注意事項も、パッケージの外箱や取扱説明書だけではなく、毎日使用するボトルの表ラベルにもしっかりと明記して、ユーザー様へ喚起しております。また、アカントアメーバ汚染に対して、こすり洗いの徹底は当然のこと、レンズケースの洗浄、乾燥、定期的交換が重要であることも啓発しております。エイエムオーは今回の国民生活センター様からの発表と提言を受け、今後ともさらなる啓発活動を通して、よりコンタクトレンズユーザー様が安全に快適にコンタクトレンズを装用して頂けるよう、努力して参ります。
エイエムオー・ジャパン株式会社 コーニアル事業部 事業部長 井上篤
今回の調査結果は、弊社を含めソフトコンタクトレンズ消毒剤メーカーに対する使用者の皆様への適正使用徹底の必要性を示すものと真摯に受け止めております。
しかしながら、一部新聞報道等で消毒剤自体の消毒効果の一部が紹介され、同じマルチパーパスソリューションでも消毒効果に差が有る様に伝わっている事は遺憾に思います。
その消費者の認識は、貴レポートに記載されている「アカントアメーバを除去するためには、消毒剤の消毒効果だけでは不十分であり、消毒剤の種類に関わらずこすり洗いを併用することが重要である」との結論に矛盾するようにも感じます。
弊社のマルチパーパスソリューションは、「こすり洗い」「すすぎ」「浸漬」という3ステップを全て完了することにより消毒効果を発揮するように設計されております。
一方、貴センターで行われたテスト方法は、単にケア商品にアカントアメーバを「接種」し経過を観察したものであり、その結果と実際に消費者が正しくケア用品を使用した結果には乖離が生じます。
どうか以上ご賢察の上、今後とも機会があればケア用品の正しい使用方法について消費者に適切なアドバイスをしていただきますようお願い申し上げます。
日本アルコン株式会社 代表取締役社長 トム・ドゥーリー
アカントアメーバ角膜感染症は、発症頻度に関する明確なデータは把握しておりませんが、近年症例数の増加が問題視されている難治性の角膜疾患です。
しかし、現状ではソフトコンタクトレンズ用消毒剤のアカントアメーバに対する消毒効果について具体的な規定がなされておらず、また、コンタクトレンズ装用者のアカントアメーバ汚染についての大規模な調査はこれまで行われておりません。
今回のテストでは、ソフトコンタクトレンズ用消毒剤そのもののアカントアメーバに対する消毒効果を調べるとともに、ソフトコンタクトレンズ使用者を対象とした使用実態と衛生状態の調査を行いました。
消毒効果のテストは、消毒剤そのものの効果を調べるため、アカントアメーバの栄養体とシストを消毒剤に接種し、アメーバの減少数を観察するという方法で実施しました。衛生状態調査は、レンズ及びケア用品が入ったレンズケースを十分に攪拌(かくはん)した上で、ケース内のケア用品についてテストを行いました。
その結果、消毒剤そのものの消毒効果のみではアカントアメーバを完全に消毒できないことが分かりました。また、調査対象とした385名のうち約1割にあたる40名からアカントアメーバ汚染の痕跡が確認されました。レンズがアカントアメーバに汚染されていても直ちに感染につながるとは限りませんが、角膜に傷がつく等の他の要因があった場合、アカントアメーバ角膜感染症を発症する可能性があると考えられました。
以上より、ソフトコンタクトレンズ用消毒剤そのものの消毒効果のみではアカントアメーバを完全には消毒できないため、こすり洗い等日々のケアを正しく行い、消毒効果を補完する必要があると考えられましたので、その旨を消費者にアドバイスしております。MPSによるレンズケアの注意点については、日本コンタクトレンズ学会ホームページに記載された注意事項の中から特に重要と思われるものを抜粋して報告書に記載しました。
この度は、昨年末に貴センターより発表された「ソフトコンタクトレンズ用消毒剤のアカントアメーバに対する消毒性能」テスト結果を正しく理解するため、貴センターのご見解をお伺いしたく存じます。
私共は、今回の調査結果が弊社を含めソフトコンタクトレンズ消毒剤メーカーに対する使用者の皆様への適正使用徹底の必要性を示すものと真摯に受け止めております。
しかしながら、一部の消費者や取引先におきましては、本調査結果は、適正な使用方法を行ったとしても消毒効果が不十分であるため、一般消費者に小売することができない製品であることを証明したものであるとの理解をされている現状があります。
私共としては、貴レポートは、「こすり洗い」、「すすぎ」、「浸漬」等の適正使用を行っても効果がないということまでを必ずしも証明したものではないと理解しておりますので、誤解をされていると思われる消費者や取引先の誤解を解くべく何度も私共の理解をご説明させていただきました。しかし、私共は、消毒効果が不十分であるとの評価を頂いた消毒剤の当該メーカーであるため、私共が消費者や取引先に何度説明しても信用していただけず、消費者や取引先の誤解を解くためには、同レポートを発表された当事者である貴センターのご意見や公の発表が必要不可欠となっております。
そこで、今一度確認させていただきたく存じますが、今回発表された調査結果は、当社製品が、「こすり洗い」、「すすぎ」、「浸漬」等の適正使用を行ってもなお消毒効果が不十分であり、消費者に販売することができない製品であるということまでを証明するものではないという理解で宜しいでしょうか。発表者としてのご見解をご教示いただきたくお願い申し上げます。
日本アルコン株式会社 ビジョンケア事業部長 福田 祐一
本テストで実施したアカントアメーバに対する消毒効果のテストは、こすり洗いによる物理的な除去を含まない、ソフトコンタクトレンズ用消毒剤そのものの消毒効果について調べたものです。その結果、消毒効果は銘柄間での相対的な差はあったものの、いずれの銘柄についても消毒剤そのものの消毒効果のみではアカントアメーバを完全には消毒できないことが分かりました。
また、今回の結果では、使用者側はケアをきちんと実施していたと回答したケースでもアカントアメーバによる汚染の痕跡が確認されており、ソフトコンタクトレンズ用消毒剤を使用する場合には、ケア前の手洗いやレンズのこすり洗い、レンズケースの交換等日々のケアを現状よりも一層正しく、注意深く行い、消毒効果を補完する必要があると考えられました。その旨を消費者にアドバイスするとともに、業界及び行政に対しては消費者に対する注意喚起・教育啓発等を含め、今まで以上の対策を講じるよう要望した次第です。
貴センターより当協会に発出されました、『平成21年12月16日付、21独国生商第157号「ソフトコンタクトレンズ用消毒剤のアカントアメーバに対する消毒性能」について(要望)』に関しまして、当協会の現時点での対応を下記のとおり、報告させていただきます。
今後も当協会として、ソフトコンタクトレンズ用消毒剤に関する適正使用のための啓発活動等を実施して参りたいと存じますので、ご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
一般社団法人日本コンタクトレンズ協会会長 田中 英成
本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165
[報告書本文(PDF)] ソフトコンタクトレンズ用消毒剤のアカントアメーバに対する消毒性能−使用実態調査も踏まえて−(673KB)
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