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[2009年2月5日:公表]

電気アイロンによる子どものやけど事故を減らすために

 国民生活センター危害情報システム(注1)の病院情報によると、2003年度以降2008年度までに電気アイロン(以下、「アイロン」という。)によるやけどの事故事例(注2)は165件寄せられており、そのうち10歳未満の子ども(注3)の事例は127件(77.0%)、特に2歳以下の乳幼児に限れば102件(61.8%)と高い割合になっている。

 子どもの事故事例を見ると、「アイロンをしている母親のそばに子どもがよってきて、誤ってアイロンに触れてやけどした」などの使用中のほか、「コンセントを抜いたアイロンに子どもが左手で触ってしまった」などの使用後や、「親が目を離したすきに置いてあったアイロンに子どもが手を伸ばし触ってしまった」などの大人が少し目を離したときにも起きている。

 そこで、子どものやけど事故を減らすために、使用後のアイロンがどのくらいの時間までやけどをする状態なのか、また、やけど防止の対策としてどのような構造や表示などが考えられるのかを調べるとともに、消費者やメーカーに対するアンケート調査も実施し、消費者に情報提供する。

(注1)商品やサービス等により生命や身体に危害を受けたり(危害情報)、そのおそれのある情報(危険情報)を全国の危害情報収集協力病院及び消費生活センターからオンラインで収集・分析し、消費者被害の未然防止・拡大防止に役立てることを目的として作られたシステム。
(注2)2003年4月1日以降、2008年11月末日までに寄せられた事故事例。
(注3)本報告書では、特に断らない限り「子ども」とは10歳未満の者をいう。


主な調査結果等

テスト結果

 大手家電メーカーの製品を中心に、電源コード(コードレス、コード式)や消費電力(1200W以上、1000W)の違いのほか、やけど防止の工夫をしたものなどを加えた4社10銘柄をテスト対象とした。

温度及び構造等

  • 露出したかけ面などは電源を入れてから9〜31秒後には45℃を越え、最高温度は200℃を越えている。
  • アイロンだけでなく、アイロンのスタンドも高温となっているので注意が必要である。
  • 電源を切った後、アイロンの温度が45℃まで下がるのにコードレスが74〜103分、コード式でも39〜68分かかり、長い時間冷めないこともやけど事故の要因と考えられる。
  • スタンド付の銘柄の中には、高温になるかけ面の露出を小さくし触れにくくしたものもある。
  • コードレスは3銘柄とも収納ケース付であり、使用後にアイロンに被せたケースの表面は比較的低い温度なのでやけど防止に有効と考えられる。
  • 使用後、アイロンのかけ面をスタンドに固定し、転倒しても高温となったかけ面が露出しないようロック機能を備えたものもある。

表示

  • 使用後に高温になったかけ面を視覚的に確認できるものはなかった。
  • 製品本体に高温部でのやけどの注意表示がないものもある。

アンケート調査結果

消費者へのアンケート

  • 子どもが「やけどした」、「しそうになった」状況は、大人が見ているときや少し目を離したときに多数起きている。
  • 簡単に子どものやけどを防止できると回答した人が多い反面、やけど事故などの経験者はもう一度やけどするかもしれないと回答した人が約6割を占めていた。

メーカーへのアンケート

  • 子どものやけどの報告を受けたことはほとんどないが、やけど防止のために改善に取り組んでいる、または取り組んだとの回答が多い。


消費者へのアドバイス

 子どもがやけどの危険性を理解し適切な行動がとれる能力を身に付けるまで(おおよそ4歳頃)は、特に注意する必要がある。

  • 子どもが寝ている時間帯や手の届かない場所で使うようにする。
  • 使用後のアイロンは長い時間高い温度なので、速やかに子どもの手の届かない場所に片付ける。
  • 使い終わったアイロンを収納ケースでカバーし、子どもが手でアイロンに触れられないよう工夫したものがあるので購入時に目安となろう。


業界への要望

 子どものやけど事故を防止するためには、使用後は速やかに冷めるアイロンが望ましいので将来そのような製品が開発されることを期待したい。

  • 使用後のアイロンに触れて起きている事例もあることから、使用後のアイロンを収納ケースに入れて安全に保管できる製品も選択できるよう商品の充実を要望する。
  • 電源を切った後のアイロンが高温であることがわかる温度表示の開発。
  • 使用中・使用後のアイロンによるやけど事故防止のため、高温部が露出しない構造のアイロンスタンドの開発。


要望先

社団法人 日本電機工業会 家電部



情報提供先

内閣府 国民生活局 総務課 国民生活情報室
経済産業省 商務流通グループ 消費経済政策課
経済産業省 商務流通グループ 製品安全課




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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