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[2008年12月18日:更新]
[2008年12月4日:公表]

危険!着衣着火に注意−未然防止には防炎製品が効果的−

 消防庁「平成19年版 消防白書」によると、平成18年(2006年)中の火災による死者数(放火自殺者を除く)は1,475人で、このうち着衣着火(注1)によるものは128人(8.7%)であった。また、その年齢別死者数を見ると、65歳以上の高齢者が128人中98人(76.6%)を占めていた。

 国民生活センター危害情報システム(注2)の病院危害情報によると、2003年度以降2008年度までに、着衣着火による事故事例(注3)が58件寄せられている。「台所でコーヒーを沸かそうとしたところ、ガスコンロの火が着衣に着火して全身にやけど(2度)を負って死亡した」などの死亡事例が8件寄せられ、そのうち5件(62.5%)は65歳以上の高齢者の事例であった。

 これまで国民生活センターでは、消費者被害注意情報(注4)(1997年)、衣料品の表面フラッシュ(注5)に関する商品テスト(注6)(1999年)などによって、着衣着火に関する情報提供を行ってきたが、情報提供後約10年経過した現在においても、着衣着火による事故が後を絶たない。そこで今回は、主に家庭内で着用する衣類の燃焼性に着目し、着衣着火の再現テストなどを実施し、あわせて防炎製品(注7)の効果を調べることとした。

 今回は、アームカバー、エプロン、カーディガン、割烹着、トレーナー、パジャマなど、計6商品群(24銘柄)をテスト対象とした。

(注1)着衣着火とは、何らかの火源により人の意志に反して、身につけている衣類に着火した火災のこと(東京消防庁「平成20年版 火災の実態」より)。
(注2)商品やサービス等により生命や身体に危害を受けたり(危害情報)、そのおそれがあった情報(危険情報)を全国の危害情報収集協力病院及び消費生活センターからオンラインで収集・分析し、消費者被害の未然・拡大防止に役立てることを目的として作られたシステム。
(注3)2003年4月1日以降に受診、2008年10月末日までに寄せられた事故事例。
(注4)平成9年2月公表「服が燃えて大やけど!知られざる危険「着衣着火」」
(注5)わずかな炎の着火で短時間に衣服の表面を火が走る現象。
(注6)平成11年10月公表「衣料品の表面フラッシュに関する商品テスト結果」
(注7)財団法人 日本防炎協会が自主的に採用する「防炎製品ラベル」付きの製品。


主なテスト結果等

危害情報システムにおける着衣着火による事故の内容

 着衣着火による事故事例は58件。うち、8件は死亡事例。

テスト結果

(1)防炎性能試験
 防炎製品は一般製品に比べて防炎性能が優れていた。
(2)マネキンに着用させた場合の着衣着火の再現テスト(燃焼性テスト)
 防炎製品は燃え広がらず、炎を離すと直ちに燃焼が終了したが、一般製品は燃え広がってほぼ全焼に至るものが多かった。
(3)防炎製品に炎が10秒及び1分当たった場合の状態観察
 防炎製品も炎が当たっている間は燃焼を続けた。
(4)注意表示
 一般製品には着衣着火に関する注意表示が無いものが多かった。

防炎製品に関する調査

(1)防炎製品の普及
 着衣着火による死者数は毎年120人以上。死者発生の防止のため消防を中心に防炎製品の有効性などについて普及啓発を行っている。
(2)販売実態調査
 防炎製品を店頭で直接購入できる店舗はほとんどなかった。
(3)防炎製品と一般製品の価格差
 防炎製品は一般製品に比べて平均購入価格が最大で約5倍高かった。


消費者へのアドバイス

  • 着衣着火の危険をよく知り、衣類に炎が近づきすぎないよう気をつける。
  • 必要に応じて防炎製品を利用する。
  • 着衣着火が起きた時は風呂や台所などの身近な水で消火したり、地面を寝転がって消火したりするとよい。


業界への要望

  • 消費者が防炎製品を直接見たり触れたり試着などして購入できるよう、防炎製品の取扱店舗の拡大を行うとともに、店舗内で消費者が防炎製品を購入しやすい環境作りを要望する。
  • 防炎性能がより優れた商品の開発を行うとともに、商品分野の拡大や低価格化を要望する。


行政への要望

 着衣着火による事故の防止のため、防炎製品の利用をより普及啓発するよう要望する。



要望先

総務省 消防庁 予防課
社団法人 日本アパレル産業協会
全日本婦人子供服工業組合連合会
日本チェーンストア協会
日本百貨店協会



情報提供先

内閣府 国民生活局 総務課 国民生活情報室
経済産業省 商務流通グループ 消費経済政策課
経済産業省 商務流通グループ 製品安全課
経済産業省 製造産業局 繊維課
財団法人 日本化学繊維検査協会
財団法人 日本防炎協会



動画




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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