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[2008年11月21日:更新]
[2008年11月6日:公表]

アルミホイールによる収れん火災に注意!
−メッキ処理された凹面鏡のようなホイールについて−

 乗用車用アルミホイール(以下、「ホイール」という。)は、デザインや機能性の観点から、最近では新車から装着されていたり、メーカー純正ホイールからの交換等で盛んに販売されており、2007年には約2,000万個販売されている。

 他方、「日差しが強い日に、車のホイールに日光が当たり、その反射で近くにあった散水ホースが焦げた。危険なので調べてほしい」というテスト依頼があり調べたところ、ディスク面が凹面鏡のように窪んでいるため、太陽光を反射し収れんにより可燃物が発火する危険性があることが分かった。なお、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)にも同様の事例が1件寄せられている。

 そこで、ディスク面が凹面鏡のようなアルミホイールがかなり販売されていることから、径やデザインの異なるいくつかのホイールについて実際に太陽光が収れんして可燃物が発火するのかテストを行い、消費者に注意喚起することとした。


テスト結果

 メッキ処理されたホイールのディスク面を正面から覗き込むと、顔が拡大され凹面鏡と同じ状態であった。

 そこで、実際にホイールに太陽光を反射させた際、収れんにより可燃物が燃えるかどうかテストを実施したところ、メッキ処理され反りが大きく、ディスク面を覗き込んだ際、顔が歪むことがなく大きく拡大されるホイールは、収れんにより可燃物として設置した新聞紙の束や新聞紙を詰めたゴミ袋が発煙または発火した。なお、取扱説明書やホイール本体に収れん火災に関する警告や注意表示はなかった。

写真1.新聞紙が焦げた様子
写真1

写真2.ゴミ袋が発火している様子
写真2



収れん火災が起きる条件

(1)太陽の日射量と位置
 太陽高度が高くなる夏季ほど日射量は大きくなるものの、今回のテスト時の日射量は冬季でもあり得る日射量であることから、季節によらず収れん火災の可能性がある。
(2)ホイールの条件
 収れん火災が発生するためには、太陽光が最も収れんする焦点付近に可燃物が存在する必要がある。一般に車両に装着されているホイールは、路面に対してほぼ垂直に設置されているため、ディスク面が太陽の正面を向いていても太陽高度が高くホイールに対する太陽光の入射角度が大きすぎる場合には、焦点が下がり過ぎるためホイールの側方にくることはない。焦点距離と入射角度を調べた結果、ディスク面の反りが大きく焦点距離が短いほど、太陽高度が高い時間でも収れんしやすいことが分かった。


消費者へのアドバイス

  • 凹面鏡のようにディスク面の反りが大きく光を反射するメッキ処理のホイールは、最悪の場合収れん火災が発生する可能性があることを知っておく。
  • 収れんの可能性のあるホイールを装着した場合、車両の周辺には可燃物を置かないようにする。


業界への要望

  • 収れんが生じるおそれのある反りがあり、表面がメッキ処理されたものは改善を要望する。


要望先

日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会



情報提供先

内閣府 国民生活局 総務課国民生活情報室
経済産業省 商務流通グループ 消費経済政策課
国土交通省 自動車交通局 技術安全部 審査課
総務省 消防庁 予防課
社団法人 日本自動車工業会



動画



業界の意見 ※2008年12月10日 追加

「日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会」より

 当会JAWA事業部(アルミホイールを取り扱う事業部)会員からの情報収集や外部機構である自動車用軽合金製ホイール試験協議会(JWTC)の技術委員会メンバーの協力により、今回発表のテスト内容に関する協議を進めてまいりました。

 その結果、先ずは今回のテスト結果について当会当事業部でも事実検証を得るに至りました。

 併せて、会員に対して下記の内容にて重要事項として通達(平成20年12月1日付け)を行いましたことをご報告させていただきます。

  1. (1)収れんが生じるおそれのある製品については、その具体的な危険性について取扱説明書等に追記または、別途それに準ずるものを製品に同梱すること。
  2. (2)既存の製品または新規製品に関しては、収れん火災に配慮した設計(変更も含む)を行うこと。
  3. (3)万が一事故があった場合には、国土交通省自動車交通局技術安全部審査課リコール対策室に通知すること。
  4. ※「自動車部品・用品等に関する事故発生時の通知について」(平成19年4月27日付け国自審第221号)の1.(2)に含まれることから、アルミホイールによる収れん火災が発生した場合には、当該通達に基づき、国土交通省自動車交通局技術安全部審査課リコール対策室に通知を行う。

本件については、今後も引き続き情報収集を行うと共に必要に応じて会員に対して周知徹底を行ってまいります。

日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会(NAPAC)
JAWA事業部 部会長 斯波 眞澄




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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