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[2008年8月20日:公表]

「磁気活水器」のトリハロメタン等の除去効果

 PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に寄せられた「磁気活水器」に対する苦情相談件数は、2003年度以降2008年7月11日登録分までで4,650件あり、その中で「安全・衛生」「品質・性能・役務品質」に関するものは、あわせて534件ある。

 「磁気活水器」の多くは、水道管や蛇口の外側に磁石を取り付けるため、フィルターの交換が不要(長寿命)であることをうたっている。また、「水がまろやかになる」等感覚的で検証が難しいことなどを広告している銘柄が多いが、中には消費者の関心が高いトリハロメタンのような有害物質の除去を広告に表示している銘柄もある。

 そこで今回、トリハロメタン等の除去に関してインターネット通信販売の広告等でうたっている蛇口取付型(3銘柄)と元管型(水道管に直に取り付けるタイプ:3銘柄)を対象にこれらの除去性能等を調べ、消費者に情報提供することとした。

※本テストでいう「磁気活水器」は、蛇口や水道管を外側から挟み、フィルターなどの機構を有さず、「活水」機能をうたっている水道用器具のことを指している。


主なテスト結果

総トリハロメタンの除去性能

 水道法に基準値の定められている総トリハロメタンを一定量溶解させた試験水を用い、磁気活水器を取り付ける前後の総トリハロメタンの濃度を測定し、総トリハロメタンが除去されているかどうかを調べた結果、磁気活水器の取り付け前後で総トリハロメタンの濃度に違いはなく、総トリハロメタンが除去できないことが分かった。

表1.総トリハロメタンの除去性能試験結果(mg/L)

蛇口取付型
銘柄名 取付前 取付後
0.096 0.096
0.098 0.097
0.098 0.098
元管型
銘柄名 取付前 取付後
0.102 0.101
0.108 0.107
0.107 0.105

トリハロメタン生成能に対する影響

 インターネット通信販売の広告や商品に添付されていたパンフレット等で「水に含まれる有機物等と塩素の化学結合を防ぎ、結果として、トリハロメタン発生量を削減します」のようにトリハロメタンを直接除去するのではなく、その原因物質を除去することをうたっていた2銘柄について、磁気活水器の取り付け前後で水道水のトリハロメタンを発生させる能力(トリハロメタン生成能)を低減する効果があるのか調べた。その結果、磁気活水器の取り付け前後でトリハロメタン生成能に違いはなかった。

遊離残留塩素除去性能

 一部の銘柄では、インターネット通信販売の広告等に塩素そのものを除去するとも読み取れる表現が見られたので、遊離塩素を一定量溶解させた試験水を用いて遊離残留塩素の除去性能を調べた。その結果、磁気活水器の取り付け前後で遊離残留塩素の濃度に違いはなく、除去できないことが分かった。また、カルキ臭の主な原因は、水道水の塩素とアンモニア性窒素等が結合して発生する結合残留塩素の一部に由来するが、水道水で調べたところ、取り付け前後で結合残留塩素の濃度に違いはなく、除去できないことが分かった。

表2.遊離残留塩素除去性能試験結果(mg/L)

蛇口取付型
銘柄名 取付前 取付後
2.0 2.0
1.9 1.9
2.0 2.0
元管型
銘柄名 取付前 取付後
1.9 1.9
1.9 1.9
2.0 2.0

表示・広告

 トリハロメタンに関するインターネット上の広告等について調べたところ、インターネットショップの広告にのみトリハロメタンの除去を示唆する文句が記載されている銘柄や、製造者のホームページにまでトリハロメタンの除去に効果があることを記載している銘柄があった。また、一部の銘柄では、インターネットショップの広告にトリハロメタンの原因物質や残留塩素が除去できる旨の記述があった。

 以上、トリハロメタンや残留塩素等を除去できる効果をインターネット上の広告等で表示しているが、テストした結果いずれも効果がなく消費者の誤認を招く表示であった。



消費者へのアドバイス

  • 磁気活水器は水道水のトリハロメタンや残留塩素を除去する効果はない


業界への要望

  • トリハロメタンや残留塩素を除去する効果はないので、早急にこのような広告・表示は取りやめるよう要望する


行政への要望

  • トリハロメタンや残留塩素を除去する効果はないので、除去できるような効果をうたった広告・表示を行った事業者に対し排除命令等の措置を要望する


要望先

公正取引委員会 事務総局 取引部 景品表示監視室
社団法人日本通信販売協会
日本磁気活水器協会



情報提供先

内閣府 国民生活局 総務課 国民生活情報室
経済産業省 商務流通グループ 消費経済政策課
経済産業省 商務流通グループ 製品安全課
厚生労働省 健康局 水道課
有限責任中間法人 浄水器協会



業界の意見 ※2008年9月25日 追加

「日本磁気活水器協会」より

今回のテスト結果につきましては、日本磁気活水器協会(以下 当協会)として、全面的に承認し、その対処についても賛同いたします。

当協会に於きましては、従来より

  1. (1)磁力の強さ(弱さ)と作用効果との相関関係は未解明
  2. (2)一般的に言われる「クラスター理論」も未解明で将来的な研究結果を待つ
  3. (3)磁力によって水に含まれる成分は増減しない
  4. (4)磁力表示を行う場合、測定部位の明確な表示を行う

等につきまして、加盟各社に指導しております。

磁気活水技術は理論・効果効能等の多くの部分で未解明な部分が多く、今後の研究に待つところが大きいのが現状です。しかしながら、産業分野においては理論は未解明であっても、導入企業にはっきりとしたメリットをもたらすものがあることも事実であり、今回の一部の企業の誇大表示に対する検証結果をもって「磁気活水器」の全てが否定されることの無きよう配慮いただきたく思います。

なお、当協会に於きましては、配管切断せずに挟み込んで取り付けるタイプを「挟み込み(外付け)タイプ」、配管切断し繋ぎ込むタイプを「直結タイプ」と呼んでおります。

日本磁気活水器協会 会長 網嶋重昭



「ハイテクノ」

「ハイテクノ」より

  1. (1)東洋紡エンジニアリング(株)は、2006年3月に磁気処理装置の製造販売を中止しております。
  2. (2)弊社は2007年3月に、東洋紡エンジニアリング(株)から、この商品の製造販売権を移譲されています。
  3. (3)弊社の販促用表示物は、移譲時に東洋紡エンジニアリング(株)から開示された資料を基に作成しております。これらは全て、公的証明を含む自社調査結果に基づき、表示法等には抵触しないよう構成されています。
  4. (4)また、自社調査結果と言うことを断わり、最終判断を顧客に委ねております。
  5. (5)(1)〜(4)の内容については、8月19日に弊社の意見として国民生活センターに文書で回答しております。しかしながら、これらの意見書が反映されることなく、8月20日の国民生活センターの発表が行われたことに対して大変残念に思います。
  6. (6)今後は弊社の意見を踏まえた対応をよろしくお願いいたします。

ハイテクノ有限会社 代表 飯田博彦

「ハイテクノ」への商品テスト部の見解

 2008年6月に購入した商品に「東洋紡エンジニアリング(株)」「東洋紡エンジニアリング特約店:ハイテクノ(有)」が表記されており、製造または販売者として報告書に記載しました。また、トリハロメタンや残留塩素の除去効果は、テストにより効果が認められなかったことから、消費者に情報提供するとともに、早急にそのような広告・表示を中止するよう事業者に要望ずることとしました。




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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