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[2008年2月21日:公表]

ガステーブル等のグリル火災に注意!

 ガステーブル(ガスコンロ)は日常の食生活には欠かせない調理器具の1つである。PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)には、2002年度以降2007年度(2007年11月末登録分)までに、「ガステーブルのグリルで魚を焼いたら、30cmの炎が上がり、消火器で消した」など、ガステーブルのグリルから火が出たという事故が計26件寄せられている。

 各地の消防局などではグリル火災の未然防止のために注意喚起を行っているが、グリル火災の事故事例は跡を絶たない。そこで、現在購入可能なガステーブルにおいても同様なグリル火災が起こり得るのかテストを行い検証するとともに、グリル火災防止のための安全対策や効果について調べることとした。

 なお、PIO-NETには「IHクッキングヒーターのグリルで魚を焼き、できあがり具合を見ようと、前の蓋を開けたところ、火が前に出た」という事故事例が1件寄せられていたことから、IHクッキングヒーターについては参考テストを行った。

 今回は、グリル調理時の安全機能に着目し、安全機能のないもの1銘柄、タイマーによる自動消火機能を持つもの1銘柄、タイマーによる自動消火機能及び異常過熱時自動消火機能を持つもの1銘柄、計3銘柄をテスト対象とした。なお、IHクッキングヒーター1銘柄は参考テストに用いた。


主なテスト結果等

事故の内容

  • PIO-NETには、2002年度以降2007年度(2007年11月末登録分)までに、ガステーブルのグリルから火が出たという事故が計26件寄せられている。そのうち、使用者側の不注意が事故原因と思われる事故事例が2件あった(注)。
  • (独)製品評価技術基盤機構で公表している事故情報検索システムを利用して、ガステーブルのグリル火災に関する事故を検索したところ、2002年度以降2006年度(2007年11月末検索分)までに事故が85件寄せられていた(注)。
(注)
PIO-NETや(独)製品評価技術基盤機構ホームページ上での検索・集計機能では、ガステーブルの事故事例の中から、グリルから火が出たという事故事例のみを抽出することはできないため、今回に限って、ガステーブルの事故事例の中から該当する事故事例を1事例ずつ精査・選別し、集計したものである。

グリル火災の再現テスト

  • 取扱説明書通りの使用方法では受け皿の油かす等に火はつかず、グリルから火が出ることはなかった。
  • 自動消火機能が付いていないガステーブルでは、油かす等で汚れたままのグリルで長時間の調理をするとグリルから火が出た(写真1)。
  • 自動消火機能が付いているガステーブルでは、調理開始から一定時間経過後にタイマーで自動消火したり、異常過熱時に自動消火するセンサーが作動し、受け皿の油かす等には火がつかず、グリルから火は出なかった。

グリル火災の未然防止に関する注意表示

 取扱説明書にはグリル火災を未然に防止するための注意表示が記載されていたが、本体にもわかりやすく表示することが必要と思われる。

参考

 IHクッキングヒーターでは、長時間調理を続けた後にグリルの扉を開けると、受け皿の油かす等に火がつき、グリルから火が出た(写真2)。今回、グリルから火が出ることは再現したが、同様な事故事例は他に寄せられておらず、また、今回のテスト方法が極めて稀なケースを再現しているため、同様な事故が起こる可能性は高くないと思われるが、ガステーブルのグリル火災と同様に注意が必要である。


写真1 ガステーブルの奥の排気口から炎が出ている様子
写真1


写真2 (参考)IHクッキングヒーターのグリルから火が出た直後の様子(長時間調理後)
写真2



消費者へのアドバイス

  • グリル火災を防止するためには調理中にその場を離れないなど、取扱説明書に書いてある使用方法を守って使う。
  • グリル内をこまめに手入れし、油かす等の可燃物を取り除く。
  • 購入の際は、より安全なタイマーによる自動消火機能や、異常過熱時の自動消火機能を持つものを選ぶ。


業界への要望

  • グリルの手入れを怠ったり、調理中にその場を離れたりすると、グリル火災の危険性があることを消費者に周知することを要望する。
  • グリルへの自動消火機能などの安全装置の全面的導入について検討するよう要望する。


要望先

社団法人 日本ガス石油機器工業会



情報提供先

内閣府 国民生活局 消費者調整課
経済産業省 商務流通グループ 消費経済政策課
経済産業省 商務流通グループ 製品安全課
総務省 消防庁 予防課
社団法人 日本電機工業会



動画



業界の意見 ※2008年3月7日 追加

「社団法人 日本ガス石油機器工業会」より

1.弊工業会への要望内容について

  1. 1)「グリルの手入れを怠ったり、調理中にその場を離れたりすると、グリル火災の危険性があることを消費者に周知すること。」について
    →ご指摘の内容を踏まえ、ガスこんろの安全使用に関する啓発資料を作成し、消費者団体や消防関係に配布致します。また、本体や取扱説明書への注意表示についても見直すこととし、重要なポイントを見やすい内容と致します。

  2. 2)グリルへの自動消火機能などの安全装置の全面導入について検討すること。」について
    →こんろの安全化に向けては、ガス事業者・ガス機器メーカーが中心となりH16年4月から自主的な検討を開始し、その結果として、本年4月の生産分から、自主的にコンロバーナー全口に、調理油加熱防止装置、立ち消え安全装置、消し忘れ消火機能、早切れ防止装置(便利機能)、また、グリルには消し忘れ消火機能(一定時間で消火します。)が搭載されます。現状でも機種によっては、グリルの「自動消火タイマー」「グリル過熱防止装置」や「グリル排気口からの炎が出ない装置」を搭載したものがあります。

2.プレス発表資料の記載内容について

  1. 1)P3のPIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)の「使用者側の不注意が事故原因と思われる事故事例」として、事例中に「製品には安全装置がない」という表現がありますが、本文中には安全装置の定義などが説明されていない中、使用者に安全装置のない不安全な製品が市場で売られているのかと誤解を持たれる可能性もありますので、表現は前文で説明がでてくる「製品にはグリルの自動消火機能がない」などにしたほうがよいのではないでしょうか。

  2. 2)P3の「事故の内容」の文章中で「使用者側の不注意が事故原因と思われる事例が2件あった。」とあります。残りの24件やNITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)の事例85件については使用者の不注意が原因ではないと読みとれるような記載になっておりますので、その部分の表現については、ご配慮いただきたいと考えます。

  3. 3)下記の表、資料の中で、「標準タイプ」という言葉が使われています。
    ○表1 テスト対象銘柄一覧
    ○表2 秋刀魚の調理時間
    ○資料1 1)仕様一覧
    ○資料1 2)グリル火災の未然防止に関する主な注意表示例
    「標準タイプ」は、グリルの自動消火機能付きに対して、自動消火機能が付いていないものを示している言葉になっていますが、「標準タイプ」=「グリルの自動消火機能が付いていない」のイメージで読者が受け取るのではないかと心配します(こんろの標準、普通に売られているものは、その機能がないもの、こんろの安全性はそんなものかというイメージです。また、本文中では、標準タイプという言葉は使われておらず、グリルの自動消火機能が付いていないという言葉になっています)。

社団法人 日本ガス石油機器工業会 次長 尾身健二


商品テスト部の見解

2.プレス発表資料の記載内容について

  1. 1)PIO-NETの事例には、相談者の申出内容が登録されております。当該事例も相談者の「製品には安全装置がない」という申出内容に沿って、事例として記載致しました。

  2. 2)PIO-NETに関する事例につきましては、1)の回答でも記述しましたように、事例には相談者の申出内容が登録されているため、実際に使用者側の不注意であったか否かは、明白に区別・分類することはできません。しかし、取扱説明書に記載されている使用方法が守られていないことが、申出内容の文章に明確に記載されていた事例については、使用者側の不注意の可能性が高いものと判断し、「使用者側の不注意が事故原因と思われる事例」として記載致しました。
     また、NITEの事例に関しましては、NITEのホームページ上の事故情報検索システムを利用して、ガステーブルのグリル火災に関する事例を検索して、引用させていただいたのみであり、使用者側の不注意であったか否かの判断は行いませんでした。

  3. 3)ご指摘のように、「標準タイプ」=「グリルの自動消火機能が付いていない」というイメージで読者の方々が受け取られる可能性も考えられますが、グリルの自動消火機能が付いていない商品は、自動消火機能付きの商品に比べて低価格で販売されており、また、店舗やインターネット販売などの市場調査や各社のカタログなどで多く見られたことなどから総合的に判断し、今回は、標準タイプと分類させていただきました。なお、今回いただいたご意見は、今後のテスト実施の際の参考にさせていただきたいと思っております。



本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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