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[2006年4月6日:公表]

サイクロン方式の掃除機

目的

 2000年度以降2006年2月末までにPIO−NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に寄せられたサイクロン方式の掃除機に関する相談内容を見ると、製品に関する103件の相談のうち、「吸込力がすぐ落ちる、想像していたより吸込力が弱い」「すぐにフィルターが目詰まりし、吸い込まなくなる。まめにフィルターを洗わなければならないのが不満」など目詰まり等による吸込力の低さやフィルターのメンテナンスの手間に関する相談が多かった。しかし、最新のサイクロン方式の掃除機は、フィルターに振動を加え、フィルターに付着したごみをふるい落とすなどして、目詰まりによる吸込力の低下防止や回復等をうたっている。そこで、現在国内で販売されている主な床型のサイクロン方式の掃除機を中心に、従来の紙パック方式の掃除機に比べ、フィルターの目詰まりなどによる吸込力の低下はどうなのか、また、メンテナンス上の問題がないのか調べる。また、安全・衛生性(安全装置、排気)や使用性(騒音等)、表示(吸込仕事率等)についても調べ、消費者へ情報提供する。



結果

  • サイクロン方式やダイレクト集じん式は紙パック方式に比べて吸込力の低下が早いものが多かった。また、サイクロン方式は掃除性能が他の方式に比べ低めの銘柄が多かった
  • ごみをかなり吸ったあとは、ほとんどの銘柄で掃除性能の低下が見られた。また、板床上の小麦粉をきれいに吸い込めない銘柄があった
  • 回転ブラシの安全対策がされていない銘柄があった他、フィルターを水洗いする銘柄は乾燥までに時間がかかるため、残った水分がモーターに吸い込まれる可能性があった
  • 使用時に発生する騒音が78dBとかなり大きな銘柄があった
  • 吸込仕事率はどの銘柄も、表示値に対する許容範囲(−10%以内)に満たなかった
  • サイクロン方式の掃除機は手入れに手間がかかり、集塵容量が紙パック方式に比べて少なかった


消費者へのアドバイス

  • サイクロン方式の掃除機は、紙パック方式の掃除機に比べ吸込力の低下の度合いが早いものが多かった。また、砂ごみの掃除性能などが他の方式に比べ低い銘柄が多かった
  • サイクロン方式と紙パック方式にはそれぞれ特徴があるが、サイクロン方式は手入れが必要なことや、水洗い後は乾燥に時間がかかるなどの点に注意が必要である
  • サイクロン方式の騒音は、紙パック方式に比べてやや大きめで、中には非常に大きな騒音のものがあるので、実際の騒音を聞き比べるなどして確認するとよい
  • ノズルを床から離してもブラシが回り続ける銘柄は、指挟みなどの危険性があるので、子供がいる家庭では安全機構を確認して購入したい


業界への要望

  • 安全対策が不十分なものがあったので改善を要望する
  • 騒音が非常に大きなものがあったので改善を要望する
  • 吸込仕事率はより正確な値を表示するよう要望する
  • より使いやすいサイクロン方式への改善を要望する


行政への要望

  • 正確な吸込仕事率を表示するよう業界への指導や、測定精度向上のためのJISの見直しを要望する


要望先

経済産業省 商務情報政策局 情報通信機器課
経済産業省 商務情報政策局 消費経済部 製品安全課
社団法人 日本電機工業会



情報提供先

内閣府 国民生活局 消費者調整課
経済産業省 商務情報政策局 消費経済政策課
公正取引委員会 事務総局 取引部景品表示監視室



業界の意見 −たしかな目 2006年7月号より−

「日立アプライアンス」より

1.今回のサイクロン方式の掃除機についての商品テストは、家庭での実使用とかけはなれたものが見受けられました。弊社の場合、ごみ捨ての目安としてお客様が外からでも確認できる「ごみ捨てライン」をダストケースに設けていますが、これを大幅に超えた50gもの大量なごみを吸わせています。サイクロンは、吸ったごみを頻繁に捨てることができるという特徴が支持されており、吸込力の低下が早いといった誤解を与えないかと危惧しております。

2.「吸込仕事率の表示が許容範囲を下回り、家庭用品品質表示法に抵触している恐れがある」とのご指摘ですが、弊社ではJQA(財団法人 日本品質保証機構)の測定装置に合わせて計測器の校正を行っており、全数検査の上、合格品を出荷しております。国民生活センターの商品テストと何らかの条件の相違があったと考えております。

日立アプライアンス(株) 家電事業部 多賀家電本部 本部長 鎌田栄

商品テスト部の見解

1.今回のテストでは、センターに寄せられた「すぐにフィルターが目詰まりし、吸い込まなくなる」という相談に基づき、ごみを吸い込んだ量と吸込仕事率の変化、および掃除性能の変化を調べました。今回のテストの結果より、サイクロン方式の掃除機は性能を維持するには、紙パック方式に比べまめなごみ捨て、手入れをする必要があることを消費者に認識していただく必要があると考えています。
「ごみ捨てライン」については、モニターテストの際、「吸い込んだごみの量が見づらい」という意見が寄せられています。まめなごみ捨てをしていただくためにもご配慮願います。

2.吸込仕事率については、JISに規定されている方法に従って測定を行いました。ただし、JISの規定では測定系の気密性保持に関する具体的な手段が明記されていないなど、測定値に誤差を生じる可能性があることもわかりました。
 このような実状を踏まえ、業界へ表示値の再確認を要望しています。
 また、行政に対しても、表示値の再確認の指導および、吸込仕事率の測定値について、正確な測定ができるようJISの見直しを要望しています。




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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