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[1997年1月16日:公表]

コンビニ弁当の比較テスト結果

目的

 近年、余暇活動の増大や女性の社会進出に伴い、コンビニエンスストアは、最近店舗数が急増してきており、 1994年では48,405店となっている(1991年41,845店、通産省「商業統計表(業態別統計編)」)。

 コンビニエンスストアでは、手軽に食べることのできる弁当等が各種販売されており、その種類は「幕の内弁当」などを中心にして、「おにぎり」「サンドイッチ」麺類」「サラダ」「惣菜」などまで幅広くなってきている。

 利用の仕方も、以前は若者の昼食が中心であったが、徐々に高齢者が利用したり、夕食など日常の家庭の食事にまで利用が広がりつつある。

 コンビニエンスストアの弁当(以下「コンビニ弁当」という)は、さまざまなメニュ−が販売されているが、メニュ−やコンビニエンスストアの違いによってどの程度栄養面でまた、家庭でつくる弁当は長く保存する場合は少ないが、コンビニ弁当の消費期限は製造日時より20時間以上と長いものが多く、衛生面、品質面はどのような状態になっているのかといった点に関し関心の高いところである。

 そこで、今回、コンビニ弁当4種類を対象として、衛生面、栄養成分のバランス、各弁当の主要部分の品質面などについてテストすることとした。

テスト条件

 商品は、平成8年9月〜11月に神奈川県内の特定の店舗で各弁当を12個ずつ購入しテストした。おいしさのテストは同じ商品について11月に購入したものをテストした。

 全銘柄とも消費期限の表示があり、その時間までは消費者が食する可能性があると思われたため、衛生面のテストは購入直後ではなく、表示してある消費期限直前まで指定の保存条件で保管してから実施した。

コメント

  • コンビニ弁当を消費期限ぎりぎりまで保管して調べたところ、一般細菌数や大腸菌群の衛生面で問題がなっかた銘柄は23銘柄中14銘柄であったが9銘柄は問題があった。この結果から、衛生管理面での問題の他消費期限の設定(常温流通品で製造日時より22〜30時間後)が長すぎると思われたが、実際に購入できる時間を調べてみると、早くても製造後10時間程度経過していることもわかった。
  • 弁当に使用されていた食品群は穀類や肉類は多いが、野菜類や海草類等の少ない食品群が多く偏りがあった。栄養面でもビタミンミネラルなどの量が少なく、1食分としてかなり不足していた。1日の食生活をバランスよくするためには、他の食事でまんべんなくいろいろな食品群を摂取し微量成分を補う必要がある。
  • 調味料は全銘柄に表示があったが、アミノ酸系調味料のグルタミン酸ナトリウムなどが多めに使用されていた銘柄が目立った。
  • 各弁当の主な成分について調べたところ、「幕の内弁当」のごはんには有機酸や油脂の添加がみられた。また「唐揚げ弁当」の揚げ油の酸価が「弁当およびそうざいの衛生規範」を超えた銘柄がみられた。

衛生面

 衛生面では消費期限ぎりぎりの時点で、身体に直接影響を及ぼす可能性のある大腸菌や病原性大腸菌O−157は検出されなかった。

 しかし、衛生上の汚染指標となる一般細菌数が多かったり大腸菌群が検出された銘柄があり、衛生管理面で問題のあったものが目立った。

 限られた特定の店舗から購入したものではあるが、消費期限ぎりぎりの時点まで保管して、今回の対象品23銘柄の衛生面についてテストしたところ、14銘柄では問題なかったが一般細菌数が1グラムあたり10万個を超えた銘柄が8銘柄、また大腸菌群では5銘柄が検出された。

 「弁当およびそうざいの衛生規範」では「細菌数1グラムあたり10万個以下、大腸菌陰性」とされ、東京都や神奈川県の「指導基準」では「細菌数1グラムあたり10万個以下、大腸菌群陰性」を超えると改善指導の象とされており、これらを準用すると今回の商品は合計9銘柄がこれに該当するものであった。

 今回の弁当には非加熱の食材はほとんど使用されていないため、製造工程での汚染があった可能性があると考えられるが、流通工程を含め衛生管理の徹底が望まれる。

 衛生面の結果からみると、消費期限の時間の設定にも問題があるのではないか。

使用食品群

 使用されていた食品群は弁当の種類による違いが大きい。使用食品群の多い「幕の内弁当」でも果実類・海藻類などはほとんど使用されておらず野菜なども不足していた。

栄養成分

 「熱量源」となる熱量、たんぱく質、脂質は1食分としてまあまあ満足できる量であった。

 しかしビタミン、ミネラルについては大半の銘柄が1食の目安量の50%未満で、中にはほとんど摂取できないものもあり、全体的にかなり不足していたので他の食事で補う必要がある。

調味成分

 1食に含まれる食塩量は3〜5g程度であった。

 調味成分のグルタミン酸ナトリウムやグリシンの多い銘柄が目立った。

各弁当の主要成分の品質

〔幕の内弁当のごはん〕
 全銘柄ともpHは低めで有機酸が添加されており油脂も1銘柄に添加されていた。
 官能テストではごはん本来の旨味があり、においなどが良かった銘柄の評価が高かった。
〔牛丼の肉〕
 牛丼の肉の脂質の割合は16〜30%と銘柄によって2倍の差があり、官能テストでは1銘柄の評価が高かった。
〔スパゲッティ〕
 官能テストでは、外観的に、色調がきれいで香味が良好だった3銘柄の評価が高かった。
〔唐揚げ弁当の唐揚げ〕
 唐揚げの衣の割合は銘柄により3倍の差があり、最も多い銘柄は42%と衣が多い銘柄があった。
 揚げ油の酸化程度の指標である酸価が「弁当およびそうざいの衛生規範」を超えている銘柄が2銘柄あった。

表示

 消費期限表示が全銘柄にみられたが、衛生面の結果からみると設定を検討する必要がある銘柄がみられた。

 熱量の表示がされている銘柄が12銘柄あったが、表示より20%を超えて少なかった銘柄があった。

 「牛丼」のうち『大盛』の表示がないものでも、表示があるものより内容量や熱量が多い銘柄もあった。

消費者へのアドバイス

  • 購入してきたらなるべく早く食べたほうがよい。
  • 食品群では果実類、野菜類他多くの食品群が、また栄養面ではビタミン、ミネラルが不足していたので、他の食事で補ったほうがよい。
  • 各弁当の品質のテスト結果を参考にして利用してほしい。

本件連絡先 商品テスト部
電話 0427-58-3165