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[2016年3月4日:公表]

サービスチケットを買った途端、店が倒産!?

質問

 個人経営のネイルサロンで「まとめて買えば断然おトク」と言われ、20回分のサービスチケットを購入しましたが、1回だけ利用した直後、急に電話がつながらなくなりました。前払いで購入したチケットはどうなるのでしょうか。



回答

 一概には言えませんが、事業者から「お得になる」などと高額な前払いを勧められる場合、資金繰りに困って現金を集めようとしている場合も考えられます。もしも、事業者が破産・倒産をしてしまったらお金が戻ってくることはほとんど期待できません。前払いでチケットを購入する場合は十分に注意し、必要な分だけ購入しましょう。



解説

 商品券、回数券、ギフト券、プリペイドカード(磁気型・IC型・サーバー型)など、あらかじめお金を支払って、実際に買い物をするときに決済する仕組みを「前払式支払手段」といいます。前払式支払手段の発行者には、「資金決済に関する法律」(資金決済法)により規制や義務付けが課されています。

 資金決済法では、自社の店舗だけで利用可能な前払式支払手段を発行する者を「自家型発行者」、第三者の店舗でも利用可能な前払式支払手段を発行する者を「第三者型発行者」といいます。すべての第三者型発行者は、あらかじめ内閣総理大臣への登録が、自家型発行者のうち資金決済法で定められている基準日(3月31日、9月30日の年2回)の未使用残高が1,000万円を超えた自家型発行者は、内閣総理大臣への届け出が義務付けられています。これらの発行者はさらに、資金決済法に定められている基準日における未使用残高の2分の1以上に相当する額の発行保証金を法務局に供託し保全することが義務付けられています。

 万一、発行者が破産・倒産した場合、前払式支払手段の未使用分については、法務局に供託された発行保証金を元にお金を戻す手続きが取られることになっていて、還付手続と言われています。還付手続を受けるためには、一定期間内に利用者から申し出ることが必要です。前述のとおり全額が保全されているわけではありませんので、支払ったお金の全額が還付されるということではありません。

 なお、発行保証金の保全が義務付けられていない発行者が破産した場合は、通常の破産手続に基づいて処理されることになります。この場合、戻ってくる金額が支払った金額を大幅に下回ってしまうどころか、債権回収のための経費の方が高くついてしまうことも多くあります。

 特に小規模の事業者から「チケットを買えばお得になります」などと前払いでのチケット購入などを勧められるケースでは、資金決済法による発行保証金の保全の対象となっていない場合がほとんどです。事業者が資金繰りのために消費者から現金を集めようとしていることも考えられます。もしも事業者が破産した場合、お金が戻ってくることはほとんど期待できません。高額な前払いを事業者から勧められた場合は特に注意しましょう。



参考



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