独立行政法人国民生活センター

検索メニュー

×閉じる

現在の位置: トップページ > 相談事例 > 消費者トラブル解説集 > アイスクリームに「エリスリトール」が使用されているのに表示がない!

ここから本文
[2020年4月28日:更新]
[2015年11月4日:公表]

アイスクリームに「エリスリトール」が使用されているのに表示がない!

質問

 「エリスリトール」が含まれた食品を食べるとじんましんがでるため、日頃から食品表示には気を付けていました。以前からよく食べていたアイスクリームを久しぶりに食べたら、じんましんが出て呼吸困難になったため、製造業者にその商品にエリスリトールが含まれているか問い合わせたところ、「最近エリスリトールを使うようになった」とのことでした。商品には表示されていなかったのですが、問題ないのでしょうか。

回答

 「エリスリトール」は糖アルコール(注1)の一種で、食品添加物ではなく「食品」扱いのため、表示の省略が認められる場合があります。

解説

 「エリスリトール」は、糖アルコールの一種です。砂糖の75%程度の甘みがある一方、カロリーが低くゼロカロリーやノンカロリーと表示できるため、広く食品で使用されているほか、化粧品、医薬部外品などにも使用されています。

 糖アルコールは、エリスリトール、還元パラチノース、還元水飴などのように「食品」として扱われるものと、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなどのように「食品添加物」として扱われるものがあります。キシリトールのように食品添加物として扱われる場合は表示義務がありますが、エリスリトールのように「食品」の複合原材料のひとつとして使用された場合で、占める割合・順位が低い場合には表示されないこともあります(注2)。

 エリスリトール等の甘味料を含む食品や化粧品等を使用して万一アレルギー症状が出た場合は、直ちに摂取・使用を中止し、医師の診察を受けてください。

 なお、アレルギー物質を含む加工食品については、発症数が多いか重篤な症状を誘発しやすい7品目(特定原材料:えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生)は、微量でも含有している場合は例外を除き表示が義務づけられ、特定原材料に準ずる21品目(注3)は可能な限り表示に努めることとされています。また、対面販売の場合や容器包装の表示可能面積が30cm2以下の場合なども表示義務はありませんが、できる限り表示するよう努めることとされています(注4)。

  • (注1)加熱しても褐変しにくい性質を持っていることから、加工食品によく使用されています。多量に摂取した場合は、下痢を起こすことがあります。
  • (注2)食品表示基準Q&A
  • (注3)アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン
  • (注4)食品表示基準Q&A、別添アレルゲンを含む食品に関する表示
  • ※令和元年9月19日に追加されました。

 お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。

参考

※[PDF形式]で作成した文書を開くにはAdobe Readerが必要となります。PDF形式の閲覧方法について