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現在の位置 : トップページ > ご注意ください > 聴覚障害者のマルチ取引のトラブルが急増!
[2007年6月29日:更新]
[2007年4月19日:更新]
[2006年12月26日:公表]
国民生活センター
「自分は耳が不自由である。マルチ取引を契約したが解約したい」等という相談が急増している。国民生活センターや各地の消費生活センターに寄せられる相談を見ると、聴覚障害者の友人・知人や家族から勧誘されたケースが大半である。身近な人からの勧めということもあって、契約内容や取引の仕組みについてきちんと説明を受けず理解をしないまま契約していることが多い。
今後の被害の未然・拡大防止のために、トラブルの実態を情報提供する。
聴覚障害者が係わるマルチ取引に関する相談は、以前から消費生活センター等に寄せられているが、2006年度になって急増した。
年度別相談件数
2001年度 16件
2002年度 24件
2003年度 21件
2004年度 24件
2005年度 55件
2006年度 619件
2007年度 69件
合計 828件
2007年6月26日までのPIO−NET入力分。
(1)地域
相談は全国的に発生している。
(2)年齢
平均年齢は、51.0歳。50歳代が29.7%と最も多く、60歳代、40歳代と続く。マルチ取引全体では20歳代が最も多いが、聴覚障害者が係るマルチ取引は40歳以上に多く、年齢層が高いと言える。
(3)性別
男女比は、ほぼ半々である。
(4)平均契約金額
平均契約金額は約61万円で、大半は「現金払い」である。
【事例1】
自分は聴覚障害者で、同じ障害を持つ知人から「1人紹介すると1万円もらえるし、紹介しなくても収入になる」などと勧められた。一度は断ったが、せかされて断りきれず、言われるまま契約書に記入し、約25万円を払ってDVD等を受け取った。契約時に説明された時期になっても振込みがないので納得できない。返金してほしい。
(40歳代 女性 家事従事者)
【事例2】
母は、同様に聴覚に障害をもった友人に、「お金を預けておけば数か月後までに収入になる」と話を持ちかけられ、約53万円を預けたようだ。数日後、母の元に荷物が届けられた。母は何に使うものなのか全くわからなかったようだ。その後、母が介護士に相談したことがきっかけで、今回の契約が発覚した。娘である自分が、母に渡されていた資料を見て、マルチ商法であること、母専用のホームページが開設されていること、パソコンを使って活動すること等がわかった。母はパソコンを持っていないし、使ったこともない。さらに判断能力が衰えているため、何の契約をしたのか理解できていない。解約して返金してほしい。
(契約者:70歳代 女性 無職)
(1) “お金を預けておけば収入になる”ということはない
勧誘時に「収入が得られる」等と説明されるが、会員になるためにはまず、高額な商品・サービスの契約(特定負担)をしなければならず、実際にうたわれているような利益を上げることは困難な場合が多い。
今回も、勧誘の際に「お金を預けておけば収入になる」等と説明されているが、実際には、マルチ取引に参加する会員を集めなければ、収入を得られない。“お金を預けておけば収入になる”ことはない。
(2) パソコンを持っていない人、パソコンの経験のない人は契約しない
マルチ取引の特定負担に、CD−ROMが含まれている場合は、パソコンを使う(使える)ことが契約の前提であると考えられる。パソコンを持っていない人やパソコンの経験のない高齢者がマルチ組織の会員になり、CD−ROM等を利用して活動することは事実上、不可能であろう。パソコンを持っていなかったり、パソコン経験の無い人は、CD−ROMを特定負担とするようなマルチ取引は契約しないこと。
(3) 親しい人からの誘いであっても断る勇気を持つ
相談の大半は聴覚障害者の仲間からの勧誘がきっかけである。そもそもマルチ取引は、このような個人の人間関係等を利用して、組織を拡大し利益を増やす仕組みである。今回も身近な人からの誘いであるため、取引について詳しい説明を受けずに契約しているケースが目立つ。親しい人や仲間からの誘いは断りにくいものだが、断る勇気も必要である。
(4) 消費生活センター等に相談する
契約内容を明らかにした書面をもらってから、または商品を受け取ってから20日以内であれば、クーリング・オフ(無条件解約)ができる。20日間を過ぎた場合でも、一定の条件を満たしていれば、未使用の商品を返品し返金を受けることが可能である。また、勧誘や契約時に問題があれば取消を主張することもできるので、最寄りの消費生活センター等に相談すること。
本件連絡先 相談調査部
電話 03−3446−0999(相談受付)