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[2009年6月29日:更新]
[2006年10月10日:公表]

高齢者を狙う悪質商法にご用心

 高齢者をターゲットにした訪問販売等の被害や苦情が全国の消費生活センターに数多く寄せられています。
 高齢者は3つの大きな不安「お金」「健康」「孤独」を持っていると言われています。悪質業者は言葉巧みにこれらの不安をあおり、親切にして信用させ、年金・貯蓄などの大切な財産を狙っています。また、高齢者は自宅にいることが多いため、訪問販売や電話勧誘販売による被害が多いのも特徴です。
 トラブルに遭わないためには、きっぱり断ることが重要です。相手の手口を知ることも強力な武器になります。


1.相談件数は近年10万件超

全国の消費生活センターに寄せられた契約当事者が70歳以上の相談件数は、2004年度に10万件を超え、2008年度は約11万件で、相談全体の12%を占めています。

契約当事者が70歳以上の年度別相談件数(2009年5月末日までの登録分)

2001年度  56,915件
2002年度  76,576件
2003年度  99,033件
2004年度  129,393件
2005年度  139,492件
2006年度  134,810件
2007年度  109,018件
2008年度  114,030件
2009年度  5,377件

契約当事者が70歳以上の上位販売方法・手口(2008年度の114,030件における件数と割合)

1位 家庭訪販(19,458件、17.1%)
特徴:
販売業者が消費者の自宅を訪問し、商品やサービスを勧誘・販売する販売方法。強引な勧誘や長時間に及ぶ勧誘など、問題も多い。
報道発表:
電気温水器の訪問販売の相談が急増(2008年11月19日)
悪質な「訪問販売によるリフォーム工事」にご用心(2005年12月12日更新)
見守り新鮮情報:
細工して通話不能に!電話機の悪質な訪問販売(2009年5月27日)
総務省をかたって不必要な地デジ用部品代を請求(2009年3月27日)
無断で磁気活水器を取り付け、契約を迫る(2009年2月26日)
「国の補助金が定員になる」などと急がされ、高額な電気温水器を契約(2008年11月19日)
全額払わせ途中で屋根工事を投げ出す(2008年6月27日)
 
2位 電話勧誘販売(10,336件、9.1%)
特徴:
業者が消費者に電話をかけ、または電話をかけさせ、その電話による勧誘で、郵便などの通信手段で契約をさせるもの。不意打ち性が高く、交渉過程が書面に残らないため、強引な勧誘や明らかな虚偽説明が目立つ。
報道発表:
高齢者が狙われている!「掛軸」の電話勧誘にご注意!(2009年5月14日)
マンションの悪質な勧誘販売が増加!−恐怖を覚えるような強引、脅迫まがいの電話勧誘−(2008年10月9日)
高年層をターゲットにした電話勧誘販売に注意!(2007年1月10日)
見守り新鮮情報:
「購入しないと不幸になる」と脅され、高額な掛軸を契約(2009年5月14日)
施設の入所者が短歌の新聞掲載を次々に契約(2009年3月13日)
 
3位 次々販売(4,383件、3.8%)
特徴:
一人の消費者に次から次へと契約させる販売方法。同じ商品または異なる複数の商品を次々に契約させるケースや、複数の業者が次々に契約させるケースなどがある。
報道発表:
次々販売のトラブル−クレジットを利用した相談を中心に−(2007年12月7日)
見守り新鮮情報:
施設の入所者が短歌の新聞掲載を次々に契約(2009年3月13日)
認知症の父が高額な布団などを次々と買わされた(2008年9月4日)
 
4位 販売目的隠匿(3,257件、2.9%)
特徴:
商品やサービスの販売であることを意図的に隠して消費者に近づき、不意打ち的に契約させようとする販売方法。
 
5位 SF商法(2,815件、2.5%)
特徴:
閉め切った会場に人を集め、日用品などをただ同然で配って雰囲気を盛り上げた後、最終的に高額な商品を契約させる商法。催眠商法ともいう。
見守り新鮮情報:
「新規開店」「景品」につられ温熱器を買わされた(2008年10月20日)
 
6位 かたり商法(身分詐称)(2,682件、2.4%)
特徴:
販売業者が「有名企業や公的機関の職員、またはその関係者」であるかのように思わせて商品やサービスを契約させようとする商法
見守り新鮮情報:
「国から来た」という男たちが契約書を持ち去る(2008年5月30日)
 
7位 点検商法(2,641件、2.3%)
特徴:
「点検に来た」と言って訪問し、「水質に問題がある」「ふとんにダニがいる」など事実と異なることを言って商品やサービスを販売する商法。
 
8位 利殖商法(2,515件、2.2%)
特徴:
「値上がり確実」「必ず儲かる」など、利殖になることを強調して投資や出資を勧誘する商法。なかには詐欺まがいのものもある。
報道発表:
マルチ商法型出資勧誘トラブル−勧誘行為は刑事罰に問われることも−(2008年8月7日)
相談急増「ロコ・ロンドン取引」−「勧誘されてもかかわらない」「絶対にお金を預けない」−(2008年5月27日)
怪しい「出資」の被害が続出!−「配当金が支払われない」「出資金が返還されない」−(2007年6月20日)
見守り新鮮情報:
「年金のように、毎月、配当が受け取れる」と勧誘(2009年2月3日)
友人に誘われ投資、誰かを勧誘すれば紹介料も(2008年8月7日)
 
9位 当選商法(2,206件、1.9%)
特徴:
「当選した」「景品が当たった」「あなただけが選ばれた」などと特別な優位性を強調して消費者に近づき、商品やサービスを販売する商法。
ご注意ください:
気をつけて!最近の「当選商法」(2008年7月23日)
架空請求の手口に多様化の兆し〜自動車、プラズマテレビなど高額商品の当選商法に注意〜(2004年7月16日)
 
10位 無料商法(2,097件、1.8%)
特徴:
「無料サービス」「無料招待」「無料体験」など「無料」であることを強調して勧誘し、最終的に商品やサービスを購入させる商法。
 

※これらのデータは、すべてPIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)の2009年5月末日までの登録分のものです。
※1件の相談に複数の販売方法・手口が含まれる場合は、各々に対し1件ずつカウントしています。
※「家庭訪販」については販売方法に問題があるとカウントされたもののみを対象に集計しています。



2.消費者の不安へ言葉巧みにつけ入る業者

以下に、「お金」「健康」「孤独」、それぞれに関連する相談事例をまとめました。

○お金

 低金利が続くなか、仕事についていない人にとって「お金」への不安は尽きません。特に、最近は新たな金融商品が次々に発売され、選択肢が多様化・複雑化しています。「近々満期になる定期預金を有利な条件のものに変更」「銀行に預金しても少しも増えない。外貨預金よりもさらに有利な為替取引をすれば、月々100万円くらいの利益が出る」等、「高利子、高収益」を強調し、リスクについて十分な理解を得ないまま契約を迫りトラブルになるケースが跡を絶ちません。
 また、資金的には住宅の維持管理が手一杯である高齢者に対し、「無料」と言って耐震診断をさせ、地震で瓦が落ちると不安をあおり、高額な屋根工事を勧める手口もあります。

【主な事例】


○健康

 「痛む足が治る」「血液がサラサラになる」「がんが治った」など、健康に不安を持つ心理をたくみに突き、健康食品、電気治療器、ふとんなどを購入させる手口です。

【主な事例】

  • 血液がサラサラになったと言われて購入したブレスレット
     折り込み広告を見て仮店舗のようなところに出向いた。そこでは日用品も廉価で販売しており、2〜3日間の営業だったと思う。中性脂肪とコレステロールが高めで不安と伝えたところ、指先から血液を取り、モニター画面で見せられ、血液がドロドロ状態と言われた。ブレスレットを15分ほどつけてから再度調べられ、血液がサラサラになっていると言われた。何人が購入しているのか尋ねたら厚い顧客ファイルを見せられ信用した。血液を浄化するとのことだった。約29万円で購入し、4ヶ月着用したが、効果は実感できない。解約したい。 (70歳代 女性)
  • 体に電気を通すと病気がなくなるという電気治療器
     姑が「押し売りはしない。皆さんに知ってもらって、よい評判をたて、老人ホームや市役所に買ってもらうことが目的。監督官庁が認めた医療用具だ」と説明を受け、毎日、電気治療器の無料体験ショールームに通っている。体に電気を通すと病気がなくなるというが不審を感じる。苦情はないか。(70歳代 女性)
  • 痛む足が治ると言われ、購入した電気治療器
     痛む足が治ると言われ、治療をしてあげるということで家に来たが、いつの間にか電気治療器を買うことになってしまった。仕方なく少し使ったところ、足が余計痛くなったので解約したい。(70歳代 女性)
報道発表:
医師等の免許を持たない者が検査を行い、商品等を契約させる手口に注意!(2007年3月7日)

○孤独

 「一人暮らしの高齢者や、一人で留守番をしている高齢者が「自分の話を聞いて親切にしてくれていい人だったから」と勧められるままに次々に契約を繰り返すケースが目立ちます。
 また、「新商品を紹介する」などと言って人を集め、閉め切った会場で日用品などを無料や格安で配り、楽しく得した気分にさせて最終的には高額な商品を売りつけるSF商法も多いです。

【主な事例】

  • 高齢者をねらい次々と契約をさせる住宅リフォーム業者
  • 判断不十分な高齢者への着物の過量販売
  • 女性の被害者が多いSF商法
     昼食購入のためスーパーに行く途中呼び止められ、会場に連れて行かれた。景品をたくさんもらい、約4時間半磁気マットレスの勧誘を受けた。印鑑がないと言うと担当者がスーパーまでついてきて100円の印鑑を買わせ捺印した。(70歳代 女性)
     臨時の会場で商品の説明を聞くとさまざまな商品がもらえた。糖尿病などで多くの診療を受けている。業者は脳の血管が詰まるなど不安をあおり、自社の健康食品で全て治ると説明した。服用したら血圧が不安定になり、医師に服用を止められた。300万円とは高額だと思う。解約したい。(70歳代 女性)
報道発表:
判断力が不十分な消費者に係る契約トラブル−認知症高齢者に係る相談を中心に−(2008年9月4日)

○その他

 「注文しないのに送られてきた書籍」「調理中に火災が発生した電磁調理器」「公的機関のサービスと思わせ契約させる緊急通報サービス」などのトラブルも寄せられています。
 これらは「高齢者に多い相談」コーナーで、くわしく紹介しています。



3.財布を守る秘訣

誘い文句にのせられないで
家の戸、財布にしっかり鍵かけて
不審な人には注意して
お断り上手になりましょう
まずは、家族や消費生活センターに相談
もしもの時に備えて、成年後見制度を利用
留守番、一人暮らしもこれで安心

電話で消費生活センターへ相談を!

消費生活センターはあなたの強いみかたです。お気軽にどうぞ。早めに相談すればするほど、よりよい解決結果が得られます。
 全国消費生活センターの相談電話番号のページ(http://www.kokusen.go.jp/map/index.html



4.「見守り情報」

 高齢者を狙う悪質商法による被害が跡を絶ちません。なかには、業者の言うとおりに大切な年金を全額払ってしまったなど、深刻なケースもあります。
 そこで、高齢者の消費者トラブルの防止等を図るため、中央省庁、高齢福祉関係団体、消費生活関係団体などが協力して「高齢消費者・障害消費者見守りネットワーク連絡協議会」を作り、高齢者の消費者トラブルに関して情報を共有するとともに、高齢者やその周りの方々に対して、直接、悪質商法の新たな手口や対処の方法などを電子メールでお知らせする仕組みを作りました。

  1. (1)名称:見守り新鮮情報
  2. (2)内容:消費生活相談の現場でキャッチした警戒を要すると思われる悪質商法等について、電子メールでお知らせする。
  3. (3)詳細情報:

「高齢者・障害者・子どもを支える人たちへ 見守り情報」へのリンク
見守り新鮮情報



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