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現在の位置 : トップページ > ご注意ください > 乳幼児には危険!?一口サイズのこんにゃく入りゼリー
[1995年11月1日:公表]
消費者被害警戒情報 No.4
国民生活センター
この情報は「消費者被害速報No.3(危害情報システムから)」(平成7年10月16日公表)の続報である。
国民生活センターは、10月16日「一ロサイズのこんにゃく入りゼリー」(以下「こんにゃく入りゼリー」)の死亡事故について消費者被害速報を公表した(別紙2参照)。その時点では原因究明等の調査を実施中であったが、このたび、調査結果がまとまったため、以下に調査結果を中心に続報を公表することとした。
速報公表時点では、こんにゃく入りゼリーに関する事故情報は死亡事故2件を含め3件であったが、速報公表後に同種事故例が8件寄せられたため合計11件になった。この8件はいずれも子どもがこんにゃく入りゼリーを喉につまらせたが、応急処置等により事なきを得たというものである。計11件の被害者はいずれも10歳未満の子どもであった。なかでも3歳以下が8件と多い。
事例1(公表済)
こんにゃく入りゼリーを凍らせ、1歳半の子供に食べさせたところ、子供が頬張ってしまった。急に咳き込んだようになり、喉に詰まらせてしまった。すぐに家族のものが近くの病院に連れていきそこで応急処置を施し、その後、救急車で設備の整った病院へ運ばれたが、入院後約40日後に死亡した。
(事故年月1995年7月)
事例2(公表済)
こんにゃくゼリーを6歳の子供が食べていて喉に詰まらせた。近所の病院へ連れていき、応急処置をしてもらい、その後救急車で救急救命センターへ運ばれた。意識が一度も戻らないまま5日後に死亡した。
(事故年月1995年8月)
事例3(公表済)
2歳の男児がおやつにこんにゃく入りゼリーを食べていた。母親が台所に行っているあいだに喉に詰まらせてしまった。母親が気がつき、あわてて子供を逆さにし口に手を入れ、ようやくゼリーを吐き出させた。
(事故年月1994年6月)
事例4(速報公表後に寄せられた事故例)
祖母がこんにゃく入りゼリーを容器から指で押し出すようにして、9か月の男児に食べさせようとしたところ、子供がゼリーを一気に吸い込んでしまい、喉に詰まらせた。祖母が子供を逆さまにして、詰まっていたゼリーを取り出したが、完全に取れなかった。救急車で病院に運ばれ、5日間入院した。
(事故年月1995年9月)
国民生活センター商品テスト部でこんにゃく入りゼリーの大きさ、硬さなどをテストし、喉に詰まる可能性を考察した。検体は最寄りの8店舗で購入できたこんにゃく入りゼリー10銘柄である。また、参考品として増粘多糖類(カラギーナン等)を凝固剤として使う普通のゼリー3銘柄を用いた。(詳細については別紙1参照)
こんにゃく入りゼリーは水分、大きさ、弾力性などの結果から考えると、特に小児の場合、容器から直接吸って出し、その勢いで直接喉に到達した場合、喉を詰まらせることが考えられ、また、口腔内に止まった場合でも、かみ切りにくいと推察され、消費者の食べ方によっては喉に詰まる事故が発生する可能性がある商品といえる。
また、こんにゃく入りゼリーは、外観的には一般の一口サイズのゼリーとよく似ており、喉に詰まる危険性が予期されにくかったことも事故の発生につながった一因ではないかと思われる。
食物を飲み込む時には、反射的に食物が鼻の方に入っていかないように弁の役目をしている口蓋帆が上にあがって鼻腔への通路をふさぐとともに、食物が気管に入らないように喉頭があがり、喉頭蓋が気道をふさぐことにより、食物は食道をとおり胃に送られる。(図1)
一方、呼吸をするときは、口蓋帆、喉頭蓋が反射的に気道を確保する。(図2)
このように、気道と食道は構造的に分離されているのではなく、口蓋帆、喉頭蓋の反射的な切り換えにより食道と気道に分かれる。このため、誤って食物を気道に詰まらせる危険性がある。
異物による窒息は飲み込んだ食物などの大きな塊が気道を部分的にふさいだり、あるいは完全に閉塞してしまった場合や、食物などが食道にいかず気管に入ってしまった際に生じる。大人では、十分に食物をかまなかったり、急いで飲み込んでしまった場合などに起きることが多い。小さい子供の場合は、口にものを含んだまま遊んだり、口の中いっぱいにものを含んでいることを好むので、より危険性が増大する。


(1)容器から取り出しにくいということば、取り出そうと吸引する力も強くなり、勢いよく口に入ることになる。容器からこんにゃく入りゼリーを取り出しやすくする工夫をしてほしい。
(2)万一、こんにゃく入りゼリーが直接喉に達しても喉に詰まらないよう、サイズを小さくしてほしい。
(3)一般のゼリーと比べこんにゃく入りゼリーは口のなかでくだけないものが多い。事故が起きないよう、食べ方の具体的な注意表示を記載してほしい。
(4)凍らせて食べる場合は、弾力性、かたさとも強くなるため、凍らせた場合にはより注意が必要である旨の表示をしてほしい。
(1)小児にこんにゃく入りゼリーを与えるときには、スプーンなどで小さくして与え、親がそばについていること。
(2)凍らせた場合は、時に注意が必要である。
喉にものが詰まった場合の応急処置として以下の方法を覚えておくとよい。ただし、詰まったものや詰まり具合などにより吐き出せない場合もあるので、乳幼児には喉に詰まる不安のあるものははじめから食べさせないほうがよい。高齢者の場合も注意が必要である。
乳児の場合:うつ伏せにして、平手で両肩のあいだを3〜4回たたく。
幼児の場合:ひざの上にうつ伏せに抱き、頭を肺より低くさせ、平手で肩甲骨のあいだを強く 3〜4回たたく。
成人の場合:まず、咳をさせる。それでも異物などが排出できなければ、体を曲げて頭を肺より低くさせ、次に平手で肩甲骨のあいだを3〜4回、素早く強くたたく。
このほか、詰まったものを喉から指でかき出す方法が有効であるが、この方法はやり方を間違えると、逆にものを奥に押し込んでしまうこともあるので、方法については、かかりつけの医者に教わっておくとよい。

(本件連絡先:相談・危害情報部 危害情報担当)
※この情報は全国の消費生活センターおよび協力病院から、国民生活センター「危害情報システム」に報告された事故情報を調査したもので、消費者被害防止のための警告として提供するものである。
別紙1 原因究明のためのテスト結果詳細(PDF 175KB)
別紙2 こんにゃく入りゼリーで、死亡事故が起きています!