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[2006年2月13日:公表]

木材塗料の使用後の自然発火に注意!

平成18年2月13日
国民生活センター


木材塗料による自然発火について

 消費者トラブルメール箱に以下のような情報が寄せられました。
木材塗料を染込ませたタオルで自宅のウッドデッキの塗装を行った後、塗料が染み込んだ使用済みのタオル4〜5枚を空のポリバケツに入れて車庫に置き、シャッターを閉めた。約6時間後、焦げる臭いに気付き、車庫を見ると発煙しており、車庫内の一部が焼損した。

 この木材塗料は、亜麻仁(あまに)油を主成分としたものでした。亜麻仁油のような乾性油を含む塗料は、取り扱い方によっては自然発火する可能性があると言われており、通常、廃棄方法などに対する注意が塗料缶本体などに記載されています。しかし、当該塗料にはこの注意表示がありませんでした。



事故(発煙)の原因と事業者の対応

 この事故は、タオルに染み込んだ塗料のうち、成分に含まれる植物油脂(亜麻仁油、桐油)の酸化反応が進んで発熱し、タオルを空のポリバケツに入れていたために酸化熱が蓄熱され、油脂の自然発火により発生したものと思われます。

 当該塗料は輸入品でしたが、前記の通り、自然発火の危険性に対する注意表示がありませんでした。未出荷分については、使用者から事業者への事故の申し出があった後、事業者によって本体への注意ラベルの貼付がなされました。また、当センターより、既出荷分等への対応も検討するよう事業者に要請したところ、出荷先業者へ注意喚起の説明、本体への注意ラベルの貼付、カタログや事業者ホームページの製品情報への注意表示の追加がなされました。



使用にあたって注意すること

 木材塗料を使用する際は、商品の取扱説明書や注意表示をよく読み、塗料が付着した使用済みの布などは、焼却あるいは多量の水に浸した状態で廃棄するなどの注意事項をよく守ることが必要です。
当該事故には、事故発生まで長時間を要するなど、危険性に気づきにくいという特徴があるため、不注意に取り扱わないことが重要です。

(事故の特徴)
  • 発熱条件が単一でなく、油脂を含んだ布などの繊維の状態による相乗効果で発火に至る。
    (くわしくは「参考」にて説明)
  • 発熱から発火に至るまでに長時間を要する。
  • 発熱部分が見えにくい。


輸入・販売事業者に対して

 購入者や使用者に対して、自然発火の危険性に対する回避策が確実に伝わるよう、表示等の徹底が望まれます。

【注意表示の例】
塗料の付着したウェス等や用具類はそのまま放置すると自然発火するので、必ず処理してください



参考

自然発火が起こりやすくなる状態について

  • 亜麻仁油、桐油、大豆油などの乾性油は比較的酸化されやすく、発熱しやすい。
  • 繊維を積み重ねた状態は、空気との接触面積が大きく、油脂の酸化反応が進みやすい。
  • 積み重ねた繊維は空気を多く含むため、断熱性が高くなり蓄熱しやすい。また、使用済みタオルをバケツに入れた時などは、空気の流れが悪いため蓄熱されやすい。
  • その他
    油脂の温度が上がるほど、酸化反応が加速しやすい。
    水分は触媒的要素を持ち、適度な量によって反応速度が加速する。
[参考文献]
「火災原因調査要領 −化学火災編−」((財)消防科学総合センター)
「新火災調査教本 第4巻 第2部 化学火災編」((財)東京防災指導協会)


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