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[2013年3月1日:更新]
[2012年12月20日:公表]

歩行型ロータリ除雪機の使い方に注意

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

目的

 歩行型ロータリ除雪機(以下、「除雪機」という。)は、免許なしでだれでも簡便に扱える反面、構造上、雪をかき込むオーガ等が露出しており、使用上の不注意により重傷を負う可能性がある機械である。事故情報データバンク(2009年9月〜2012年11月登録分)によると、除雪機による事故は32件で、「オーガに巻き込まれる」、「除雪機にひかれる」などの重篤な事故事例が多く、8件が死亡事故であった。また、医療機関ネットワーク (2010年12月〜2012年11月伝送分)では、4件見られた。

 こうしたことから、従来より除雪機には様々な安全装置(注)がつけられていたが、2004年4月以降に出荷された除雪機には、デッドマンクラッチが標準装備されるようになり、ハンドルから手を離すとオーガ等の回転部が停止する構造となった。しかし、除雪中は絶えずハンドルを握り続けている必要があり、デッドマンクラッチをひもで固定するなど誤った使い方をすると、作業中に転倒するなどした際に除雪機が停止せず、オーガに巻き込まれたり、ひかれたり、壁に挟まれたりする事故に至ることがある。

 そこで、今回のテストは、除雪機に特徴的な事故形態を再現して危険性を検証するとともに、誤った使い方をしないように消費者へ情報提供することとした。

  • (注)除雪機の安全装置には、使用者がハンドルから手を離すとオーガやブロアの回転、走行が停止する機構(デッドマンクラッチ)や、本体と使用者をコードでつなぎ、使用者が除雪機から離れるとコードにつながれたスイッチが切れて停止する機構などが使われている。なお、除雪機安全協議会に加盟する製造事業者の歩行型ロータリ除雪機については、2004年4月出荷分から、デッドマンクラッチを標準装備している。


テスト結果

 除雪機に特徴的な(1)オーガによる事故、(2)後進時の事故(除雪機と壁に挟まれる事故、除雪機にひかれる事故)(3)ブロアによる事故の3種類の事故について再現テストを行った。

  1. (1)オーガとマネキンの足が接触すると、衣類の一部がオーガの刃に引っ掛かり、一瞬で足全体がオーガに引き込まれた。
  2. (2)デッドマンクラッチが作動しない状態で、除雪機を後進させるとマネキンが転倒したり壁に挟まれたりしても停止しなかった。
  3. (3)手指の代わりに人参(にんじん)を投雪口から差し込み、回転するブロアに接触させたところ粉々に砕かれ、先端部がブロアの形に削られた。


消費者へのアドバイス

  1. 安全装置が正しく作動しない状態では絶対に使用しない。
  2. 除雪機を使用する場合は、周囲に人がいないことを確認し、人を絶対に近づけさせない。また、不意に人が近づいた場合には除雪機を直ちに停止できるような状態で除雪を行う。
  3. 投雪口に詰まった雪を取り除く際には必ずエンジンを停止し、オーガやブロアの回転が停止したことを確認してから雪かき棒を使用して雪を取り除く。
  4. 除雪機を使用する際、特に後進時は足元や周囲の障害物に注意を払い、無理のない速度で使用する。


業界への要望

 安全装置を正しく使用することなど、使用者が使い方や危険性をより理解できるよう、一層の啓発活動を要望する。



要望先

  • 一般社団法人日本農業機械工業会除雪機安全協議会


情報提供先

  • 消費者庁 消費者安全課
  • 経済産業省 製造産業局 産業機械課
  • 消費者委員会事務局


動画



業界の意見 ※2013年3月1日 追加

「一般社団法人日本農業機械工業会 除雪機安全協議会」より

 今回の商品テスト結果は、除雪機に特徴的な事故形態を再現して危険性を検証されたものであり、国民生活センターの立場から広く情報提供されたことは、除雪機事故の未然防止につながるものと期待されます。

 当協議会としても、この結果をもとに除雪機事故の未然防止のため必要な措置を講じていきたいと考えております。

代表幹事 酒井 征朱



業界の対応 ※2013年3月1日 追加

「一般社団法人日本農業機械工業会 除雪機安全協議会」より

 貴センターから商品テスト結果に基づく要望「安全装置を正しく使用することなど、使用者が使い方や危険性をより理解できるよう、一層の啓発活動を要望する。」を受け、以下の取り組みを実施いたしました。

  1. 除雪機安全協議会会員に対して、安全対策への取り組みの徹底を周知しました。
  2. 積雪地域の道府県等の防災窓口に対して、チラシを発信し安全機構解除の危険性を周知するとともに、各自治体や関係部署等への注意喚起を依頼しました。また、消費者庁のご協力を得て、地方消費者行政窓口にも注意喚起を行いました。
  3. 地方紙や専門誌等の報道機関に対して、安全機構解除の危険性を周知するとともに、安全啓発記事の掲載を依頼しました。
  4. 当工業会のWebサイトから、除雪機の安全啓発コンテンツを掲載しました。

代表幹事 酒井 征朱




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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