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[2012年11月1日:公表]

受け取りは105歳になってから!?金(きん)地金(じがね)の分割前払い取引のトラブルが増加−訪問販売や電話による現物積立まがいの勧誘にご注意−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

実施の理由

 訪問販売や電話勧誘で「金を買っておくといい」「金が値上がりしているので必ずもうかる」などと勧められて、長期間分割で代金を前払いする、金地金の購入契約に関する相談が全国の消費生活センターに寄せられている。

 具体的な相談内容としては、「高額で長期の契約と知らずに契約した」「中途解約を申し出たが返金額に納得できない」などといったものが寄せられており、その件数は増加する傾向にある。また、高齢者からの相談が非常に目立つことから、消費者への注意喚起を図るため情報提供する。



PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に見る相談の概要

 全国の消費生活センターに寄せられた金地金の分割前払い取引に関する相談は、2009年度では1件であったが、2010年度が35件、2011年度が90件と年々増加しており、2012年度にも78件(前年同期23件)の相談が寄せられている(2012年10月23日までの登録分)。

 また、契約当事者の年代別にみると、60歳以上が全体の8割以上を占め、高齢者のトラブルが非常に多いことが分かる。



取引内容の特徴

金地金の現物引き渡しは、長期間の分割前払いが完了した後とされている

 この取引は、金地金の現物購入契約でありながら、購入代金の支払いは25年以上などの長期間におよぶ分割前払いとなっており、そのうえ、金地金の現物はその購入代金の全額を支払った後に引き渡されるものとなっている。

中途解約時は金地金価格の差額で清算し、ここでも高額な手数料がかかる

 支払いが完了する前に中途解約することができるとされているが、既払い金の清算に関しては、前払いしたお金がそのまま返金されるのではなく、契約締結時点の金地金の価格と中途解約時点の価格との差額により返金額が計算され、さらに高額な手数料が差し引かれることとなっている。



主な相談事例

【事例1】高額で長期の前払い契約と知らなかった。解約手数料200万円にも納得できない
 自宅に来た営業マン風の男性に「金を買っておくといいですよ」と勧められた。昔、金を買った経験もあったし、とても感じのいい人だったので買うことにした。契約内容はよく分からないまま、契約書に一字一句業者の指示通りに記入した。業者に約500万円を渡したが、現物はどこに保管されているのかと疑問に思い、家族に相談した。家族が契約書を確認すると、約500万円は頭金のようなもので、残りは月6万円ずつ25年間積み立て、全額を支払い終えたら現物を受け取れるという総額2,000万円以上の契約だった。そんなに高額で長期の契約だとは思わなかったので解約を申し出ると、手数料約200万円を差し引いて返金すると言われた。納得がいかない。
(相談受付:2012年3月、契約者:80歳代、女性、大阪府)
【事例2】半年後には2倍に値上がりすると言われて契約したが、内容を理解しておらず解約したい
 1カ月前、一人暮らしの母が訪問販売で金地金を契約していた。契約金額は合計約2,000万円、そのうち手数料だけで200万円であった。25年間の分割払いになっており、母が100歳を超えてようやく金の現物を受け取ることができることになっている。業者からは「半年後には2倍に値上がりする。今、金は高くないので買い時だ」と言われたようだ。母は判断力の低下も見られ、契約内容を理解していない。約400万円を契約した当日に支払っているが、契約の取り消しと返金を求めたい。
(相談受付:2012年7月、契約者:70歳代、女性、東京都)


相談事例から見た問題点

取引内容に関する問題

  1. 高齢者に25年にもわたる長期間の分割前払い取引を行わせている
  2. 代金完済までは金地金の現物を受け取れず、将来必ず受け取れるという保証もない
  3. 中途解約した場合にも高額な手数料を差し引かれる

販売勧誘に関する問題

  1. 長期間の前払い分割取引であることや手数料について勧誘時の説明が十分ではない
  2. しつこい勧誘や「金は値上がりする」などと事実と異なる説明が行われている
  3. 同じ消費者に次々と契約させたり、過去に投資トラブルなどに遭った消費者が勧誘される


消費者へのアドバイス

  1. 長期間の前払い代金の支払いが完了しないと現物を受け取れない取引内容であり、リスクがあることを認識して慎重に判断する必要がある。取引内容を事前によく確認し、理解できなかったり、不明な点があれば契約をしないこと
  2. 電話や訪問を受けても、契約するつもりがなければはっきりと勧誘を断ること
  3. 日頃から家族や身近な人による高齢者への見守りも大事
  4. おかしいと気づいたら消費生活センターに相談すること


情報提供先

  • 消費者庁 消費者政策課
  • 消費者委員会事務局
  • 警察庁 生活安全局 生活経済対策管理官
  • 警察庁 刑事局 捜査第二課
  • 経済産業省 商務情報政策局 商取引監督課
  • 経済産業省 資源エネルギー庁 資源・燃料部 鉱物資源課



本件連絡先 相談情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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