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[2012年3月15日:公表]

増加する自動車の売却トラブル−震災後の自動車不足を背景に、強引な買い取りや解約トラブルが−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

 自動車に関する消費者相談は、毎年、大きな変化はなく小さな増減を繰り返して推移している。このような状況の中、今年度は、自動車を取り巻く環境に大きな変化があった。3月11日に発生した「東日本大震災」の被害による新車の供給不足である。大震災は、東北地方を中心に自動車・自動車部品の生産拠点を直撃し、新車の生産に重大な影響を与えた。

 新車の供給不足に端を発した中古車需要の高まりを背景に、自動車の売却(自動車買い取りサービス)に関する消費者相談の件数が増加している。強引な買い取り勧誘、それに伴う解約・解約料トラブルなどである。中には、水没車の買い取りや売却した自動車の放射能汚染など、震災が直接関係したトラブルもある。


相談件数の推移

(1)PIO-NET(注)(全国消費生活情報ネットワーク・システム)における相談件数の推移
 自動車の売却に関する相談は、2008年度から2009年度にかけては、621件から639件とほぼ横ばいであったが、2010年度に入り増加をはじめ前年度の1.7倍超、2011年度は、さらにその1.6倍超と急増している。
 一方で、売却を除いた自動車全体の相談件数は、増加していない。
(2)相談件数の推移の背景
 消費者が自動車を売却するのは、まだ商品価値のある自動車を「買い替えるとき」または「手放すとき」であるが、消費者は、年々「同じ車に長く乗る」傾向にあるとされている。社団法人日本自動車工業会の「乗用車市場動向調査」によると、「前保有車の保有期間(実態)、現保有車の保有予定期間(推計)のいずれも長期化傾向が継続」している。しかも、この傾向は2001年から一貫して続いている。
 このように、消費者の行動や意識は自動車売却に比較的消極的傾向にある中、消費動向に影響を与えた可能性のある出来事が、「エコカー補助金、エコカー減税といった政策」と、「東日本大震災」である。自販連発表の統計によると、震災直後の4月には、新車の登録台数は前年同月の49%と、半数を割った。2011年1年間でみても、前年比80%にとどまっている。新車の供給が不足すると、中古車の需要は高まるが、新車の供給が少ないため買い替えにいたらず、こうした中で、「強引な買い取り」などのトラブルが増加したと思われる。
  • (注)PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワーク・システム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センターをオンラインネットワークで結び、消費生活に関する情報を蓄積しているデータベースのこと。データは2011年12月末日までの登録分。


主な相談事例

(1)解約・解約料に関する相談
契約当日、引き渡しもしていないのに解約できない。
契約書に記載された以上の解約料を請求された。など
(2)強引な買い取り
クーリングオフできるからとの虚偽説明で契約を強要された。
売ると言っていないのに車を持って行かれた。など
(3)広告に関連する相談
車の価値を見るために査定サイトを利用したら、しつこい勧誘がある。
(4)代金の支払いに関する相談
車は引き渡したのに、倒産により売却代金が支払われない。など
(5)震災関連の相談(件数は少ない)
放射線の値が瑕疵(かし)にあたると言われた。
勧誘を断ったところ、「被災地がどうなってもいいのか」と脅された。など


相談内容からみる問題点

  1. 契約書に問題のある条項がある
  2. 中古車不足を背景に、強引な買い取りが行われている
  3. 査定サイトなどインターネット上の広告に問題がある
  4. 売却代金が支払われない


消費者へのアドバイス

  1. その場で契約せず、一度クールダウンしてから
  2. 査定サイトへ個人情報を書き込むと、買い取りの勧誘がある
  3. 解約料は契約書どおりに支払わなければならないとは限らない
  4. 売却代金を受け取る前に、車両と書類を引き渡してしまうのはリスクが大きい
  5. 契約後の車両の瑕疵を理由にした契約の解除や減額は、原則として認めなくてよい
  6. トラブルにあったら、最寄りの消費生活センターに相談を


情報提供先

  • 消費者庁 消費者政策課
  • 消費者委員会事務局
  • 経済産業省 製造産業局 自動車課
  • 国土交通省 自動車局 自動車情報課
  • 社団法人自動車公正取引協議会
  • 社団法人日本中古自動車販売協会連合会



本件連絡先 相談情報部 情報提供課
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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