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[2011年9月30日:公表]

「震災に関連する悪質商法110番」開設期間中に寄せられた相談の傾向

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

 平成23年3月11日(金曜)に発生した東日本大震災による被害を受け、消費生活相談を実施できない地域を支援するため、3月27日(日曜)より7月29日(金曜)までの120日間、国民生活センターに「震災に関連する悪質商法110番」(以下、「震災関連悪質商法110番」)を開設した(開設当初は、岩手県、宮城県、福島県の3県を対象地域として相談を受け付けていたが、4月11日(月曜)から茨城県も対象地域に加えた)。

 以下、「震災関連悪質商法110番」の開設期間の相談傾向を取りまとめるとともに、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災時に開設した「震災関連消費生活ダイヤル」(平成7年2月7日から3月31日までの土日祝日を含む53日間開設)の相談傾向との比較を行った。


開設期間全体の傾向

 3月27日から7月29日までで受け付けた対象地域からの相談件数は919件で、1日平均約7.7件の相談が寄せられた。最初の1カ月は1日平均約14件の相談が寄せられ、その後徐々に減少した。

 屋根や壁など住宅の修繕工事等の「工事・建築」が最も多く、賃貸アパートや借家等の「不動産貸借」と続く。以下、墓、車、給湯システム等の「修理サービス」に関する相談、公的な支援制度や罹災(りさい)証明についての問い合わせなどが多く寄せられた。その他、開設後2カ月目以降は放射線測定器などの相談や、出会い系サイトなどが寄せられるようになった。

 相談者の県別でみると、宮城県が最も多く、全体の約半数(49.9%)を占めた。地域ごとの特徴としては、地震や津波の被害が大きかった岩手県、宮城県、福島県では、津波で車が流されたといった相談や、新たに自動車を購入した際の納品遅延の相談など四輪自動車に関する相談がみられた。宮城県では電気温水器が転倒したなどの「給湯システム」に関する相談も寄せられた。また、原子力発電所の事故に関連して、福島県と茨城県からは放射線測定器等の「保健衛生品その他」の相談が目立った。



主な相談内容

工事・建築

 「当初の見積もりよりも高額な代金を請求された」など工事の料金に関する相談、「補修工事を契約した業者が、約束通り工事を履行しない。解約はできるか」など工事の遅延に関する相談等がみられた。

 中には、損害状況について不安をあおられたり、契約をせかされたりして、十分な説明を受けない状態で契約に至った、という相談も見られた。また、契約書面が渡されない、渡されても見積書のみの場合や、施工の明細が分からないもの、契約、施工後に渡されるケースもあった。

不動産貸借

 「不動産貸借」に関しては、地震による建物の被害について「家主に修繕を求めたがなかなか対応してもらえない」というものや、逆に「家主に修繕を求められた」などの原状回復に関する相談、退去に伴う敷金や家賃の清算に関する相談が開設期間全体を通してみられた。また、4月ごろからは被災した住居から引っ越した相談者から、転居先の物件の契約条件等に関する相談が寄せられた。

修理サービス

 開設当初は「修理に出していた車が流された」など自動車の修理サービスに関する相談が多かったが、開設期間全般では「墓の修理を依頼したら高額な料金を請求された」「訪問してきた業者に強引に屋根の修理を勧誘された」などの墓や住宅の修理サービスが目立った。

生活支援

 「震災で支出が重なった。生活支援策について教えてほしい」「実家の空き家が被害を受けたが、支援金が支払われない」など、生活支援や情報を求める相談は、開設期間全体を通してみられた。

デジタルコンテンツ

 内容としてはアダルト情報サイトの架空請求に関する相談が多く、出会い系サイトやパチンコ攻略情報サイトに関する相談で、震災に便乗した勧誘もみられた。

 また、少数ではあるが「避難所生活のストレスから話し相手を求めて出会い系サイトにアクセスした」、「震災後に金銭的に苦しくなって「メールで稼げる」という出会い系サイトに登録した」など震災後の被災者の生活環境の変化が被害に結びついた例もみられた。

火災保険

四輪自動車

放射能

ガソリン



阪神・淡路大震災時の「震災関連消費生活ダイヤル」との比較

 開設期間、相談受付の対象地域等が異なることから単純に比較することはできないが、比較すると以下のような特徴があった。

  1. (1)広範囲から相談が寄せられた
  2. (2)津波や原発事故(放射能)に関する相談が寄せられた
  3. (3)通信環境や社会環境等の変化による相談傾向の違いがみられた
  4. (4)その他の特徴
    1. 1.「消費生活ダイヤル」「震災関連悪質商法110番」のいずれも住宅に関する相談が多い
    2. 2.「震災関連悪質商法110番」では修理や工事以外についても問題のある勧誘が多くみられた



本件連絡先
消費者庁 消費者政策課
独立行政法人国民生活センター 相談情報部 情報提供課

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