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[2011年7月21日:公表]

「高速バス」のトラブル、増えてます−運行タイプによる、トラブルの違い−

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

 比較的安価で手軽に利用できるため、長距離移動手段としていわゆる「高速バス」を選択する消費者も多く、路線数や利用者数も拡大してきた。一方、「高速乗合バス」に類似したパック旅行による「高速ツアーバス」を展開する事業者も増加してきた。

 しかし、全体的な利用者の増加に伴い、トラブルも増加傾向にある。また、消費者から見れば、代金を支払ってバスに乗ることだけなら、「高速乗合バス」も「高速ツアーバス」も同じようなものと映るが、両者の間には制度的・構造的に大きな違いが存在する。

 そこで、「高速乗合バス」及び「高速ツアーバス」の相談件数や相談事例、問題点をまとめ、トラブルの未然防止・拡大防止のために、消費者への情報提供と事業者への要望を行う。


PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)にみる相談の概要

相談件数の推移

 2006年度以降右肩上がりで相談件数は増加しており、2010年度は226件と、前年度を大きく上回り、2011年度も前年同期で2.7倍の相談が寄せられている。

相談時期

 2006〜2010年度の相談受付件数を、月別で比較すると、夏休み期(8月)と、年度末・春休み期(3月)で件数が突出した。

 東日本大震災に伴う相談が54件と急増しているが、震災事由と判断される事例を除いた相談件数でも81件となり、8月と並んで多い。



主な相談事例(抜粋)

高速乗合バス

【事例1】
高速バスの往復乗車券を購入。帰りのバス乗り場は、工事で変更されていたが、それまで使われていたバス停には案内すら出ておらず、いつも通りバスを待っていたら、乗り遅れたとわかった。最終便の予約だったので、やむなく新幹線代を別払いして帰った。バス会社はバス代を返すと言っているが、新幹線代も払って欲しい。
(2010年9月 男性 福岡県 給与所得者)

高速ツアーバス

【事例2】
出張先から戻るため、ネットで高速バスを予約した。23時30分集合の23時50分発。初めて使うバスなので、20時頃にツアー会社へ確認電話をし、予約番号と名前を伝えたところ「集合30分前から現地にスタッフが居る」と場所を指示されたが、教えられたのと似たような場所がいくつもあり、様々な色柄のバスが方々にたくさん停車しており、バスを探しているうちに出発時刻を過ぎてしまった。
 結局、本当の集合地にたどり着いた時、バスは既に出発済みだった。仕方なく翌日の新幹線で帰った。集合場所が分かりにくい旨、苦情を言ったが「当方に責任はない」と言われた。後日、別のバスの集合場所を指示されていたとわかった。
(2009年2月 20歳代男性 大阪府 給与生活者)


相談事例に見る問題点

高速乗合バス

  1. (1)運行に関する重要情報の周知が行き届かない
  2. (2)販売方法の多様化に対し、キャンセルや変更の態勢が追いつかない
  3. (3)乗車券紛失に伴うトラブルの相談が多い

高速ツアーバス

  1. (1)消費者が「パック旅行」と認識していない
  2. (2)乗降場所がわかりにくく、乗りそびれる
  3. (3)置き去りにされる

両者に共通する問題点

  1. (1)予約していた設備と違う
  2. (2)荷物などの制限や制約が事前にわかりづらい


消費者へのアドバイス

  1. (1)高速乗合バスか、高速ツアーバスかの違いを事前に確認しよう
  2. (2)余裕を持って乗車場所に向かおう
  3. (3)荷物などの持込みの条件をしっかり確認しよう


事業者への要望

高速乗合バス事業者へ

  • 停留所や運行時刻の変更等の情報が、消費者に確実に伝わるようにすること。
  • キャンセル等の手続きの方法について、消費者の負担が少なくなる手段を充実させ、その周知を図ること。
  • バス車両への荷物やペットなどの持ち込み条件の周知を図ること。
  • 車内トイレや、シートのリクライニング機能等、設備が確実に利用できるよう、品質確保と向上に努めること。

旅行業者および高速ツアーバス運行事業者へ

  • 高速乗合バスとは異なり、募集型企画旅行(パック旅行)であること、キャンセルや変更などの際の条件について、消費者が確実に把握できるような表示、広告、案内の徹底に努めること。また、「路線、便」など、高速乗合バスと見紛う広告表示によって、消費者が運行形態について誤認を起こさないよう配慮すること。
  • 乗車場所や集合時間などの重要情報(変更の場合も)が、消費者に確実に伝わるようにすること。また、乗車場所が分かりやすくなるよう、誘導を確実に行える体制を整備すること。
  • キャンセル等の手続きの方法について、消費者の負担が少なくなる手段を充実させ、その周知を図ること。
  • バス車両への荷物やペットなどの持ち込み条件の周知を図ること。
  • 車内トイレや、シートのリクライニング機能等、設備が確実に利用できるよう、品質確保と向上に努めること。


要望先

  • 公益社団法人日本バス協会
  • 一般社団法人日本旅行業協会(JATA)
  • 社団法人全国旅行業協会(ANTA)
  • 高速ツアーバス連絡協議会


情報提供先

  • 消費者庁 消費者政策課
  • 国土交通省 自動車局 旅客課
  • 観光庁 観光産業課



本件連絡先 相談情報部 情報提供課
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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