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[2011年6月3日:公表]

震災をめぐる「電話」のトラブル−被災状況により事業者の対応も柔軟化−

 2011年3月11日に発生した東日本大震災は、電気通信サービスに多大なる被害をもたらした。中でも最も身近な連絡手段である「電話」に関して、震災をめぐるさまざまなトラブルが寄せられている。具体的には、被災者向けの事業者対応に関する苦情、津波で紛失した携帯電話サービスの解約手続きや解約料金のトラブル、緊急地震速報を受信できない電話機についての苦情、停電時でも使用できる電話機に関する相談や、海外からの国際電話による料金トラブルの相談など、電気通信サービスの内容から商品の機能に関するものまで幅広い相談がある。

 発生後2カ月を経過し、被害の状況が判明するに伴い事業者の被災者への対応策の内容は拡充されている場合もあり、また消費者の被災等の実態によっては柔軟に対応する、個別に相談に応じるという事業者も見られる。一方で事業者の被災者向け対応策には条件が設けられている場合もあることから、消費者も事業者の対応策等の情報について自らが主体的に収集をすることが求められる。

 そこで、今回は震災をきっかけに「電話」に関するトラブルを情報提供し、消費者から積極的に事業者に確認するように呼びかけることとしたい。


相談事例

被災者向け対応策には一定の条件

【事例1】
 携帯電話会社のホームページに「被災地に住む人の電話料金は一定期間無料にして、申し込みも不要」とあったので、無料と思っていたが請求書が届いた。携帯電話会社に問い合わせたところ、無料の扱いは震災以降に一度も利用していないなど限られた場合であることが分かった。携帯電話会社の説明に納得はしたが、ホームページ上の表記では被災地に住む人全て一定期間の請求は免除になると誤解すると思う。
(2011年5月 宮城県 女性 40歳代 無職)

中途解約に係る解約料金の請求

【事例2】
 地震による津波で、自分名義で契約して父に持たせていた携帯電話機とデータ通信カードを付けたままのパソコンが流されてしまった。携帯電話会社に解約の連絡をしたところ、携帯電話やパソコンのデータ通信カードは2年間継続することで基本料金が割引になる料金プランを契約していたため、約1万円の中途解約料金が発生すると言われた。支払いには納得できないと言ったところ、「払わないと他に契約している携帯電話は使えなくなる」と言われた。どうしたらよいか。
(2011年3月 宮城県 女性 40歳代 家事従事者)

契約者本人以外による携帯電話の解約手続き

【事例3】
 震災時、父親は福島原発の避難地域の介護施設に入所していたが、津波により携帯電話機を紛失した。現在父親はけがで病院に入院している。これからお金が必要になるので、娘である自分が携帯電話会社に解約を伝えたところ、解約書類に本人の署名が必要だと言われたが、本人は署名できる状況ではない。このような場合、どうしたらよいか。
(2011年4月 新潟県 女性 50歳代 家事従事者)

緊急地震速報(注1)が受信できない携帯電話機

【事例4】
 緊急地震速報を受信できる携帯電話機が欲しいと思い、夫婦で家電量販店に行った。緊急地震速報を受信できると説明を受け、携帯電話機を購入した。しかし、購入した機種は緊急地震速報の受信はできないことが分かった。解約したい。
(2011年3月 東京都 女性 30歳代 給与生活者)
  1. (注1)携帯電話会社の行なう緊急地震速報とは、気象庁が配信する緊急地震速報を、携帯電話会社が震源地周辺の地域に知らせるサービスである。

停電時に使えない電話機

【事例5】
 実家の電話機が地震による停電で使えなかった。電話回線には問題がないのに停電など非常時に使用できないのでは困る。震災などの緊急事態にこそ必要なものだと思う。
(2011年3月 秋田県 男性 50歳代 無職)

つながらなかったのに請求された国際電話料金

【事例6】
 震災があった時に海外に滞在していた。家族が心配だったので、宿泊していたホテルから自宅にコレクトコールで国際電話をかけたが全くつながらなかった。帰国後、約1万8,000円の使用料金を請求された。通じなかったのに料金が発生するのは納得できない。
(2011年3月 栃木県 男性 40歳代 給与生活者)


消費者へのアドバイス

 以下のアドバイスは、被災地以外の消費者にも参考にしていただきたい内容である。

被災者への対応については、契約している事業者に直接確認する(注2)

 携帯電話会社などの事業者は、被災者に対して基本料金等の減免、支払いの猶予、中途解約料金の免除、携帯電話機の修理代金の減額等の特例措置を行なっている。これらの特例措置には、対象や期間が限定されたり、条件が設けられている場合もあるが、被害の実態が判明するに従い、対象や期間、条件が当初より拡充、延長又は緩和されていることもある。また、被災者から個別に相談に応じるという事業者もある。困ったことがある場合は、被災状況や個別事情などについて、契約している事業者に詳しく説明をしてみること。

  1. (注2)震災に係る主な電気通信事業者の現状と取組等については、社団法人電気通信事業者協会のホームページの「震災に関する各種お知らせ」も参照のこと。

電話機の性能について

(1)停電時には使えない電話機もある

 コンセントに差し込んで使用する多機能電話機の場合、停電中は基本的に使用できない。現在使っている電話機が停電時に使用できる電話機かどうかを事前に確認しておくこと。また、購入等については、電話機販売事業者等に相談すること。

(2)緊急地震速報の受信について、設定方法を確認しておく

 緊急地震速報の受信機能がないものや、受信するためにはあらかじめ設定をしておかなくてはならない携帯電話機もあるので、事前に確認しておくこと。詳しいことは、契約している携帯電話会社等に確認すること。

海外から日本に国際電話をかける場合は注意すること

 海外の電話会社は日本の電話会社と異なり、話中や回線事情により通話ができなかった場合でも、接続料金と通話料金を請求するところもある。国内の料金事情とも違い、各国それぞれの電話会社によっても異なる。渡航する前に、契約している携帯電話会社や日本の国際電話会社の料金や利用方法等を確認しておくことも有効である(注3)。

  1. (注3)成田や羽田空港などの国際空港の中には、携帯電話会社の店舗があったり、国際電話を利用するときに使えるプリペイドカードの自動販売機が設置されている場合がある。

事業者の説明に不明な点等があった場合は消費生活センターに問い合わせること



被災地の方へ

 「震災に関連する悪質商法110番」の窓口では、悪質商法かどうかにかかわらず、消費生活に関する相談全般を受け付けている。生活の中で不安な点・疑問に思うこと等があれば、遠慮なく電話していただきたい。

  • ※「震災に関連する悪質商法110番」は受付を終了しました。(2011年7月29日)


情報提供先

  • 消費者庁 政策調整課



本件連絡先 相談情報部 情報提供課
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

[PDF版] 震災をめぐる「電話」のトラブル−被災状況により事業者の対応も柔軟化−[PDF形式](167KB)
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