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[2011年3月17日:公表]

電気炊飯器による子どものやけどに注意!

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

 国民生活センター危害情報システム(注1)の病院情報によると、2004年度以降2009年度までに炊飯器でやけどを負った事故事例は177件(注2)あり、被害者の年齢をみると10歳未満の子ども(注3)が150件(注2)(84.7%)、特に、4歳未満の乳幼児では139件(注2)(78.5%)と高い割合を占めている。その事例をみると「炊飯器の蒸気に手をかざしてやけどした」、「つかまり立ちをしようとして炊飯器の蒸気が出る部分に手を置いてやけどした」、「台所の炊飯ジャーの上に座り、蒸気でお尻をやけどした」などと蒸気や高温部に触れてやけどをしており、中にはIII度のやけど(皮膚全層さらには皮下組織にまでおよぶほど傷が深く、植皮手術が必要となるようなやけど)を負った重篤な事故事例も4件見られる。

 そこで、子どものやけど防止の観点から、電気炊飯器から出る蒸気の温度を調べるとともに、「熱さカット排気」、「蒸気カット」、「蒸気レス」と蒸気を排出しないことをうたった電気炊飯器についても調べ、消費者へ注意喚起することとした。

  1. (注1)商品やサービス等により生命や身体に危害を受けたり(危害情報)、そのおそれのある情報(危険情報)を全国の危害情報収集協力病院及び消費生活センターからオンラインで収集・分析し、消費者被害の未然防止・拡大防止に役立てることを目的として作られたシステム。協力病院が危害情報を収集する病院情報は、2010年3月末日で終了した。
  2. (注2)2004年4月1日以降、2010年3月末日までに受診した事故事例。本調査のため事例を確認したもの。
  3. (注3)本報告書では、特に断らない限り「子ども」とは10歳未満の者をいう。

危害情報システムより

 国民生活センター危害情報システムの病院情報で、2004年度以降2009年度(2010年3月末日)までの5年間に寄せられた炊飯器によるやけどの事故事例について調べた。

  • 炊飯器によるやけどの事故事例は177件寄せられており、そのうち、子どもが150件(84.7%)、特に、4歳未満の乳幼児が139件(78.5%)と高い割合を占めていた。
  • 子どものやけどの程度が判明した135件中、I度が50件(37.0%)、II度が81件(60.0%)であったが重篤なIII度のやけども4件(3.0%)寄せられていた。
  • 子どものやけど(150件)の部位は、手首から先が132件(88.0%)で突出して多かった。
  • 子どものやけど(150件)を年度別件数でみると、各年度15〜31件発生していた。


主なテスト結果

 蒸気が排出される電気炊飯器3社3銘柄(以下、「従来タイプ」と呼ぶ。)、「熱さカット排気」、「蒸気カット」、「蒸気レス」をうたった3社3銘柄(以下、「蒸気カットタイプ」と呼ぶ。)の計3社6銘柄をテスト対象とした。

 「蒸気に両手をさらしてしまった」、「手をかざしてしまった」また、「蒸気部分に手をのせてしまった」など蒸気や蒸気口付近に触れてやけどした事例が多いことから、蒸気及び蒸気吹き出し口など本体上部の温度や注意表示を調べた。

  • 従来タイプは、蒸気が出ているときは、身体をかざすとやけどの危険性があり、吹き出し口から上方10cmでも66℃以上と高温となっていた。
  • 蒸気カットタイプは、蒸気が全く出ない構造のものがあるほか、吹き出し口の温度は従来タイプよりも大幅に低く、一部を除き本体の温度も低く子どものやけど防止に有効と考えられた。
  • 蒸気吹き出し口のない1銘柄を除く5銘柄には、「蒸気口に顔や手を近づけない」、「炊飯中や直後は蒸気口に手をふれない」などの注意表示が本体や取扱説明書に記載されていた。

写真 サーモグラフ画像(例)
従来タイプ(例)
蒸気吹き出し温度が高い例のサーモグラフ画像

蒸気カットタイプ(例)
吹き出し温度が大幅に低い例のサーモグラフ画像



消費者へのアドバイス

 炊飯器によるやけど事故は、特に4歳未満の乳幼児が約8割と高い割合を占めている。乳幼児は皮膚が大人より薄いため強い傷害を受けやすく、また、熱いものに触れたときには、反射的に手を離せない。そのためか、III度のやけどを負っている事例がある。

 子どもがやけどの危険性を理解し適切な行動がとれる能力を身に付けるまで(おおよそ4歳頃)は、特に注意する必要がある。

  • 炊飯中に出る蒸気やその付近は高温となっており、数秒触れただけでもやけどの危険性がある。特に子どものいる家庭では、子どもの手の届かない場所に置くこと。
  • 蒸気カットタイプの電気炊飯器は、蒸気による子どものやけどを防止するためには有効である。


業界への要望

  • 蒸気カットタイプの電気炊飯器は、蒸気による子どものやけどを防止するためには有効と考える。今後さらなる拡充を望む。


要望先

  • 社団法人日本電機工業会 家電部


情報提供先

  • 消費者庁 政策調整課
  • 経済産業省 商務情報政策局商務流通グループ 製品安全課



本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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