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[2010年10月1日:更新]
[2010年8月18日:公表]

電子タバコの安全性を考える

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

 全国的な禁煙・分煙の意識の高まりや、2010年10月からのたばこ税の増税の影響等からか、電子タバコが注目を集めている。

 PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)には、2007年6月の最初の相談事例から2010年6月末までに電子タバコに関する相談が309件寄せられており、特に近年相談が急増している。そこで電子タバコについて、カートリッジにニコチンが含まれていないか、事業者がカートリッジ内の成分と安全性をどのように確認しているのか等を調査し、消費者に情報提供することとした。

 テストの対象銘柄は、国内で販売されている25銘柄45種類の味と参考として個人輸入品2銘柄2種類の味。


主なテスト結果

ニコチン、ジエチレングリコールの含有量等

  • カートリッジの液体を調べたところ、全ての銘柄でジエチレングリコールは検出されなかったが、国内で販売されている25銘柄45味中、11銘柄15味でニコチンが検出された。

表示

  • 国内で販売されているほぼ全ての銘柄でニコチンを含まない旨の表示がみられたが、一部の銘柄からニコチンが検出された。
  • カートリッジ内の液成分表示があったのは25銘柄中11銘柄のみで、表示されているものの中でも表示内容には大きな差があった。
  • 安全である旨の表示がみられたが、対象や根拠が不十分であったり、不明瞭なものが多かった。
  • 使用対象年齢に関する表示があったものは25銘柄中16銘柄であった。

PSEマーク

  • 3銘柄で充電器にPSEマークの表示がなく、3銘柄でPSEマークが通常の使用状態では見えないところに表示されており、電気用品安全法に抵触するおそれがあった。

事業者へのアンケート調査

  • ニコチンが検出されたものがあったにもかかわらず、回答があった全ての事業者は、ニコチンは含有していないとの回答であった。
  • 多くの事業者が安全性を把握しているとの回答であったが、多くは成分を飲み込んでしまった場合の安全性や衛生性と考えられるものだった。
  • 多くの事業者は、電子タバコを禁煙あるいは減煙の目的で設計し、効果があると考えて販売していた。
  • 多くの事業者は、未成年者は使用するべきではないと回答しながら、表示以外の対策を講じていなかった。


消費者へのアドバイス

  • 電子タバコの安全性は根拠が不十分であると考えられるので、安易な使用は避ける。
  • 禁煙あるいは減煙の効果ははっきりしないと考えられるので、その効果を期待して継続的に使用することは避ける。
  • 未成年者が安易に使用しないよう保護者等が十分に注意する。
  • 国外ではニコチンが含まれる電子タバコが販売されているので、購入・使用・譲渡には注意する。


事業者への要望

  • 国内で販売されている、電子タバコのカートリッジからニコチンが検出されたことから品質管理の徹底を要望する。
  • PSEマークがないものやPSEマークが通常の使用では見えないところに表示されているものがあった。電気用品安全法に抵触するおそれがあるため商品の改善を要望する。
  • 未成年者が安易に使用しないよう販売規制等の対策を要望する。
  • 電子タバコの成分を吸入した場合の安全性を検証し明らかにすることを要望する。


行政への要望

  • 国内で販売されている電子タバコのカートリッジからニコチンが検出された。ニコチンは医薬品成分であるため、ニコチンを含むカートリッジは薬事法上問題となるおそれがあると考えられるため、調査及び指導を要望する。
  • ニコチンを含まない旨の表示がある電子タバコのカートリッジからニコチンが検出された。景品表示法上問題となるおそれがあるため、指導を要望する。
  • 国内で販売されている電子タバコの安全性について、早急に検証を行い、必要に応じて法規制を含めた安全対策を講じることを要望する。
  • 電子タバコの販売実態調査等を早急に行い、未成年者が購入、使用しないよう対策を講じることを要望する。
  • 3銘柄で充電器にPSEマークが表示されておらず、3銘柄でPSEマークが通常の使用状態では見えないところに表示されていた。電気用品安全法に抵触するおそれがあるため、監視・指導の徹底を要望する。


要望先

  • 消費者庁 政策調整課


情報提供先

  • 厚生労働省 医薬食品局 監視指導・麻薬対策課
  • 経済産業省 商務情報政策局 商務流通グループ 製品安全課
  • 厚生労働省 健康局 総務課 生活習慣病対策室
  • 厚生労働省 医薬食品局 審査管理課 化学物質安全対策室
  • 内閣府 政策統括官 共生社会政策担当


業界の意見 ※2010年10月1日 追加

「株式会社シーズンテック」

「株式会社シーズンテック」より

 一般消費者が健康を害したり、危険を与えるような製品は、当然のことながら改善を促し、悪質なものは排除しなければならないと思います。しかし、このような経済苦境の中、新しい製品を拡販しようと真摯に尽力している会社も多く有り、ようやく広がり始めた「電子タバコ」の全てが悪いというイメージを消費者へ与えるような開示表現を避けて頂きたい。

株式会社シーズンテック 推進部 営業課 課長 權田 藍

商品テスト部の見解

 電子タバコは、通常では蒸気として吸入することのない成分を吸入するという新規な商品で、肺から成分が吸収され、体内に循環されることも考えられるため、健康影響、安全性が危惧されます。このような特性を持つものでありながら、医薬品や医療機器のような規格・基準等も設定されていないため、十分な検証が必要であると考えております。

「株式会社トップランド」、「有限会社マインドサービス」、「株式会社宝島社」

「株式会社トップランド」より

 今回いただきました報告書の内容を真摯に受け止め、弊社での品質管理に活かしていきたいと考えております。

 また当局の品質管理、安全対策についてのご意見をいただきながら、お客様に安全でより良い商品を提供できるように努めてまいります。

株式会社トップランド 開発事業本部 専務取締役 谷下 勇

「有限会社マインドサービス」より

使用対象年齢について
 未成年者の方への販売自体を規制する制度がなく、年齢表記はしておりません。ただ未成年者にとってたばこを吸うキッカケとなってしまう行為から、喫煙者のタバコの代用を目的とした商品であることをパッケージ裏面に表記しております。

有限会社マインドサービス 代表取締役 南里 仲二

「株式会社宝島社」より

 今回のような発表は、流通や購入者の方々に十分な情報をお伝えできず、本来必要のない不安を喚起し、混乱を招きかねません。発表される内容に関しては、各販売元にご連絡をされているようですが、発表内容をいちどご連絡いただいた後、それぞれの販売元から出てきた意見を検討・反映した上でご掲載いただければと存じます。

株式会社宝島社 広報課 山崎 あゆみ

商品テスト部の見解

 当方では、中立、公正な立場で調査し、公表、情報提供を行っております。事業者様におかれましては、消費者が安全で安心して使用できる商品を正しく選択できるよう常日頃から正しく十分な情報を提供するよう努めていただきたいと存じます。



業界の対応 ※2010年10月1日 追加

「株式会社シーズンテック」より

 カートリッジへの適切な成分表記を早急に対応します。

株式会社シーズンテック 推進部 営業課 課長 權田 藍

「株式会社トップランド」より

 報告書の内容を受けまして弊社にて以下の対応を行っておりますことをご報告致します。

  • 電子タバコのニコチン含有について
    含有について第三者機関による安全性に関する薬液検査を定期的に行っております。引き続き、ニコチンを含有しないよう品質管理に努めてまいります
  • 家庭用100Vを使用した充電器のPSE表示について
    報告書にあります「電子タバコ 使いきりタイプ」は家庭用100Vでの充電タイプではないため適用外ですが、今後発売する該当製品については法律を遵守し、電気用品安全法に則った表示をしてまいります。
  • 未成年者が安易に使用しない対策について
    弊社製品には「対象年齢・20歳以上」と「未成年者の使用の禁止」の表示をパッケージに表示して対応しておりますが、今後関係各所の御指導をいただき、必要に応じて社会道徳概念に適し、誤解を招かない対処方法を模索してまいります。
  • 電子タバコの成分を吸入した時の安全性について
    ヒ素・鉛・カドミウム・総水銀・総クロム・シアン・グアヤコールの項目を第三者機関にて測定して、含有しないことをもって安全としております。また口に触れる部分の溶出試験を行ない基準値内であることをもって安全としております。 安全性についての明確な基準や対策に対し関係各所のご指導いただきながらデータ収集に努め、策定された場合には基準を遵守致します。

株式会社トップランド 開発事業本部 専務取締役 谷下 勇

「有限会社マインドサービス」より

 今回の発表を受け、使用対象者を明確にした、下記内容のシールを商品の前面に貼付させていただきます。

 「当製品は喫煙動作を行う商品です。喫煙習慣のない方や未成年者の方はご使用を避けて下さい。」

 以上、ご報告申し上げます。

有限会社マインドサービス 代表取締役 南里 仲二

「株式会社宝島社」より

 弊社商品について「調べた対象物質や吸入しても安全である根拠が不明瞭」と発表内容に記されておりました。

 安全性についての詳細は、商品に記載するには膨大な情報量のため物理的に不可能という理由で、重要と思われる点に関してのみ記載しておりましたが、実際は公的検査機関により検査を行っておりました。

 しかし、発表内容をご覧になって、不安を抱かれた書店・取次などの流通さんから多数お問い合わせがあったため、検査機関からの発行書類を添付し、書面で安全性をお知らせするなどの対応を行いました。

株式会社宝島社 広報課 山崎 あゆみ




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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