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[2010年6月2日:更新]
[2010年4月21日:公表]

風呂に入れるだけでラドン・ラジウム温泉になるとうたった商品

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文(PDF)」をご覧下さい。

 「温泉」とは、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、温泉源から採取されるときの温度が摂氏25 ℃以上又は特定の物質のうち一つについて、規定の含有量を有するものと温泉法で定義されており、そのうち地中からゆう出する水蒸気及びその他のガスを除く「鉱泉」で、特に治療を目的に供しうるものを療養泉としている。

 一方、インターネットの通信販売サイト等には家庭の浴槽の湯に鉱石やセラミック製のボール等を浸漬することによってラドン温泉やラジウム温泉になる等とうたって販売されている商品が見受けられる。

 PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)には2004年度から2010年2月末までに、浴室で使用するラドン・ラジウム関連製品に関する相談が387件、そのうち「お風呂に入れてラドンを発生させる箱入りの石を購入したが、効果が分からず、本当にラドンが出ているのかも疑わしい」、「お風呂の中に入れるとラジウムが出て健康効果があるという。安全なものか」といった品質や安全性に関するものが71件あった。

 そこで、このような商品を使用することによって風呂水にどの程度のラドンやラジウムが含まれるようになるのか等を調べ、消費者に情報提供することとした。

 テストの対象銘柄は、鉱石タイプ5銘柄、セラミックボールタイプ3銘柄、それらの混合タイプ2銘柄。


主なテスト結果

ラドン、ラジウム濃度等

(1)風呂水のラドン濃度
各銘柄を使用したときの風呂水のラドン濃度を調べたところ、全ての銘柄で温泉法の基準を大きく下回った。
(2)風呂水のラジウム濃度
風呂水のラジウム濃度は全ての銘柄で検出できないほど低く、温泉法の基準を大きく下回った。
(3)外部被ばく線量
1日1時間・1年間直近で使用した場合でも、全ての銘柄で一般公衆の1年間の線量限度には達しなかった。

販売サイトの広告と商品の表示

(1)「温泉になる」旨の表示
購入サイトには「ラドン温泉になる」等の広告があったが、商品のパッケージ等に同様な表示がみられたのは10銘柄中5銘柄であった。
(2)効能効果に関する表示
疾病の治療等の効能効果をうたった広告・表示が10銘柄中6銘柄にみられた。


消費者へのアドバイス

  • 風呂に入れるだけで「ラドン(ラジウム)温泉になる」とうたって販売されている商品は、温泉の定義から外れるもので、使用した風呂水のラドン・ラジウム濃度も温泉法の基準には大きく及ばないものである。
  • 実使用を想定して商品から受ける外部被ばく線量を調べたところ、1日1時間・1年間直近で使用したとしても、ほぼ問題のないレベルであった。


業界への要望

  • 風呂に入れるだけで「ラドン(ラジウム)温泉になる」とうたって販売されていたが、「温泉になる」旨の広告・表示が不適切である上、商品を使用した風呂水のラドン・ラジウムの濃度も温泉法の基準に大きく及ばないものであり、疾病の治療効果をうたった広告・表示も見受けられたため改善を要望する。


行政への要望

  • 風呂に入れるだけで「ラドン(ラジウム)温泉になる」とうたって販売されていたが、「温泉になる」旨の広告・表示が不適切である上、商品を使用した風呂水のラドン・ラジウム濃度も温泉法の基準に大きく及ばないものであり、景品表示法上問題となるおそれがあるため、監視・指導の徹底を要望する。
  • 商品を使用することによって、疾病の治療効果などの効能効果がある旨の広告や表示をしている商品があり、薬事法上問題となるおそれがあるため、監視・指導の徹底を要望する。


要望先

  • 消費者庁 消費者情報課 地方協力室
  • 社団法人日本通信販売協会


情報提供先

  • 厚生労働省 医薬食品局 監視指導・麻薬対策課
  • 環境省 自然環境局 自然環境整備担当参事官室
  • 社団法人日本広告審査機構


業界の意見 ※2010年5月19日 追加

「株式会社ムース」

「株式会社ムース」より

 今回対象となったインターネットのショッピングモールで検索した結果10社が対象との事ですが、他にも悪質な事業者は数多く見受けられます。景品表示法と薬事法の両方違反をしている事業者を対象にして頂きたかったと思います。今回対象となっていない商品代が何十万と高額な商品も対象となっていないのが、不公平に感じます。公表する行為については、全て該当する商品、販売会社を公表すべきであります。このことについても不公平差を感じております。

株式会社ムース 代表取締役 市原 進

「株式会社ムース」への商品テスト部の見解

 今回のテストでは、鉱石等を風呂に沈めて使うものについて、利用者の多いインターネットショッピングモールの店舗の広告を幅広く調査した結果、今回対象とした商品の価格帯となりました。

「オフィスティアンドエム」より

 まず当社の商品もこのようにテストしていただけたことを深く感謝いたしております。なかなかここまで独自でテストすることはできませんし、今後お客様にも正しくお伝えできる資料をいただいたと思っております。ありがとうございました。

 当社が取り扱っております商品の中でも価格がたかいですので、私共の知識も正確でないといけないと痛感いたしました。

 又、効能効果をうたった広告・表示に当社も含まれておりますが、商品をお送りする時に一般的な資料を同封しておりましたその中にご指摘の部分が含まれていることに関しましても、このようなことは今後やめないといけないと感じております。

 テスト方法について、改めてこのようなテストを経ての結果に満足しております。

 知識をさらに明確に致しまして、正しい方法で販売して行きたく思いました。ありがとうございました。

オフィスティアンドエム 代表 内堀 妙子

「株式会社M.I.T」より

 ラドン、ラジウムの発生内容については綿密なテストを実施されて、貴センター内でのご評価と受け止めております。

 当社においては、健康機器をはじめ各種商品についてアッセンブリーを行い、卸売を中心にしているメーカー機能を持った商社であります。

 今回対象となっている「セラミック温浴器」については、当社が企画相談をおこなった企業の紹介によるメーカー様へ温浴器に挿入している各種セラミックボールの仕入ならびに商品化を委託して製品化したものです。

 原料のセラミックボールの製造については、専門のメーカーであり製造設備、ノウハウともに持つ企業からの仕入れとして安心して仕入を行いました。

 また、各種テストについても平成17年当時当該メーカー様にてテストされ、その結果においてラドンが発生していると確認し商品として採用、販売開始したものであります。

 しかしながら、今回のラドン、ラジウムなどの元素の発生の発生度合結果を見ると、温泉法にうたわれる基準には至っていないとのご指摘があるため、今後の販売には消費者各位に誤解や不安を与えたりすることのないよう、当社から販売先に対して、今回の国民生活センター様からの発表内容を踏まえて表現や説明に注意していくよう対応指導いたします。

株式会社M.I.T 企画・業務部長 野間 英夫

「株式会社J・プランニング」

「株式会社J・プランニング」より

 この度の入浴器具に対し、もちろん不備等あった場合には、担当の行政と連絡を密にしながら、取扱説明書等を訂正していきたいと思います。しかし、今回の弊社の見解としては到底納得の出来る内容ではありません。

  1. (1)今回のテストに関し、弊社が代理店と認めていないところから購入され(尚且つ、以前より再三取り消すよう抗議してきた)、その会社のウェブ上での誤認させていた表記に対し、弊社に責任が出てくることは非常に不本意です。
  2. (2)弊社に対しても、薬事法・景品表示法の指摘がありましたが、あたかもこの商品を売らんがための文章だとしたら、まだ理解は出来ますが、もうすでに購入されたお客様の商品の中に、取扱説明書及び特に質問が多かった内容をお答えしている文面であり、販売の為のパンフレットや広告等では一切ありません。
  3. (3)弊社では「玉川の湯(癒)」を発売すると同時にデータも取得しております。特に今回発表があったような水中のラドン濃度のデータもバックグラウンドとほぼ変わらないというデータも出しております。しかし弊社では、ラドン水ではなく、ラドンガスに集目してきたため、玉川ラドンシート、セラミック2種、それぞれのラドンガスのデータを出してきたわけです。
  4. (4)今回このお話があった際に、水中でのデータに関しては。「それで結構です。事実としてかまいませんが、それだけでは、一般の方々に誤解を与えます。補足説明を弊社製品に関して、一文加えて欲しい」という依頼を再三お願いしてきました。しかしながら、あくまでも決められた検査内容とそれに関する結果を告知するだけという趣旨である為と、すでに作成しているため、一文を加えるという事は出来ないという回答でした。「報道関係者の方々が、来た場合にも口頭でその辺りはきっちり説明しますので」という事である程度安心しておりましたが、いざ報道された内容を見ますと、浴槽内のラドンはほぼ無いということだけが主張されています。


 今後も販売するにあたり、お客様、行政、センターへ必要であればいつでも頂いた商品の説明等、全て対応出来る環境にありますので、迅速な対応を致します。

株式会社J・プランニング 代表取締役 寺田 幸司

「株式会社J・プランニング」への商品テスト部の見解

 消費者は、広告を商品選択の目安にしていることから、販売者がどのような広告をしているか留意して頂きたいと思います。

 商品に添付されているものの記載事項は、商品の表示の一部であり、薬事法や景品表示法を遵守すべき対象となります。

 今回のテストでは家庭の風呂で使用した際の水中のラドン濃度等の結果を情報提供しており、テスト条件としてもそれが分かるよう明記しております。なお、適応症等の掲示が認められている療養泉には、温泉水中のラドン濃度の基準は設定されておりますが、気中濃度については基準が設定されていないこと、また、貴社から根拠となるデータ等を示して頂けなかった旨を報道関係者に説明しております。



業界の対応 ※2010年5月19日 追加

「社団法人 日本通信販売協会」

「社団法人 日本通信販売協会」より

  1. (1)発表資料に基づき、協会ホームページを通じ、注意喚起を行います。
  2. (2)要望先として業界関係者は当協会のみですが、(社)日本訪問販売協会やショッピングモールへは出されないのでしょうか。
    なお、テスト対象銘柄の取扱社は、すべて当協会の会員ではありません。

社団法人 日本通信販売協会 理事・事務局長 万場 徹

「社団法人 日本通信販売協会」への商品テスト部の見解

 引き続き法令を遵守し、消費者の誤認を招かない広告を会員企業へ啓発等して下さいますようお願い致します。

 ご意見頂きましたところへは、後日、情報提供致しました。

「株式会社オリジナル」より

 ご指摘された様にいたします。

 メーカーと相談し、薬事法に抵触しない様にした販売に改めます。

株式会社オリジナル 代表取締役 玉利 仁成

「株式会社ムース」より

 行政での薬事法、景品表示法についての相談をしており、法律上問題の無い様に指導をしておりました。

 一部の販売店様にて一部不適切な表現があることを受け今迄も何度もこのような事のない様お願い(校正)をしておりました。法令遵守して頂き販売して頂きたいと思います。

 販売は各販売会社の責任を持って行って頂きたいと思います。

株式会社ムース 代表取締役 市原 進

「オフィスティアンドエム」より

 ラジウム鉱石に関して、お客様によりご理解していただきたいと思いまして、参考資料を一緒にお送りしていましたが、今後はこうした資料を一切同封しないよう気をつけると共に万全の対応をしていきたいと思います。

 商品の表示に関することには特に気をつけて、全て削除いたします。当社の方に在庫が数個しかない為、消費者の方に誤解を与えかねないラジウム鉱石の取り扱いは今後いたさないことに決めました。

オフィスティアンドエム 代表 内堀 妙子

「株式会社M.I.T」より

 今回の国民生活センター様の指導を受けて、下記のように改善いたします。

  1. (1)当社ホームページ「セラミック温浴器」の掲載内容について、消費者各位に誤解を与えることの無いよう、当社ホームページから「セラミック温浴器」ページの掲載を取りやめました。(平成22年4月21日修正済み) 尚、当社ホームページは会社案内、製品案内カタログとして掲載しているものです。
  2. (2)今後の販売時点において、商品の説明では効能、効果などについて不適切な表現による説明を行わない。 販売打合せの際にインターネットなどへの記載に関して、当社へ掲載内容の確認をしてから行うよう契約に明記し厳守させ、不適切な表記には改善又は掲載中止を申し入れる。
  3. (3)当社より販売先に対し国民生活センター様資料を元に当社と同様にインターネットや通信販売資料を改めるよう文書にて申し入れる。 一次卸売より先に販売された二次、三次などの販売先がある場合はそちらにも商品説明に注意するよう連絡し掲載中止を連絡しました。(平成22年4月21日申入れ資料を発送し連絡済み)
  4. (4)定期的にインターネットホームページを確認し、当社に無断で当社製品画像や文書を掲載しているWEBSITEに対して掲載中止を申入れ改善させる。(平成22年4月21日よりインターネットにて当社製品画像と思われる画像が無断掲載されている先に対して掲載中止と商品販売不可を申し入れている。)

株式会社M.I.T 企画・業務部長 野間 英夫



業界の対応 ※2010年5月27日 追加

「ミツル陶石株式会社」より

  • ご指摘いただきました説明書類の『薬事法に抵触するおそれ』がある箇所につきましては、削除いたしました。
  • ホームページ上での『ラジウム温泉ボール』の表示を『ラジウムボール』または『ラジウム温浴ボール』に変更いたしました。
  • その他、製品のことを示す説明箇所につきましても『温泉』という表示から『温浴』に変更いたしました。

ミツル陶石株式会社 温浴事業部 堀江 宣之




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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