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[2009年7月9日:公表]

睡眠時の冷却効果をうたったジェル入りマット−その効果と持続性を調べる−

 人が触れたときにひんやりと感じることで、暑さによる寝苦しさを解消するというマット類が売られている。「冷却ジェルが体温を奪い、熱帯夜でも朝まで涼しく眠れます」「冷房を使用せずに安眠が得られる」といったうたい文句で、テレビショッピングやインターネット通販だけでなくホームセンターやスーパーなどの店頭でも見られるようになった。

 PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)には、2004年度以降の5年間で冷却効果やヒンヤリ感をうたったマット類の相談事例が142件注)寄せられており、2006年度までは8件あったが、2007年度は40件、2008年度には93件と増加している。なかでも、冷却材として水分を含むジェルを封入したマットやパッド(以下、「ジェル入りマット」という)が多く見受けられる。内容は、「最初は冷たいが、後から暑くなってくる」など効果が長続きしないというものが多い。

 そこで、ジェル入りマット3銘柄について暑くて寝苦しい室内を想定した環境下で、モニターによる評価を中心に冷却効果とその持続性を調べて、消費者に情報提供することとした。

 注)2004年度以降受付、2009年5月31日までの登録分。


テスト結果

 ジェル入りマットには冷却効果が長続きすることを期待させる表示が見られることから、蒸し暑くて寝苦しい夜を想定した室内で、冷却効果とその持続性を調べた。

モニターテスト

  • 「熱帯夜でも朝まで涼しく」等、冷却効果が朝まで続くことをうたっているものもあるが、室温30℃で使用すると最初は冷たく感じるものの、30分を経過すると冷たさを感じなくなるモニターが多く(下図参照)、表示とかなり違うものであった。

図. モニターの評点(平均)
モニターの評点(平均)をあらわす折れ線グラフ。グラフに続いてテキストによる詳細。

モニターによる評価は5段階「冷たく感じた」「やや冷たく感じた」「冷たくも暑くもない」「やや暑く感じた」「暑く感じた」を設定。使い始めは「シーツのみ」は「冷たくも暑くもない」だったのに対し、ジェル入りマットは3銘柄とも「やや冷たく感じた」の評価であった。どの銘柄も時間が経過するにつれ、評点は下がる傾向。0.5時間経過後は、「シーツのみ」とジェル入りマット3銘柄の差は狭まり、1時間経過後以降はすべて「冷たくも暑くもない」を下回った。

  • マットの表面温度が概ね34℃を超えると冷却効果を感じられなくなった。

サーマルマネキンによるテスト

  • サーマルマネキン(人体のように表面温度を一定に保つことができるダミー)を用いてマットの表面度を測定した結果、モニターテスト同様、30分前後でマットの表面温度が34℃を超えた。

重量

  • ジェル入りマットは薄さのわりに重く10kg近いものもあり、移動時などは取り扱いが楽ではない。


消費者へのアドバイス

  • 蒸し暑い室温30℃の環境下では、冷たく感じるのは最初の30分程度であり、長時間の効果は期待できない。
  • ジェル入りマットは薄さのわりに重く、移動時などは取り扱いが楽ではない。


事業者への要望

  • 冷却効果が朝まで続く旨の表示が見られるものもあるので、表示を改善するよう要望する。


行政への要望

  • 冷却効果が朝まで続く旨の表示が見られるものもあったが、誤認される表示であると思われるため、改善するよう指導を要望する。


要望先

公正取引委員会 事務総局 取引部 景品表示監視室



情報提供先

内閣府 国民生活局 総務課 国民生活情報室
経済産業省 商務情報政策局 商務流通グループ 消費経済政策課
社団法人日本通信販売協会
日本チェーンストア協会
社団法人日本DIY協会




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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