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[2008年11月6日:公表]

取扱いに注意!車用として販売されている樹脂製灰皿

 禁煙が広く普及したためか、灰皿を標準で装備せずオプション装備とする車種が増加している。そのため、カー用品店やホームセンター等で車用灰皿が数多く販売されている。こうした灰皿は、主にドリンクホルダーに置いて使用し、吸殻の収納部が、樹脂製のものと、金属製のものに大別される。

 このうち樹脂製の灰皿について、「タバコを消して蓋を閉めたつもりが、翌日灰皿の側面に穴が開いていた。火災になる可能性もあるので商品に問題がないか調べてほしい」とのテスト依頼があったほか、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)にも同様な事例が2003年度以降、2008年9月末までの登録分で3件寄せられている。

 そこで、樹脂製の灰皿について、内部の吸殻が燃えたことを想定し、取扱説明書に従って蓋を閉めた場合と閉め忘れた場合で灰皿の状態を調べ、消費者に注意情報を提供することとした。


テスト結果

商品の構造と材質、耐熱温度

  • 本体部は一体構造の銘柄が多く、その他、二重構造になっている銘柄や底部が別部品になっている銘柄も見られた。材質はPBT(ポリブチレンテレフタレート)やフェノール樹脂を使用した銘柄が多く見られた。本体部の耐熱温度はABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)を使用した銘柄が90〜100℃、PC(ポリカーボネイト)が130〜160℃、PBTが210〜220℃、フェノール樹脂は1銘柄が210℃、それ以外の銘柄は230℃以上であった。

吸殻が燃えた場合の灰皿の状態

  • 吸殻が燃えた場合、蓋を閉めれば5分以内に消火したが、蓋を閉め忘れた場合、底に穴が開くものや、大きく変形するものがあった。
  • 底面に穴が開いた銘柄は、底面の厚みが薄く金属板を装備していなかった(写真1)。
  • 大きく変形した6銘柄のうち5銘柄は熱に弱いABSやPC等を使用し、1銘柄は熱に強いPBTを使用していたが厚さが薄かった(写真2)。
  • 変形しなかった3銘柄は、本体に熱に強いPBTやフェノール樹脂を使用しており、熱に弱い材質の個所は素材が厚く、金属板を装備していた。
  • 火が消えた6銘柄のうち、4銘柄は投入口を小さくし空気を遮断して消火を行う窒息消火機能を有し、2銘柄は空気が入りにくい構造であった。
  • 布製のドリンクホルダーを使用すると放熱が悪く、変形の程度が大きくなった。

写真1.底面に穴が開いた銘柄の例
小さな穴 大きな穴の写真

写真2.大きく変形した銘柄の例
a側面が大きく変形した銘柄 b底面が大きく変形した銘柄の写真



消費者へのアドバイス

  • 樹脂製灰皿の事故を避けるため、火を消してから捨て、使用後には必ず蓋をする。
  • 定期的に灰皿を点検し、本体の変形や蓋の閉まりが悪いなどの異常があった場合には使用を中止する。
  • 放熱の悪い布製のドリンクホルダーに樹脂製灰皿を置かない。


業界への要望

  • 耐熱性の低い銘柄については、構造及び材質の改善を要望する。


要望先

全国自動車用品工業会



情報提供先

内閣府 国民生活局 総務課国民生活情報室
経済産業省 商務流通グループ 消費経済政策課
経済産業省 商務流通グループ 製品安全課
総務省 消防庁 予防課
社団法人 日本自動車工業会



業界の意見 ※2008年11月26日 追加

「株式会社セイワ」より

弊社では今回の樹脂製灰皿の延焼検査の報告を受けて、下記の改善を実施致します。

(1)警告シールの添付
・取り扱い「警告シール」を蓋の裏面及び確認が容易に可能な個所に、添付することに致しました。「警告シール」の添付は一部商品に関して、11月下旬の出荷商品から順次対応し、来春早々には全アイテムの商品に「警告シール」を添付することと致しました。
(2)本体肉厚に関して
・本体肉厚が薄く、変形及び底部に穴が開く不具合商品の対策として、本体底部の肉厚変更及び鉄板などを使用し、二重構造の改善を行う予定です。

株式会社セイワ
技術部 部長兼アドバイザー 工藤欽三




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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