[本文へ] 消費生活・消費者問題に関する事例や対処方法を紹介しています。

現在の位置 : トップページ > 注目情報 > 発表情報 > ショッピングセンター内の多目的トイレに設置されたオムツ交換台から乳児が転落し負傷した事故(国民生活センター消費者苦情処理専門委員会小委員会助言)

[2008年2月21日:公表]

ショッピングセンター内の多目的トイレに設置されたオムツ交換台から乳児が転落し負傷した事故
(国民生活センター消費者苦情処理専門委員会小委員会助言)

消費者苦情処理専門委員会への諮問

 国民生活センターでは、消費者苦情処理業務を適正かつ効果的に遂行するため、消費者苦情処理専門委員会を設置している。国民生活センター理事長は平成19年11月5日付で「保護者が、多目的トイレに設置されたオムツ交換台に乳児を寝かせ、オムツを取り替えた後にトイレを使用し、手を洗うため目を離した間に発生した乳児の転落事故について、保護者は、オムツ交換台の『誤使用』として設置者等の責任を問うことができないのか。あるいは『欠陥』があるとしてメーカー等の責任を問うことができるのか。メーカー又は設置者であるショッピングセンターの側に、転落事故を防止する責任があるといえるかについて」の検討を同委員会に諮問した。同委員会は検討のための小委員会を設け、苦情処理にあたっての考え方として、平成20年2月7日付で助言を取りまとめた。



助言の主旨

苦情の内容

 ショッピングセンター内の多目的トイレの中に設置されているオムツ交換台に、生後4ヶ月の乳児を寝かせ安全ベルトを締めた上でオムツを取り替えた。その後、母親がトイレを使用し、洗面台で手を洗っている間に子どもが転落し、頭蓋骨を骨折した。

 オムツ交換台のメーカーに苦情を伝えたところ、「この製品はオムツ替えを目的に開発された製品であり、お子さまから目を離さないことが前提です。ベルトも横ずれを防止するためのものであって、赤ちゃんを保持することが目的ではありません。製品のご使用時の注意として製品に『お子さまをのこして、絶対に離れないでください』と警告表示もしております。本製品自体の安全性につきましては特に異常が認められない事を確認しております」との見解が示された。

 メーカーでは過去に同型品による4件の同種事故を把握していたにもかかわらず、今まで何も対策を取っていなかったことに怒りを感じる。

(事故年月日:平成19年6月26日)

(相談者:20歳代 男性 自営・自由業、当事者:0歳4ヶ月 男児)

小委員会の結論

 本件オムツ交換台には少なくとも指示・警告上の欠陥があったものといえるから本件メーカーには製造物責任法上の責任があったということができる。なお、より安全な設計の観点から、設計上の欠陥が認められる可能性もあり、また、同型製品での同種事故の発生を把握していたことから、民法709条の不法行為責任が認められる可能性もある。

 さらに、本件オムツ交換台設置者は、民法717条1項の土地の工作物責任が認められる可能性がある。

理由(法的考察)

  1. 1)指示・警告上の欠陥項目
  2. 2)設計上の欠陥
  3. 3)民法709条の不法行為責任
  4. 4)民法717条の土地工作物責任 などについて考察


関連情報




本件連絡先 相談調査部消費者苦情処理専門委員会事務局
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

※[PDF形式]で作成した文書を開くにはAdobe Readerが必要となります。PDF形式の閲覧方法について


発表情報トップページへ

ページトップへ