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[2008年2月6日:公表]

電動リクライニングベッドの安全性

 2007年12月、国民生活センターの消費者トラブルメール箱に、「4歳の息子が、電動リクライニングベッドのマットとヘッドガードの間に首を挟まれて窒息し死亡した。」との情報が寄せられ、国民生活センターでは事故の未然防止・拡大防止をはかるため事故の概要等について第一報を公表し(2007年12月)、事故原因を調査することとした。

 一方、インターネット通販等を調べると、事故品と同様にリクライニング機能を有しながら低価格の商品が他にも販売されていた。また、高価格の商品であるが、挟み込みに対する安全装置を有しているものも販売されていた。そこで、事故原因の調査とともに、これらの商品についてベッドやリモコンの構造的な安全性の違いや可動するマットに挟まれたときの力などを調べ、消費者へ情報提供することとした。


主なテスト結果

事故の原因

 事故品を入手し、事故の原因を調査した。主な結果は以下のとおり。

  • 事故はリモコンの不具合によって下降ボタンを押さなくてもマットが下降し続ける誤作動により発生したと思われる。
  • リモコンの不具合は、下降ボタンに連動して作動するプッシュスイッチ内部部品の変形が原因であった(図1、図2参照)。

図1. プッシュスイッチの構造(正常品)
正常品の場合、ドーム状金属板がバネとなりボタンのクリック感を出す。ボタンが押されると金属板が凹み接点A、Bの間で通電。


図2. プッシュスイッチの構造(事故品)
事故品では、ドーム状金属板がスイッチONとなる寸前まで変形している。

テスト結果

 大手通販事業者が販売している低価格の商品4銘柄、参考品として、マット下降時に体などが挟まったときの安全機能を有している高価格の商品を加えた計6銘柄をテストした。主な結果は以下のとおり。

  • 低価格の商品は、いずれもマットの下降をモーターの力で行っていたので、ヘッドガードやフレームとの間に体などが挟まった時の挟み込み力が大きかった(図3参照)。
  • 事故品はマットが下降する際の挟み込み力が著しく大きく、特にヘッドガード部では最大で200kgf以上となっていた(図3参照)。
  • 参考品は、マットの自重で下降する構造になっており、モーターの力が加わらないため挟み込み力は小さくなっていた。さらに、マットとフレームの間に挟まれたときは、挟み込みを検知して反転し、マットが上昇する機能が働き、安全性に配慮されていた。
  • 事故品を含め、リモコンの操作ボタンが突出しており、リモコンに何らかの荷重が加わった場合にボタン部分に荷重が集中する形状のものがあった。
  • 事故品と同型のリモコンは、操作ボタンを下向きにした状態で上から大きな荷重が加わると、事故品と同様に操作ボタンに異常が生じた。
  • 事故品を含め、リモコンや本体に電源の入・切のスイッチが無く、リモコンの上昇・下降ボタンを押すだけで作動する構造のものがあった。

図3. 挟み込み力
挟み込み力のグラフ



消費者へのアドバイス

  • 使用していない時やベッドから離れる時は電源コードを抜いておくこと。
  • 小さな子どもがいる家庭では、ベッドやリモコンで遊ばないように気をつける。
  • 操作する時は周囲の人や障害物に十分に気をつける。


業界への要望

  • 事故の再発防止のため、低価格の商品についてもマット下降時にモーターの力が加わらない構造にするなど、より挟み込み力を小さくするための改善を要望する。
  • 思わぬ事故を未然に防止するため、より安全性に配慮した製品の製造・販売を行うよう要望する。


行政への要望

  • 事故の再発防止のため、業界に対し、より安全な製品への改善指導を要望する。


要望先

経済産業省 商務流通グループ 製品安全課
全日本ベッド工業会
社団法人日本通信販売協会



情報提供先

内閣府 国民生活局 消費者調整課
経済産業省 商務流通グループ 消費経済政策課



関連情報




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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