[本文へ] 消費生活・消費者問題に関する事例や対処方法を紹介しています。

現在の位置 : トップページ > 注目情報 > 発表情報 > 5年近く前に、訪問販売で勧誘された電話機のリース契約の締結に際し、クーリング・オフについて記載した書面が交付されなかったトラブル(国民生活センター消費者苦情処理専門委員会小委員会助言)

[2007年2月26日:公表]

5年近く前に、訪問販売で勧誘された電話機のリース契約の締結に際し、
クーリング・オフについて記載した書面が交付されなかったトラブル
(国民生活センター消費者苦情処理専門委員会小委員会助言)

消費者苦情処理専門委員会への諮問

 国民生活センターでは、消費者苦情処理業務を適正かつ効果的に遂行するため、消費者苦情処理専門委員会を設置している。

 国民生活センター理事長は平成18年12月21日付で「訪問販売における法定書面の不交付または記載内容の不備により、クーリング・オフの起算が始まっていないと判断できる場合において、クーリング・オフの主張はいつまで可能かについて」の検討を同委員会に諮問した。同委員会は検討のための小委員会を設け、苦情処理にあたっての考え方として、平成19年2月21日付で助言を取りまとめた。



助言の主旨

苦情の内容

 今から5年近く前、ちょうどパソコンを購入したところで、インターネットをしてみたいと思っていた矢先、自営の理容店に、大手電話会社の関係者を名乗る者が飛び込み営業で訪問してきた。この営業担当者から「インターネットを利用するためには、ISDNがよい。今使っている電話機ではISDNはできない」と言われ、電話機のリース契約を勧められた。インターネットに関して知識がなかったので、営業担当者の言うとおり、リースの電話機でないとインターネットができないと思い、電話機のリース契約を店舗用と自宅用それぞれ1台ずつ二つの契約を結んだ。

 おかしいと思いながらも月々の支払いを続けてきたが、最近になって、電話機のリース契約をめぐるトラブルが多発していることを報道で知った。自分も問題のある契約を結んだと思っている。高額なので契約を取り消したいが、どうしたらよいか。

小委員会の結論

 契約締結の時から5年を経過していなければ、消費者は、原則としてクーリング・オフをする権利(以下、「クーリング・オフ権」)を行使することができる。5年を経過した場合であっても、書面交付義務違反をもって実質的なクーリング・オフ妨害と評価しうる場合など、事業者側に特段の事情が認められる場合には、クーリング・オフ権の行使が認められる場合がある。

 ただし、制度の趣旨を著しく逸脱したクーリング・オフ権の行使は、権利の濫用として許されない。

 クーリング・オフが認められる場合、消費者は、特定商取引に関する法律 9条3項以下により、原状回復義務を負わない。

 なお、以上の考え方によれば、本件事案において、消費者はクーリング・オフ権を行使することができる。電話機を取り外した上、既払いのリース代金全額を返金した、本件処理は正当なものと評価できる。

理由(法的考察)

1)クーリング・オフ権の行使制限についての考え方
2)相談処理にあたっての注意点
 について考察




本件連絡先 相談調査部消費者苦情処理専門委員会事務局
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

※[PDF形式]で作成した文書を開くにはAdobe Readerが必要となります。PDF形式の閲覧方法について


発表情報トップページへ

ページトップへ