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[2006年2月3日:公表]

おしゃれ用カラーコンタクトレンズの安全性
−視力補正を目的としないものを対象に−

目的

 視力補正を目的としないカラーコンタクトレンズ(以下おしゃれ用カラーレンズとする)には薬事法が適用されず、インターネット等で自由に購入することができる。国内での安全性が保証されておらず、眼障害も報告されている。そこで、おしゃれ用カラーレンズ10銘柄、及び参考品として医療機器2銘柄について安全性や品質などについて調べた。



結果

  • おしゃれ用カラーレンズ2銘柄で、眼粘膜刺激が起こりうる程度の細胞毒性が認められ、問題であった
  • おしゃれ用カラーレンズ4銘柄で色素の溶出がみられ、そのうち2銘柄では溶出液が蛍光を発していることが確認された。また、アルミニウム等が溶出しているものもみられた
  • おしゃれ用カラーレンズ装用後、視力、夜間視力、動体視力が大幅に低下する場合があり、さらに、装用したことによって乱視矯正が必要になったり、軽度の眼障害が認められた場合もあった
  • カラーレンズの使用によって生じた眼障害が1ヶ月で43件、そのうち未承認(医療機器対象外)のカラーレンズによるものは10件、度数なしによるものは18件報告された
  • カラーレンズを使用している大学生にアンケートをとったところ、約4割近くが使用して調子が悪いと感じたことがあった


消費者へのアドバイス

  • 視力補正を目的としたコンタクトレンズは、比較的リスクの高い医療機器である。視力補正以外の目的では安易に使用しないほうがよい
  • おしゃれ用カラーレンズは医療機器ではない。細胞毒性や色素の溶出が認められるなど、安全性や品質に問題のあるものがみられたので十分気をつけよう
  • おしゃれ用カラーレンズ装用により視力、夜間視力、動体視力が大幅に低下する場合があり、これらを装用して夜間に車等を運転することは危険である


業界への要望

  • おしゃれ用カラーレンズで安全性に問題があるものがあった。商品の水準が一定以上となるよう要望する
  • 医療機器のカラーレンズは視力補正が目的であるので、それ以外の目的で表示、販売することがないよう要望する


行政への要望

  • おしゃれ用カラーレンズで、安全、品質上問題があるものがあったので、ガイドラインの策定等、早急に具体的な対応をするよう要望する。また、視力補正を目的とした医療機器についてはそれ以外の目的で表示、販売することがないよう指導を要望する


要望先

厚生労働省 大臣官房 総務課
厚生労働省 医薬食品局 審査管理課
厚生労働省 医薬食品局 監視指導・麻薬対策課
日本コンタクトレンズ協会



情報提供先

内閣府 国民生活局 消費者調整課
日本コンタクトレンズ学会
全日本コンタクトレンズ小売協会
(社)日本通信販売協会



業界の意見 −たしかな目 2006年5月号より−

「(株)テクノメディカル」

「(株)テクノメディカル」より

1.10ページ、(1)レンズ装用時の視力の低下について(夜間視力、動体視力):
 度数あり、度数無しにかかわらず、虹彩付きレンズとしてのデザインのものを、一方のみ(度数なし、No.1〜10)をテストして、度数なしが危険があるかどうかの判断結果は納得できません。生物学的試験の問題は別として、虹彩付きデザインの機能から考えるとNo.11及びNo.12の「高度管理医療機器」のカラーコンタクトレンズの試験体を使用して同様な試験をすると、基本的には同様な結果が得られるのではないでしょうか。
 マスコミに対して度数無しレンズが夜間及び動体視力が低下すると発表されますのは問題です。

2.本結果に対する全般的意見:
 独立行政法人 国民生活センターの目的としては、国民の生活と安全を守るという主旨のことを聞いております。「高度管理医療機器」に分類されます、コンタクトレンズの安全性はどうなんでしょうか。医療機器コンタクトレンズでは、年間150万人に眼障害が発生しているとの報告もあります。コンタクトレンズの一部にスポットをあてて商品テストすることよりも、コンタクトレンズ全体の問題についても今後の考慮すべき点と考えます。

(株)テクノメディカル 代表取締役 佐藤 敏高

「(株)テクノメディカル」への商品テスト部の見解

1.今回はあくまでおしゃれ用カラーコンタクトレンズをテスト対象としました。医療機器については国内メーカーにより販売され広く使用されているものですので、参考品の医療機器に関しては、装用テストを実施していません。

2.コンタクトレンズがもともと眼障害を起こす割合の高い、リスクの高い医療機器であることは把握しておりますが、医療機器の場合は個々の商品で承認申請の際に安全性等のチェックがされています。
 しかし、おしゃれ用カラーコンタクトレンズには特に基準等がありません。直接眼に長時間接触させるリスクそのものは医療機器のコンタクトレンズと全くかわらないものですが、安全性が確認されているかどうか不明なため、今回テストを行いました。
 なお、当センターでは平成15年3月に、医療機器のソフトコンタクトレンズの衛生面等についてもテスト結果を公表しています。その際も、使用方法によっては眼障害につながる恐れのあるような汚れが付着していたりするレンズが使用されていることがわかり、情報提供を行っております。

「チバビジョン(株)」より

 今回の試験の対象商品は薬事法の規制外の製品であり、当社の製品は参考品として試験の一部が実施されたものと解釈しております。よって弊社からは企業としての意見は差し控えさせていただきます。

チバビジョン(株)製品情報本部長 土屋 二郎

「日本コンタクトレンズ協会」

「日本コンタクトレンズ協会」より

要望1)に対する意見
1.視力補正用コンタクトレンズは、現在『コンタクトレンズ承認基準の制定について』平成17年4月1日薬食発第0401034号厚生労働省医薬食品局長通知で定められた試験を行い、これら全ての試験から有効性、安全性を確認することにより製造販売承認を取得し、販売しているものであります。当通知以前に承認を受けている製品につきましても、その安全性は十分担保されているものと判断致しておりますが、さらなる品質向上を図るべく、今回の会員向け通知にて要請することと致します。
2.おしゃれ用カラーレンズの商品の水準が一定以上となるようにするためには、視力補正用コンタクトレンズに準拠した試験を義務付ける等の規制ができれば可能と考えます。度数のないコンタクトレンズは視力補正用ではないとはいえ、眼粘膜に直接接触して使用されるものであります。したがって、リスクの高い医療機器として「高度管理医療機器」に分類されている視力補正用コンタクトレンズに準拠した基準・規制のもとで承認されたものに販売が認められるべきと考えております。ちなみに、米国では度数のないカラーコンタクトレンズの規制を実施しており、日本国内においても行政による速やかな規制対応を切に要望するものであります。尚、おしゃれ用カラーコンタクトレンズを販売している、インターネット販売業者、通販業者、輸入代行業者、おしゃれ用関連商品の販売業者等、その殆どの販売業者は当協会の会員ではなく、有効な指導ができる立場にはありません。これもまた、行政による直接のご指導を強く要望致します。
3.おしゃれ用カラーコンタクトレンズという名称につきましては、当業界に定まったカテゴリーがないため、今後の検討課題にしたく考えております。
要望2)に対する意見
1.単に、おしゃれ用カラーレンズの表示・販売はしないという意見には、当協会の広告自主基準にもありますように、「承認の範囲を超える機能表現はしない」ことを前提にしており、賛同致します。今回の会長通知にて徹底したく考えております。
 但し、医学上等の必要性がある、角膜白斑、羞明感予防、虹彩欠損、無虹彩症等の整容目的、いわゆる虹彩付きレンズにつきましては、その旨の表現が求められるため、業界内でもそのあり方を検討していきたいと考えます。

日本コンタクトレンズ協会 会長 田中 英成

「日本コンタクトレンズ協会」への商品テスト部の見解

 カラーコンタクトレンズは、直接眼に長時間接触させ、比較的リスクが高いものなので、「視力補正」や「虹彩欠損」など医学的に必要な場合に限り使用すべきで、単におしゃれや美容などの目的のみに使用することは避けるべきです。ご意見のとおり、おしゃれ用カラーコンタクトレンズはインターネット等で販売され、貴協会の会員ではない事業者が販売している場合も多いかもしれませんが、業界のリーダーとして自主基準の作成や注意・啓発など前向きな対応を期待いたします。




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

[報告書概要] おしゃれ用カラーコンタクトレンズの安全性−視力補正を目的としないものを対象に−(概要)[PDF形式](452KB)
[報告書本文] おしゃれ用カラーコンタクトレンズの安全性−視力補正を目的としないものを対象に−[PDF形式](896KB)
なお、月刊「たしかな目」3月号の本テストの関連記事に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。くわしくは月刊「たしかな目」3月号 訂正とお詫びをご覧ください。

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