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[2003年9月5日:公表]

電子レンジを安全に使うために −使い方による危険性を探る−

目的

 電子レンジは他の加熱調理器具とは異なり、外部からの熱によって加熱するのではなく、マイクロ波によって直接食品内部の水分子を振動させ加熱することから、注意しなければならない点も多く、使い方によっては危険なこともある。

 PIO−NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)によると、電子レンジにかかわる危害・危険は最近5年間で301件で、電子レンジの使い方により事故に至った事例が130件ある。

 また、最近では、電子レンジを使って加熱する湯たんぽ等の、電子レンジを調理以外の目的で使用する商品が販売され、事故に至ったケースもある。

 これらを踏まえ、使用者に対して電子レンジの使い方に関するトラブル実態を把握するためのアンケート調査を実施し、アンケート結果とPIO-NET情報をもとに使い方によってどのような危険な状況が発生するのかテストした。また、電子レンジを調理以外の目的で使用することについて問題点を探るとともに、電子レンジメーカーにもアンケートを行い電子レンジの安全な使い方について情報提供することを目的とした。



結果

 食品に関連する事例のテストとして、使用者アンケート結果をもとに、ゆで卵を使った食品の破裂と飲み物の沸騰についてテストした。

 ゆで卵やゆで卵を使った食品を電子レンジで温めると、温め中に電子レンジの庫内で破裂するだけでなく、取り出した後に、庫外で破裂することもあった。

 コーヒーの温めなおしを行うと、通常の沸騰のような泡立ちが起こらずに突然爆発的に沸騰し(突沸)、コーヒーが吹き上がることがあった。また、沸点付近まで温めたお湯を取り出し、庫外で粉末のお茶を入れると吹き上げることもあった。電子レンジを使用していて、これらの現象が起きた場合はやけどの恐れがある。

 容器に関連する事例のテストとして、使用者アンケート結果をもとに、金属装飾付皿の温めと油を多く使った惣菜の温めによるプラスチック容器の変形・溶出についてテストした。

 電子レンジで使用が禁止されている金属装飾付の皿を温めたところ、表面に火花が散り、絵柄のない皿よりも高温となった。

 電子レンジの取扱説明書には、耐熱性のないプラスチック容器は使用できないとされ、耐熱性のあるプラスチック容器であっても、油脂が多い食品の加熱には使用できないと表示されている。プラスチック容器に入っている市販の唐揚げをテストしたところ、温め時間が長いとポリスチレン製の容器で変形が起きた。また、ポリスチレン製の容器からは、内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)の疑いがあるとされるスチレンダイマー・トリマーの溶出も確認された。

 さらに、使用者アンケートから電子レンジを調理目的外にも使用していることが多いことがわかった。しかし、電子レンジの取扱説明書には調理以外の目的で使用することを原則的に禁止している。中でも電子レンジでの使用を前提とした湯たんぽのような商品が販売され、利用者も多いことから、電子レンジメーカー6社に電子レンジ用湯たんぽ(ジェルタイプ)についてアンケートを行ったところ5社から「使用しないでほしい」との回答があった。

 また、使用者アンケートの結果、電磁波が気になるという意見が多かったことから、電気用品安全法に定められた漏えい電波の電力密度測定を測定したが基準値以下であった。また、IEC(国際電気標準会議)の62233 DRAFT STANDARDにより磁束密度測定を行ったが、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)のガイドラインを超えることはなかった。




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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