[本文へ] 消費生活・消費者問題に関する事例や対処方法を紹介しています。

現在の位置 : トップページ > 注目情報 > 発表情報 > 危害情報からみた屋外遊具の事故

[2003年8月6日:公表]

危害情報からみた屋外遊具の事故

実施の理由

 すべり台、ブランコなどの屋外型固定遊具(以下、遊具)は公園、保育所、幼稚園などさまざまな場所にあるが、これらの場所を管轄する省庁は国土交通省、厚生労働省、文部科学省などに分かれている。以前は国の基準はなかったが、2002年3月、国土交通省が「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」(以下、指針)を策定し、これを受けて、厚生労働省、文部科学省ともに自治体の管轄部局に指針を参考にするよう通知した。同年10月、遊具の製造・販売等を行う事業者の業界団体では「遊具の安全に関する規準(案)」(以下、規準案)を発表し、2003年7月には遊具の表示シール等を作成した。

 このような動きを踏まえ、国民生活センター危害情報システムに寄せられた遊具の事故情報を分析し、また遊具の管理者である自治体と上記の業界団体に遊具の安全対策についてのアンケート調査を行った。

 その上で、自治体、事業者に対しては遊具の安全対策等を要望し、保護者や周囲の大人へは遊具で遊ぶときの注意点などを情報提供することにした。



結果・現状

 1997年度〜2002年度までに危害情報システムには1,799件の遊具での事故情報が寄せられている。そのうち、10歳未満の子どもが全体の9割弱だった。主に擦過傷・挫傷・打撲傷が多く、また頭部への危害が多かった。遊具別では、すべり台、ブランコ、鉄棒の順で多い。また、重い症状の割合が高い遊具としてはうんてい、シーソーがあった。事例をみると、遊具の設計や構造などの物的要因と思われる事故や、子どもの行動や服装など人的要因によると思われる事故などがあった。

 国土交通省の指針では、子どもの遊びに内在する危険性をリスクとハザードに分類し、リスクは適切に管理し、ハザードは除去することを基本としている。

 事業者の業界団体が発表した規準案でも指針と同様に危険性を分類した上で、主として物的要因によるハザードを除去する事を目的としている。

 自治体と事業者へのアンケートを行ったところ、安全基準を設けている割合は自治体が1割、事業者が9割と差があった。また、定期点検の実施の有無については、行っている自治体は7割弱、行っていない自治体は1割以上あった。



問題点

 危害情報からみると、遊具によっては小さい子どものほうが重い症状になるものもあった。遊具に何らかの対策を講じるべき事故、また保護者や子どもに注意を呼びかける必要のある事故もあった。

 アンケート結果をみると、安全基準を設けている率が自治体は1割と低く、また定期点検を行っていないところ、安全基準がないのに定期点検を行っているところ(何に基づいてなされているのか不明)などがあった。



専門家の見解

 子どもの遊びには多様な遊び体験が不可欠である。意欲的な遊びによる失敗の経験は、子どもが危険を理解し、避けるといったことを学習する機会となる。一方で、遊びが持っている冒険や挑戦とは関係のないところで事故を発生させる恐れのある危険(ハザード)による事故は、大人の責務で未然に防ぐ必要がある。

 この2種類の危険について理解し、遊び場や遊具の安全対策は、子どもの成長にとって遊びの重要性などを見極めた上で進める必要がある。



今後の予定

 自治体・事業者に対し、遊具の安全対策等について要望・情報提供する。

 要望先情報提供先
全国知事会/全国市長会/全国町村会/(社)日本公園施設業協会
国土交通省都市・地域整備局公園緑地課
厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課
文部科学省スポーツ青少年局学校健康教育課
総務省大臣官房政策評価広報課広報室
内閣府国民生活局消費者調整課



本件連絡先 消費者情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

※[PDF形式]で作成した文書を開くにはAdobe Readerが必要となります。PDF形式の閲覧方法について


発表情報トップページへ

ページトップへ