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[2003年8月6日:公表]

「製品回収」をめぐる現状と問題

実施の理由

 1995年(平成7年)に製造物責任法(PL法)が施行されたのに伴い、多くの事業者は製品の安全性の確保に取り組み、注意表示のあり方などに関して大いに進展がみられた。しかし、当センターが把握した安全・衛生に関して新聞に社告が掲載された件数は、99年度40件(食品5件、食品以外35件)、2000年度126件(食品65件、食品以外61件)、2001年度91件(食品35件、食品以外56件)、2002年度302件(食品229件、食品以外73件)であり、安全性の確保にほころびがみえているように感じられる。

 リコール制度のある自動車以外の製品において、安全上の問題が発生した場合、事業者が新聞社告を掲載して自主的に回収を実施することは、前向きな姿勢として評価できる一方、社告の内容、回収のあり方、社告後のフォロー(回収漏れの対応)に問題があるものも少なくない。

 新聞社告とはそもそも効果のあるものなのか、消費者は社告をどう受け止めているのか、社告を掲載する事業者はどう考えているのか、また、海外の事情はどうかといった事項について、アンケート調査などを実施して現状を明らかにしつつ、製品回収のあり方に関する問題点や課題を模索することとした。

調査の概要

 「製品回収に関する消費者相談の分析」「実際に掲載された社告の検証」「製品回収のあり方に関する消費者及び事業者に対するアンケート調査」「法律面からの実情及び主な業界における製品回収への取組み」「米国及びEU、韓国における製品回収の状況」を調査した上で、製品回収の問題点を明らかにし、消費者・事業者へのアドバイスなどを取りまとめた。

問題点

 (1)回収措置をためらう傾向がいまだにある。また、回収措置を取るべきかの判断力が不足している。

 (2)何を知らせたいか分かりにくい社告が多い。また、社告以外の方法による告知の努力が不足している。

 (3)安全性に問題が生じる内容のものでも、回収率が低率である。また、回収状況の経過や結果の報告がない。

 (4)販売店の積極的な協力が得られない。

製品回収の制度や仕組みの充実について

 (1)国民生活審議会消費者政策部会は、平成15年5月「21世紀型の消費者政策の在り方について」をまとめたが、この中で、製品回収制度の強化を提言している。早期実現に向けて、関係省庁の検討が望まれる。

 (2)当センターのホームページの回収・無償修理等のお知らせでは、製品回収に関する情報を掲載しているが、これをさらに充実させていくので、消費者・事業者ともに活用してほしい。

消費者へのアドバイス

 (1)製品回収を知らせる新聞社告を毎日確認するとともに、家庭内にある製品の製造者(また販売者)はどこかを整理しておき、回収に関する情報に接した際、該当する製品を所持していないか疑ってみる習慣を付ける。

 (2)行きつけの販売店に買い物に行く際は、店舗内に回収に関するポスターなどが貼られていないか注意する。

 (3)ユーザー登録できる製品については、登録しておく。

 (4)回収の該当品を所持していた場合は、放置せず指定の連絡先に申し出る。また、安全性に関わるような重大な不具合が発生した場合は、製造者(または販売店)に申し出るとともに、最寄りの消費生活センターに申し出る。

事業者へのアドバイス

 (1)迅速で適切な措置は、リスクマネジメントの基本である。

 (2)製品回収を行う際は、「最後のひとつまで」という強い意志をもって努力してほしい。また、上記問題点で指摘した事項を解消すべく対応するよう願いたい。


本件連絡先 相談部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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