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[2002年11月29日:公表]

ジェット噴流機能付き24時間風呂で女児が死亡した事故

 11月初旬、関東地方で5歳の女児が「ジェット噴流機能付き24時間風呂」に入浴中溺死する事故が発生し、当センターに11月19日に相談が寄せられました。死亡した女児は、浴槽内側面にある吸込口に髪の毛が絡まった状態で発見され、家族が救出しようとしてもできず、はさみで髪の毛を切って救出しましたが、搬送された病院で死亡(溺死)が確認されました。

 ジェット噴流バスに入浴中の子どもが溺死した事故は、当センターが把握しているだけで過去に3件(平成4年8月に7歳女児、平成12年9月にそれぞれ6歳と7歳の女児)発生していますが、今回の事故で亡くなった女児もそれらの事故と同じく、髪の長い女児でした。

 今回の死亡事故の発生を受け、当センターは事故現場において事故品のテスト等を行い、事故の再発防止のため、事故の発生を広く周知し、消費者に注意を呼びかけることにしました。

 なお、亡くなった女児の家族の話では、「平成12年に起きた死亡事故の報道は知っていたが、業者から何も連絡がなかったため、自分の家のお風呂には危険はないだろうと思っていた」とのことでした。


 (注)24時間風呂協議会のまとめでは、平成14年度上期までに累積で約153万台が出荷されています。また、24時間風呂は浴室内設置型と屋外設置型の2タイプに大別され、それぞれの累積出荷台数は、約137万台と約16万台です。事故のあった24時間風呂は、機器本体が屋外に設置されたタイプで、ジェット噴流機能(ポンプを用いて気泡を発生させる)を併せ持ったもので、浴槽内には吸込口(1個)と噴出口(2個)が設置されていました。なお、事故品の製造・販売事業者は平成12年6月に倒産しています。


消費者へのアドバイス

  1. 1)浴槽内のお湯を循環させる風呂については、「ジェット噴流」及び「24時間風呂」機能の有無にかかわらず、吸込口の形状等によっては、事故が発生する可能性は否定できないため、浴室内の環境を点検し、事故が起きないよう注意しましょう。特に、子どもが入浴する際は十分気をつけましょう。
  2. 2)浴槽内のお湯を循環させる風呂の製造・販売事業者が部品交換等を行う場合、新聞などで部品交換の告知をする場合があるので、注意しましょう。


事業者及び業界団体(24時間風呂協議会)への要望

  1. 1)製造・販売事業者は、吸込口の形状等に安全上の問題がないか早急に確認し、事故の未然防止に必要な対応を直ちに行うこと。
  2. 2)製造・販売事業者は、ユーザーに対して、事故の未然防止のため積極的注意喚起を行うこと。


行政(経済産業省製造産業局紙業生活文化用品課日用品室)への要望

 浴槽内のお湯を循環させる風呂は吸込口があるので、安全上の問題がないか早急に調査し、製造・販売事業者の責任において、必要な対応が徹底されるよう指導すること。

国民生活センターによるテスト

 当センターでは、事故現場において事故品の吸込口の構造を調査するとともに、吸込口付近に髪の毛がある場合を想定した、髪の毛の吸い込みテストを実施しました。

 浴槽側面に設置されていた吸込口の構造を調査したところ、浴槽側面に樹脂製の基部(直径約6cmの環状)があり、4mmの隙間を開けて金属製の蓋(直径約6cmの円盤状)がネジ止めされていました。お湯はこの隙間から吸い込むようになっていました。ネジを外して蓋を取り、内部を確認しましたが、異物の吸い込みを防ぐためのネット等は見られませんでした。

 髪の毛の吸い込みテスト(JIS C 9335-2-60 渦流浴槽の個別要求事項 平成12年9月制定に準拠)は、保温などの目的で自動運転中にお湯が循環している場合と、ジェット噴流機能を使用している場合(噴流:強)とでテストしました。テスト方法は、浴槽に通常使用する程度のお湯を入れ(水深約41cm)、重さ約50gの髪の毛の束を木棒に取り付け(髪の毛が自由に動く長さ:40cm)、運転中に2.5分にわたり髪の毛を吸い込み口に吸わせるように動かし、吸い込まれた髪の毛を引き抜くときの力を測定しました。髪の毛を引き抜くときは、垂直及び垂直に対して約40°の角度の方向に引っ張り、各々3回ずつ測定しました。テストの結果、いずれの場合も髪の毛を吸い込み、「20N(約2kg)以下の力で引き抜けること」というJIS基準を満たしていませんでした。

 いずれにしても、浴槽内のお湯を循環させる機能を持った風呂については、どのようなタイプでも、吸込口の構造が安全であることを確認する必要があります。




本件連絡先
相談部
商品テスト部 電話 042-758-3165
消費者情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。


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