[本文へ] 消費生活・消費者問題に関する事例や対処方法を紹介しています。

現在の位置 : トップページ > 注目情報 > 発表情報 > 電気刺激による筋肉増強をうたった商品の安全性−EMSベルトの筋肉や皮膚への影響を調べる−

[2002年9月24日:公表]

電気刺激による筋肉増強をうたった商品の安全性
−EMSベルトの筋肉や皮膚への影響を調べる−

実施の理由

 電気刺激による筋肉増強効果をうたったEMSベルトは、テレビショッピング等で宣伝が行われたこともあり人気が高まったが、国民生活センター危害情報システムには「EMSベルトで危害を受けた」という情報が平成13年度以降に寄せられ始め、その数は平成14年8月末までに48件にのぼっている。その内容は「5mmの水ぶくれができた」「かぶれた」などの皮膚障害が多く、中には「使用後にひどい痛みを感じたので原因を調べてほしい」というテスト依頼も寄せられている。

 そこで、電気的な刺激を筋肉に与えることで増強効果があるとうたった1万円前後の商品4銘柄を対象とし、電気刺激は筋肉にどのような影響があるかを調べた。また、やけど等の皮膚障害をおこす危険性についてもテストを行い、消費者へ情報提供する。



結果・現状

 モニターテストを実施し筋肉への影響を血液検査等により調べたところ、EMSベルトの使用による筋肉細胞の変化が確認された。電気刺激により筋肉が受ける負荷は思いのほか大きく、筋肉への影響には個人差があるので、使用に際しては注意が必要と思われた。また、EMSベルトは電流が常に一定方向に流れており、長時間使用した場合には電気分解がおこることがあった。皮膚とパッドの接触面積が減少した状態でも通電が行われ、単位面積あたりに流れる電流量が増えて皮膚障害をおこすおそれがあった。

 表示の面では、多くの使用制限があるにも関わらず、これらの情報を外箱に表示していない銘柄や、使用方法について消費者に誤解を与える不適切な表示が見られる銘柄があった。また、中には運転時間や運転回数が表示内容と大きく異なる銘柄があった。



問題点

 EMSベルトの使用により、やけどや痛みなどの危害を受けたとの事例がある。今回テストしたEMSベルトは極性の変化が見られなかった上に、接触面積が小さくなると単位面積あたりに流れる電流量が増えることから、安全に使用することができるよう構造や材質を改善する必要があると思われた。また、消費者が誤使用することのないよう使用方法等の表示を改善し、商品の性能に関しては正しく表示すべきである。



今後の予定

 今回のテスト対象銘柄は全て外国で製造されていたため、製造物責任法の観点から輸入業者に対し、問題点などの改善を要望する。また、行政へも要望する。



その他

 トラブルにあったら、早めに最寄りの消費生活センターへご相談ください。



業界の意見 −たしかな目 2003年1月号より−

「TVメディアジャパン」より

「たしかな目11月号」のEMSベルトの安全性に関しての記事について、下記の通り弊社の立場からのご意見を述べさせていただきます。

(1)弊社商品ジムフィットネスの安全性における仕様変更について

 記事中でEMSベルトの使用による皮膚障害発生の最大の要因とされている、通電面のたわみによる皮膚との接触面積の極小について、弊社では既に、通電面と皮膚との接触面積を確保できるよう、ジェル仕様から粘着パット仕様のものに仕様変更を行っております。また、ジムフィットネスにおいては、材質がPVCへのプリント加工であり、元々通電面にほとんどたるみが出ず、ジェル仕様のものでも構造上、上記のような状態が発生しにくいように設計されています。

(2)クレーム件数について

 弊社では、平成13年9月から現在までに計8万3000個ほどを販売し、そのうち、皮膚障害関連のクレームは6件です。クレーム発生率としては、他の一般商品と比較して消して高いものではありませんが、正しい使用方法で使用していただけることへの注意喚起と仕様改善に努めて参る所存です。

(3)消費者への注意喚起表示について

 弊社では既に小売り箱への警告シールの貼付けを実施しております。また、取扱説明書に関しても、その都度、注意項目を追加するなど改訂を重ね、注意喚起については自主的に努力を行っております。

(4)商品の安全性基準について

 弊社商品ジムフィットネスは、安全性確認の検査を第三者機関((財)日本品質保証機構・JQA)にて実施しており、(社)日本ホームヘルス機器工業会家庭用低周波治療器の安全基準に準拠するとの結果が出ております。

 以上の観点から、弊社商品ジムフィットネスにおいては、お客様が正しい使用方法にのっとってご使用いただく限り、その安全性に問題はないものと考えております。

ティヴィメディアジャパン(株) 代表取締役 リー・シャオ・ティン

商品テスト部の見解

 商品の安全性等を高めるために仕様変更が行われることは望ましいことですが、変更以前の商品を使用する消費者に対しても、今回のような危害が発生することがないよう注意喚起を行うことが必要と考えます。

 また、EMSベルトが医療用具等の安全基準を満たすことは大変望ましいことであり、各社の商品の安全性が確保されることを望みます。

 しかし、今回のテスト結果から、やけど等の皮膚障害は皮膚とパッドの接触面積が小さくなったり使用中に動いたりした場合など、家庭用低周波治療器の安全基準を満たしていても、使い方によっては十分に起こり得ることが考えられました。消費者が確実に正しく商品を使用できるよう、商品や表示の改善を含め、よりいっそう危害の防止に取り組んでいただきたいと考えます。




本件連絡先
消費者情報部
商品テスト部 電話 042-758-3165
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

※[PDF形式]で作成した文書を開くにはAdobe Readerが必要となります。PDF形式の閲覧方法について


発表情報トップページへ

ページトップへ