●実施の理由
国民生活センターは過去2年間に、家庭内事故の現状を分析し、家庭内事故の調査・研究文献調査を実施し、幼児の浴槽への転落事故防止策の必要性を指摘した。
今回、「浴槽の縁の高さや姿勢と幼児の浴槽への転落の関連性」等の調査を行い、調査結果をもとに、浴槽への幼児の転落防止策をとりまとめ、この転落防止策を業界団体、行政に対して提言し、消費者に対して転落事故防止について注意を喚起する情報を提供することとした。
●結果・現状
国民生活センターの危害情報システムの協力病院から寄せられた浴室内での幼児の溺死事故と重篤・重症事故のうち1歳〜1歳未満が非常に多く、転落事故が8割を占める。
浴槽への転落を防止するのに必要な浴槽の縁の高さを実験から求めたところ、50cm上あれば2歳未満児の浴槽への転落をほぼ予防できることが確かめられた。
最近の浴槽の主流であるユニットバスの縁の高さを調べたところ、バリアフリー化の流れのなかで殆どが45cm以下で、45cmを上回るものや50cm以上のものの製造・販売は少なかった。
●問題点
2歳児未満の幼児が居る家庭で縁の高さが50cm未満の浴槽を使っている場合には何らかの転落事故防止策を講じる必要がある。浴槽を50cm以上の縁の高さのものに取りかえることも考えられるが、浴槽の縁の高さの現状を考えると現実に取り得る対策とは言い難い。また、その費用を考えると誰でも取れる対策とは言えない。高齢者と同居していればバリアフリーを優先させなければならない場合もある。したがって、浴槽の高さを変えること以外の転落事故防止策を講じる必要がある。
●今後の予定
この転落防止策は消費者、事業者団体、行政がそれぞれの立場で取り組むべき課題であり、「現実にとり得る無理のない対策」として、以下の提言をする。