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[2000年11月6日:公表]

野菜系飲料等の商品テスト結果
−手軽に野菜が摂れるとうたったものを中心に−

実施の理由

 近年、野菜の摂取量不足を背景に、「緑黄色野菜が○○g摂れる」等野菜を手軽に多量摂取できる旨の表示のある商品も見かけることが多くなった。そこで、野菜系飲料を中心にして、同様にうたっている粉末及び錠剤タイプの野菜加工食品を加えてテスト対象とし、野菜、特に緑黄色野菜と比べてビタミンやミネラル類など緑黄色野菜に期待される成分が実際にどの程度摂取でき、うたっている緑黄色野菜の量に相当しているのか、野菜の代わりになるのかどうかを明らかにする。加えて、品質面、表示面のテスト及び消費者アンケート調査も実施し、消費者への情報提供をすることを目的とする。



結果・現状

 野菜系飲料では、1パッケージにビタミンA効力が、1日に摂る緑黄色野菜から期待される量(推定値)より多く含まれていたが、食物繊維は、概して少なく、不溶性食物繊維は全く摂取できない銘柄もあった。野菜系飲料は、普段家庭で摂取している緑黄色野菜とは、栄養成分のバランスが異なるので、生野菜からの栄養摂取を中心として、野菜系飲料は食生活の補助的なものとして使用するのが望ましい。また、野菜加工食品は、1日に摂取する目安量では、食物繊維やビタミンAも含め、総じて摂取できる栄養成分は少なめであった。



問題点

 野菜系飲料では、摂取しにくい栄養成分があるが、表示では、野菜のまるごとの成分が摂取できるようにイメージさせる部分も多い。また、緑黄色野菜の量について表示するのであれば、緑黄色野菜のどのような栄養成分が摂取できるのかを具体的に表示してほしい。さらに、野菜由来の栄養成分が摂取できるというイメージの強い商品なだけに添加による栄養強化については、より分かりやすい形で表示してほしい。



今後の予定

 テスト対象メーカーにテスト結果の説明会を実施し、その際に改善点などについて要望する。関係省庁については、報告書を提出する。



業界の意見 −たしかな目 2001年2月号より− ※2001年1月5日追加

「カゴメ」、「サンスター」

「カゴメ」より

 厚生省の「健康日本21」や文部省、厚生省、農林水産省3省合同の「食生活指針」においては、日本人の1日の野菜の摂取量を350g以上、緑黄色野菜を 120g以上を目標値に設定されております。しかし、現状(平成10年国民栄養調査)では、野菜の摂取量は約260g、緑黄色野菜では約88gであり、野菜総量として約90g、緑黄色野菜として約32gと大きく不足し、生活習慣病の多発が憂慮されております。

 しかし、現在の忙しいライフスタイルでは、野菜の摂取量を増やすことは至難なことであり、さまざまな野菜摂取の機会を作り、増やしていかなければなりません。

 そこで弊社では、野菜不足を補う方法の1つとして野菜系飲料を位置づけ、使命感をもって活動してまいりました。

 野菜の摂取方法には、生、焼く、ゆでる、いためる、煮るなどのいろいろな方法がありますが、それぞれメリットとデメリットがあります。例えば、生野菜の場合、吸収性が悪いことがあげられます。同様に野菜系飲料の摂取に対しては、そしゃくをしない、食物繊維の摂取量が少ないというデメリットもありますが、メリットとして大きく3つあります。

 1つ目が、かさが減少し、量がとりやすいということ、2つ目は、加熱と破砕により、栄養成分の吸収率が生野菜と比べて、約2倍向上するということ、3つ目は、原料の野菜には、生活習慣病の予防効果が報告されていますカロチノイドが豊富に含まれる品種を開発し、契約栽培しております。また、それらの野菜の旬の時期に収穫し、野菜の特性に合った加工を行っております。また、野菜摂取の重要性を消費者にご理解いただくために、生活習慣病をはじめとする野菜、特にカロチノイドを中心とした緑黄色野菜の効用を研究し、公表しております。

 バランスのよい食生活のために、飲料などの加工品も上手に利用いただき、皆様が健康な食生活をおくっていただけることを願っております。

 なお、貴センターの表示に関するご指摘を真摯に受け止め、表示の見直しを進めてまいります。

カゴメ(株)広報部 部長 村松 才兵衛

「サンスター」より

 近年、健康志向が高まり野菜飲料市場が成長する中で野菜飲料に対する消費者の意識調査および嗜好性を含めた品質確認評価を行うことは非常にタイムリーなことと考えております。つきましてはテスト結果に関する当社の意見を述べさせていただきます。

 当社の緑黄野菜ジュースの商品は、できるだけ多くの野菜センイ質を配合すべく設計しております。記事にもありますように、野菜を搾汁しますと多くの栄養素は搾りかすに残ってしまい、搾汁液(ジュース)部分には特にカロチンなどの栄養素が少なくなってしまいます。そこで緑黄野菜のカロチンを十分にとれるよう、野菜をすりつぶしたピューレの状態でセンイ質もそのまま配合しております。そのため、モニター評価結果にもありますように濃厚感があり、野菜風味が強いという評価になったと考えております。また、モニター評価では飲みにくいという評価をいただいておりますが、これはセンイ質が多いという当社の商品設計に由来するものと考えております。

 消費者の嗜好性はひとりひとり異なり、特にニンジンの味は好き嫌いがあるため、乳酸発酵法によりさわやかな酸味のある風味に仕上げることにより嗜好性を高めており、発売以来多くの方に広くご飲用いただいております。

 当社としては消費者の声を的確に把握し、正しい情報提供をもとにすぐれた品質の商品開発を行う所存です。今回のアンケート調査や評価結果は今後の商品開発の参考とさせていただきます。

サンスター(株) ヘルス&ビューティー事業本部 ブランドマネージメントグループ 部長 吉岡 弘員

「カゴメ」、「サンスター」への商品テスト部の見解

 野菜系飲料は、手軽に摂取できる食品ですが、消費者は同時に健康を意識して摂取している食品と考えられます。今回のテストではカロチンは比較的多くとれますが、食物繊維については少ない銘柄が多くありました。

 しかし、現状の表示では、その点がわかりにくく、野菜の代わりになりうるというイメージをもたせる商品も少なくありませんでした。今後は、消費者に日常の食生活の補助として上手に利用してもらうために、商品の表示を改善していただければと思います。




本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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