●実施の理由
近年「健康に良い」といわれ人気となった「ポリフェノール」という天然の抗酸化物質を含む食品の実態調査を行った。市販の緑茶、カカオ、ブドウを加工した食品30銘柄について、ポリフェノール量や抗酸化力を調べた。また、野菜や果物10品目及び緑茶(煎茶)2銘柄のポリフェノール量やその抗酸化力を調べ、普段の食生活でポリフェノールがどの程度摂られているのかも調べた。また、消費者がポリフェノールを含む食品に対して何を期待しているかなどについて、全国4832名を対象にアンケート調査を行なった。これらの結果をもとに、どの程度健康維持に期待できるかを検証した。
●結果・現状
加工食品のポリフェノール量は、100gもしくは、100ml当りでは、ココア、チョコレート、赤ワインの順に多く含まれいた。一方,野菜などの1日摂取量から計算すると、1g以上のポリフェノールを日常的に摂っていることがわかった。
次に、抗酸化力を調べたところ、同じ商品群では、ポリフェノール量に概ね比例していた。しかし、商品群間で比べると、緑茶のキャンデー、チョコレート、ココアの順になり、ポリフェノール量と抗酸化力の順序が若干異なった。これより、ポリフェノールの量だけで食品の抗酸化力が決まるわけではないと思われる。
●問題点
ポリフェノール量を表示してある銘柄がテスト対象の半数近くあった。しかし、ポリフェノールは、表示が義務づけられている栄養成分ではなく、分析法などはメーカーによって異なっている場合があるので、横並びに比較できるものではない。
また、ポリフェノールと健康が関連付けられている表示も多く見られるため、その量の大小に注目してしまうが、ポリフェノールはカテキン類やアントシアニン類に代表されるように種類が非常に多く、栄養成分として「ポリフェノール」と一まとめにして表示するには無理があり、商品選択の目安としてはあまり期待できない。
●今後の予定
テスト対象メーカーにテスト結果の説明会を実施し、その際に改善点などについて要望する。関係省庁については、報告書を提出する。
●その他
平成11年度共同比較テストとして、全国28ヵ所の消費生活センターと共同で実施した。