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[1999年1月7日:公表]

環境性(低燃費)をうたった乗用車の比較テスト結果

実施の理由

 地球温暖化の原因となっている二酸化炭素などの温室効果ガスの削減が求められている。このようなことから「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)が改正され(平成10年6月公示)、自動車等のエネルギー消費効率について更なる改善が求められている。そこで、二酸化炭素の排出削減にもつながり、ガソリン代等の節約にもなることから消費者の関心が高い、燃費向上をうたった直噴エンジンの乗用車やエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドカーについて走行燃費や性能等についてテストし、消費者に情報提供することとした。



結果・現状

 ガソリンの燃料消費を従来形態のエンジンを搭載した乗用車と比べたところ、市街地走行では、直噴タイプ等の車で 10.1〜11.1km/リットルと12〜23%の向上が見られ、ハイブリッド車はさらによい燃費(15.9 km/リットル)であった。走行性能や制動性、騒音などは、不満のないレベルで保安基準を満足するものであった。機構が新しいハイブリッド車は、ブレーキの効き方や使用上で従来車とは異なる点が見られた。



問題点

 「低燃費をうたった乗用車を購入したが、うたい文句のような燃費とはならない」などの苦情が消費者から寄せられている。カタログ表記の燃費値は、実際に消費者が走る条件とは異なるためと思われるが、消費者に誤認を与えないように、あまり過大とならないような配慮が望まれる。



今後の予定

 テスト対象メーカー及び工業会に対しテスト結果の説明会を実施し、その際に改善を要望する。



その他

 今回取り上げた乗用車は、燃費が向上し、二酸化炭素の排出量が削減されていることが確認されたが、メーカーは、 このような乗用車に関する情報を消費者に十分に提供しているとは考えられないので、普及活動を望みたい。



業界の意見 −たしかな目 1999年4月号より− ※1999年3月5日追加

「(社)日本自動車工業会」

「(社)日本自動車工業会」より

(1)燃費のカタログ表示値について
「たしかな目」において「カタログ表示値と燃費が違った」、「メーカーが作ったカタログでは、それぞれ燃費が向上したとうたっている。これは同じメーカーのある特定した車との比較だったり、10・15モードという一定の条件での数値の比較であることが多い。実際の道路を走る場合、カタログ燃費を下回ることもある」等の記述があります。
 これにつきましては、まず、「エネルギーの使用の合理化に関する法律」およびその関連法令等により、自動車の燃費の表示については、運輸省審査値である 10・15モードの値とする旨が規定されております。また、財自動車公正取引協議会による「表示に関する公正取引競争規約」および「自動車業における表示に関する公正競争規約についての新車に関する施行規則」により、燃費の表示に使用できるデータは公式テスト値(=10・15モードの値)または公的第三者によるテスト値に限る旨規定されております。さらに、その数値は定められた試験条件のもとでの数値であって、実際の走行時には気象、道路等の条件が異なり、それに応じて燃料消費率も異なってくるため、誤解を招かないように表示する旨が規定されております。
 以上の理由により、カタログ等における燃費の表示は10・15モードの値としております。したがいまして、メーカー独自の測定法等による燃費の表示はできません。また、表示された燃料消費率は定められた試験条件のもとでの数値であって、実際の走行時は気象、道路等の条件が異なってくるので、それに応じて燃料消費率も異なってくる旨をカタログ等に表示しております。
(2)低燃費車に関する普及活動について
 低燃費車に関する普及活動につきましては、まず、各メーカーのそれぞれの車種における広告・宣伝を通じて、低燃費車に関する情報を消費者に提供していると考えております。また、当会といたしましても、パンフレットやイベント等により低燃費車の広報活動を行っております。さらに、低燃費・低公害車の普及促進税制を政府等に要望しており、新燃費目標(2010年)を達成した自動車(低燃費自動車)の取得に対する優遇措置の創設(99年度)等実現しております。
 今後もさらに低燃費車の普及活動を続けていきたいと考えております。

(社)日本自動車工業会 常務理事 香川 勉

「(社)日本自動車工業会」への商品テスト部の見解

(1)について
 カタログ等に記載されている燃費の表示値は、「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」や財自動車公正取引協議会による「表示に関する公正取引競争規約」等にのっとって行われていることは十分に承知しております。しかし、カタログに記載されている「10・15 モード値」については、一般の消費者でもその内容を十分に理解していない人もいることから、カタログ値が実際の走行に相当するものと誤認する場合もあり、「カタログ値と実走行の燃費の違い」を指摘する消費者からの相談も寄せられています。このようなことから、国民生活センターでは、実走行を主体とした燃費を測定し、「カタログ値と実走行の燃費の違い」を消費者に提示することにしました。



本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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