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[1998年9月7日:公表]

死亡事故も起きている! 農業用運搬車からの転落・下敷き事故

消費者被害注意情報(危害情報システムから) No.22


実施の理由

 農業用運搬車(さまざまな目的で農作業に用いられる動力付きの運搬車)から転落したり、運搬車ごと転倒してけがをしたという情報が協力病院から寄せられている。これらの事故の被害者は圧倒的に高齢者が多く、重症事故になりやすいのが特徴で、中には死亡した例もあるため、農業用運搬車の事故の実態を調べ、広く注意を呼びかける。



結果・現状

 農業用運搬車の事故は、92年度から98年7月末までに31件寄せられている。31件中22件は60歳以上の高齢者である。けがの内容は、擦過傷・挫傷・打撲傷が16件と最も多いが、骨折7件、内臓損傷4件など深刻なけがも多い。けがは、頭部、胸部などが多いが、転落時に下敷きになると圧迫される箇所が頭部から胸部、胸部から足部など広範囲にわたるケースが多い。31件中入院を要したものが12件あり、いったん事故にあうと重いけがになりやすいのが特徴である。死亡した例も1件ある。



問題点

 (1)農業用運搬車は足場の悪い場所で使われるので、バランスを崩しやすい。(2)歩行・兼用タイプは安定のよくない場所では車から降りて手で押して使うように取扱説明書等には書かれているが、徹底されていない。(3)手間を省くためか過積載になりがちで重心が高くなり、不安定になる。(4)1人乗りが原則であるが、荷台等に人を乗せることがあり、バランスが悪くなる、などの理由で転倒・転落事故になりやすい。

 また、農業用運搬車の多くは、トラクターの安全フレームのような運転手を囲う部分がなく、身体がむき出しになり、転倒したり、転落したりすると、容易に身体が投げ出され転落・下敷きになる傾向があり、重症化しやすい。



今後の予定

 業界団体である(社)日本農業機械工業会へ要望書を送る。また、併せて、農林水産省へも情報提供する。



その他

 農業用運搬車の公的な安全基準としては、農林水産省の特別認可法人である「生物系特定産業技術研究推進機構」(生研機構)が行っている「農業機械安全鑑定」がある。これは農業機械の安全性を判定するもので鑑定依頼者は合格した型式の農業機械に「安全鑑定証票」を付けることができる。農用トラクターやコンバインなどとともに農業用運搬車も「農用運搬機(乗用型)」及び「圃場内運搬機」として対象機種となっているが、安全鑑定はメーカーの自主的な受験に任されており、農業用運搬車については、最近では鑑定希望がほとんど出されていない。




本件連絡先 消費者情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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