[本文へ] 消費生活・消費者問題に関する事例や対処方法を紹介しています。

現在の位置 : トップページ > 注目情報 > 発表情報 > ハウスクリーニングサービスの実情と比較

[1998年5月7日:公表]

ハウスクリーニングサービスの実情と比較

比較情報 要旨

 女性の社会進出、人口の急速な高齢化、ライフスタイルの変化にともなう住宅の変化等を背景に「家事代行サービス」という産業が形成されつつある。ハウスクリーニングサービスも在宅介護サービスなどとともに今後需要の増大が予測されるサービスである。しかし、ハウスクリーニングサービスについては業界が未成熟なことなどから一般向けのまとまった資料などがほとんどなく、実情があまり知られていない。

 規制緩和の流れは、消費者の商品・サービスの選択の際の情報収集をより重要なものとするが、特にサービスについては、形がないなどの特性からもなおさらである。

 また、各地消費生活センターに寄せられる消費生活相談も増加してきている。そこで今回は、ハウスクリーニングサービスについて、業としての概要、主な業者のサービス内容や手続等についてまとめた。

 消費生活相談の概要や見積書の参考例なども掲載し、一般の消費者のほか、消費生活センター等消費者関連業務の担当者などにも役立つよう配慮した。



ハウスクリーニングというもの

 「ハウスクリーニング」とは、一般家庭の清掃作業を家の人に代わって行うサービスである。その内容などから、主に掃除機がけや拭き掃除などの日常的掃除を女性2〜3人のチームが行う「家事代行型」と特殊な機械・器具や洗浄剤などによる高度で専門的な「専門技術型」(こちらは男性が多い)に分けられるとされている。

 サービス内容については一応のメニューと料金を定めているが、これは標準的な設定料金である。個々の契約内容は、それぞれの状況により見積で決定していくものがほとんどであり、オーダーメイド的なサービスであるといえる。



ハウスクリーニングサービス調査

調査の概要

調査対象:
各種調査対象業者および「ハウスクリーニング連絡協議会」加盟業者等13社。
調査時期:
1997年12月〜98年2月
調査方法:
調査票を郵送し、回答とパンフレット等資料を送付してもらい、必要に応じて聞き取りを行った。一部、事前のヒアリングも行った。
回収状況:
11社(調査結果は、・ダスキンを2社にカウントするため12社となる)

調査結果

(1)事業者の概要

 ハウスクリーニングの事業形態は、独立部門で行っているところが多く、専業は4社であった。うち5社は、フランチャイズ方式で展開している。
 サービスの類型は、「家事代行型」が2社、「専門技術型」6社、両方が4社。開業時期は、最も古いもので71年と比較的新しいサービスである。また、サービスの対象地域は、6社が「全国」または「全国的」で、その他は東京都とその近隣県に関西を加えた地域となっており、サービスの性格上大都市中心の傾向が強い。

(2)契約手続等

 契約手続の流れは、ほぼ同様で、見積が最も重要である。

【その1】見積の申込み

依頼者が電話をかけてニーズを伝える。

【その2】見積

ほとんどが現場をみて見積を行う。(電話で見積を行う業者もある。)どこをどのように行い、料金がどのくらいかかるか。また、日時等も決める。

【その3】 見積書の作成・内容の確認

見積内容は書面化され、依頼者は、内容を確認する。

【その4】 契約の申込み

【その5】 サービスの実行

不在でも鍵を預かってしてくれる業者もある。

【その6】 清算

代金を支払う。前払いの業者もあるが、ほとんどが後払い(サービスの実行日を含む)。現金か振込がほとんど。

(3)サービスメニューと設定料金

 ハウスクリーニングは、従来「料金が高い」「高収入世帯向けサービス」といったイメージがあったようであるが、エアコンクリーニングや換気扇クリーニングなどの単品型やコースでも比較的簡易なものもある。

「家事代行型」コースメニュー

 「家事代行型」のコースメニューについては、1週間に1回、月1回など期間毎のメニューになっており、ほとんどの業者が初回は別料金になっている。

キッチンなど場所別メュー

 場所別メニューには、キッチン(台所)、バス(風呂)、トイレなどがある。いずれも設定料金にかなりの差がある。具体的なサービスの内容も違っているようである。

エアコンなど個別メニュー

 個別メニューには、エアコンや換気扇、カーペット、窓ガラス・サッシなど様々なものがあり、設定料金にも差がある。



ハウスクリーニングに関する消費生活相談

ハウスクリーニングそのものに関する相談

 PIO-NET (全国消費生活情報ネットワークシステム)に入力されたハウスクリーニングに関する相談は、92年度から97年度(2/12日現在)までの6年間で 637件あり、この1〜2年特に増加している。契約当事者の属性は、中高年の女性が多い。

 相談内容は、洗浄剤などの危害事例、サービス内容に関するもの、買物相談など。

その他の相談

 サービスそのものの相談ではないが、ハウスクリーニングが係わる相談で目立つものがある。「廉価(または無料)でハウスクリーニングをする」という勧誘をめぐる相談(多くは外国製の大型電気掃除機の目的を隠した勧誘として行われているもの)と賃貸住宅退去時のハウスクリーニング料金等の負担をめぐるトラブルである。



消費者へのアドバイスと今後の課題

調査結果からみた消費者へのアドバイス

  1. (1)全体の実態をよく知っておく。
  2. (2)サービスの特性をよく知り、生活状況やその時々のニーズにあったメニューを選ぶ。
  3. (3)見積が最も重要。十分に納得して。できれば複数社の見積をとるとよい。

消費生活相談からみた消費者へのアドバイス

  1. (1)事前によく調べて依頼する。
  2. (2)「廉価(または無料)でハウスクリーニングする」という勧誘には注意する。
  3. (3)賃貸住宅の契約をする際は、退去時の料金負担について十分に確認する。

今後の課題

  1. (1)生活者重視の産業としての体制・環境の整備。
  2. (2)客観的評価やトラブル防止のための表示のルール等の検討。
  3. (3)高齢者や単身者向けなどのサービスの開発や定着。


報告書(印刷媒体)の入手方法

  • ※本報告書の有償配布は終了しました。



本件連絡先 総務企画部企画広報課
電話 03-3443-6284


発表情報トップページへ

ページトップへ