●実施の理由
消費生活センターから報告される事故情報のなかで、いわゆる“シックハウス症候群”の情報が94年度以降急増。また、“シックハウス症候群”は、医者にかからない人が多いが、症状は長引きがちであるため、消費者に注意を呼びかける。
●結果・現状
“シックハウス症候群”は11年間に449件報告されている。年度別にみると、94年度以降増えはじめ、96年度は136件、97年度は入力途中であるにもかかわらず158件とこの3〜4年急増している。また、被害の申し出は5月になると増加しはじめ、12月になると減少する。被害発生月も夏場に多いが、部屋を閉め切ったり暖房するようになる冬場も発生している。発生地域は45都道府県にわたるが、特に関東と関西に多く、この2地域で2/3近くを占める。
●問題点
新建材の普及で住宅建材の揮発性の物質が増加しているにもかかわらず、住宅の高気密化、高断熱化が進み、従来より換気が不十分になっている。また住宅内に生活物資があふれ、それを収納する家具等によって換気が妨げられている面もある。この他、アレルギー症の人が増え、その改善のために使用した防ダニ処理資材やフローリングが新たな被害を招いている場合もある。
●その他
住宅関連の健康影響については、厚生省が事務局となって「快適で健康的な住宅に関する検討会議」が設置され、化学物質の指針値等を策定する作業が進められており、97年6月に中間報告としてホルムアルデヒドの室内濃度の指針値(0.1mg/m3以下)が公表された。また、(財)住宅・建築省エネルギー機構(建設省所管)が事務局となって厚生省、通産省、林野庁も加わった「健康住宅研究会」においても、ホルムアルデヒド等の化学物質による健康への影響の低減のための設計・施工ガイドライン及びユーザーマニュアル作りが進んでおり、98年度の早い時期に公表する予定という。