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[1998年3月19日:公表]

インターネットの消費者トラブル[4]”広告としてのインターネット”
−代理店、マルチ…サイドビジネスをうたう広告によるトラブル多発

消費者被害速報 No.20

 消費者が商品やサービスを購入するきっかけの一つに「広告」がある。インターネットのホームページや掲示板も、使い方によっては「広告」の機能を果たすが、この「広告」がきっかけとなった消費者トラブルが急増している。しかも、インターネットの特徴である「双方向性」を悪用し、消費者を別の「購入・契約の場」に呼び出すケースが多い。

 このインターネットの消費者トラブルシリーズでは、インターネットを使って購入・契約の申し込みをしたケースを「[3]インターネットショッピング」として扱ったが、ここでは、インターネットが広告の機能を果たしたことがきっかけで発生した消費者相談をまとめた(インターネットが広告の機能も果たし同時に購入・契約の場でもあったというケースは「[3]インターネットショッピング」で、また、ネズミ講については「[1]インターネットネズミ講」で扱ったためここには含めない)。


相談件数等

 95年度にはじめて相談が寄せられ、累積で172件となっている(1998年3月12日現在)。

年度別件数

1994年度から1997年度におけるインターネット広告の年度別相談件数のグラフ。グラフに続いてテキストによる詳細。

 1994年度の相談件数は0件、1995年度は2件、1996年度は41件、1997年度は129件である。

当事者の属性(不明を除く)

[性別]
男性 102件(65%)
女性 56件(35%)
[年齢]
平均 30.6歳
20歳代 79件(52%)
30歳代 49件(32%)
[職業等]
給与生活者 92件(58%)

発生地域

全国的に発生



相談の内容と特徴

サイドビジネスをうたったものが2/3を占める

 「サイドビジネス」「代理店」「アルバイト」「自宅でできる仕事」など、収入を得ることができるとうたった広告が63%と、圧倒的多数を占める。主な内容は次のとおりである。

求人広告で商品販売

 求人広告を出し応募してきた人を呼び出し「仕事に必要」といってパソコン等の機器を販売したり、「化粧品や健康食品のモニター」との広告で誘いこれらの商品を販売したりする。中には、商品を販売した上で「紹介すればマージンが入る」と他人の勧誘を勧めるケースもある。

サイドビジネスの広告で人を集める

 個人のホームページや掲示板などで、「自分が行っている有利なサイドビジネス」を紹介するとして興味のある人からの連絡を求め、電子メールを送ってきた消費者をマルチ取引や内職商法の業者の説明会等に呼び出す(契約すれば、誘った人に業者からマージンが入る)。

電子メールでダイレクトメール

 インターネット上で「サイドビジネスを探している」との発言をした人に対し、「いいサイドビジネスを紹介する」と電子メールで呼び出し、商品を販売したりマルチ取引に勧誘したりする。

問題はさまざま

消費者の錯誤を狙ったかのような広告で金銭を振り込ませるなどする

 今までチラシや雑誌で広告していたように「内職の登録料であるかのように見せ振り込んできた人に一般的内職のやりかたを書いた印刷物を送るだけのもの」や、「国際電話であることがわかりにくくなるように『−』を入れる個所を変えた電話番号で電話をかけさせようとするツーショットダイヤル」などがある。

問題のある表現を使っている

 「万病に効くきのこ」「耳あかがとれる耳用のキャンドル」「他の病院や治療法と比べて著しく効果があるとの印象を与える美容外科のPR」など、問題のある表現が使われている。

望まない映像が突如発信される

 インターネットを使用中、突然広告が発信され、消費者のディスプレイに表示される。消費者は、自分で選択してアクセスしているので、そこに望まない映像が現れることには抵抗がある。



相談事例

【事例1】
「ホームページを作成する会社」の求人募集を見つけたので、連絡の上面接にでかけたところ、パソコンショップで10〜15万円で買える旧式のパソコンを95万円で売りつけられ そうになった。そのパソコンを買わないと仕事は回せないと言われたので、もっと高性能なパソコンを持っていると断ったら、罵詈雑言を浴びせられた。パソコンを売りつけるのが目的としか思えない。
(男性 25歳 自営・自由業)
【事例2】
インターネットの電子掲示板で「健康食品を購入してレポートを提出すればモニター料を支払う。購入者を紹介すれば紹介料を支払う」との広告を見た。業者と連絡をとったところホテルに呼び出され、40万7000円で健康食品をクレジット契約して販売組織に加入した。加入直後に紹介料・モニター料の減額が一方的に通知された。また、自分のホームページで加入者を募ったが、それを見て加入した人数が自分では把握できず、確認できた2人の加入者の分も紹介料は支払われない。モニター料の支払いを条件に健康食品を契約したので、解約して返金して欲しい。
(男性 25歳 給与生活者)
【事例3】
インターネットのあるサイトで家庭でできる内職を募集していた。借金があるのでその内職をして支払おうと思い申し込んだところ、内職の紹介ではなく「借金」をすすめるハガキが来た。さらに電話で「3万円支払うと借入れに90%成功する」と説明されたが信用できるか。
(女性 56歳 家事従事者)
【事例4】
耳用キャンドル(先端を耳の穴に挿し込み、反対の先端に火をつけて使う)は、耳あかはとれず、ロウが耳の中にたまり炎症をおこす、としてテレビ等では広告の表現を制限していたと思うが、インターネット上では、堂々と耳あかがとれるといって販売している。すぐにやめさせて欲しい。
(男性 28歳 給与生活者)
【事例5】
インターネットを見ていた時、突然アダルトビデオの広告が出た。不要なら消すように、とのメッセージが出ているが、ひどい画で、大変不快になった。このような広告の出し方は納得できないし、このような内容の広告はどこかで取り締まる必要があるのではないか。
(男性 30歳 給与生活者)


消費者へのアドバイス

内容の信用性に注意

インターネットによる広告は、どこからの規制も審査も受けないため発信者が作った内容がそのまま目に触れることになる。広告の内容の信用性には、よりいっそうの注意が必要である。

インターネットだからといって有益な情報があるわけではない

サイドビジネス関係のトラブルが多いが、その多くは今までにも多発していた問題商法と類似の内容である。インターネットだからといって有利な情報を入手できると思わない方がよい。むしろ、インターネットを使うことで相互の連絡が容易になり、悪質業者にとっては、消費者への接触が簡単になる面もある。

個人からの情報にも同様の注意を

個人のホームページは、その個人の写真やプロフィールなどが載り、リアリティーのある親しみやすいものが少なくないが、中には、マルチ取引の勧誘や、業者の指示をうけての内職商法の勧誘もある。個人からの情報だからといって安心はできない。知らない人からの「有益な情報」といった電子メールも同様である。

トラブルにあったら相談を

トラブルにあった場合は地元の消費生活センターに相談すること。ホームページや掲示板が削除されないうちに早めに相談することが望ましい。




※国民生活センターでは、インターネットを使うことから始まる消費者トラブルの実態について、順次公表している。この資料は、その第4弾である。

※この情報は、(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に入力された相談のうち、非常に新手の商法・販売手口である事例や、最近相談が急増している事例について速報性を最優先に情報提供するものである。


本件連絡先 消費者情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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