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[1998年3月4日:公表]

インターネットの消費者トラブル[3]インターネットショッピングはトラブルがいっぱい
−「商品が届かない」「偽物だった」−

消費者被害速報 No.19

 インターネットの利用者の増加に伴い、インターネットを“電話や郵便に代わる新しい申込手段”とした通信販売も増えてきた(ここでは「インターネットショッピング」という)。インターネットを申込手段として使うことは、通信速度が速い点が郵便より優れ、相手の応対を気にすることなく自分の都合でいつでも送信できることが電話より優れている。しかし、インターネット特有の匿名性や、瞬時に抹消することができる電子データの特性ゆえのトラブルも生じている。


相談件数等

 95年度にはじめて相談が寄せられ、現在までに合計251件となっている(98年2月末日までの入力分)。

年度別相談件数

1994年度から1997年度のインターネットショッピングに関するトラブルの年度別相談件数グラフ。グラフに続いてテキストによる詳細。

1994年度は0件、1995年度は5件、1996年度は61件、1997年度は185件である。

当事者の属性(不明を除く)

[性別]
男性 158件(68%)
女性 74件(32%)
[年齢]
平均 31.1歳
30歳代 102件(45%)
20歳代 90件(39%)
[職業等]
給与生活者 158件(71%)
学生 23件(10%)
自営・自由業 21件( 9%)
家事従事者 15件( 7%)

発生地域

インターネットは、地理的な制約をなくすことが特徴でもあり、相談は全国的に発生している。



相談の特徴

契約・申込みした商品・役務

商品・役務は多種多様であるが、その中で

  • 携帯電話機(38件)
  • パソコン(25件)
  • パソコンソフト(11件)

が多い。また、人気商品でなかなか手に入りにくい

  • 電子ゲーム(10件)
  • 腕時計(3件)
  • スニーカー(2件)

もある。

契約金額、既払金額

契約金額は、1万円〜5万円が約3割、既払金額は1万円未満が約3割、とそれぞれ多い。

  • 平均契約金額 27万6千円 平均既払金額 19万6千円

(高額な契約・既払が数件あるため、平均も高額になっている)

主な相談内容

1. 契約を申込み、商品代金を前払いしたにもかかわらず、商品が届かない

業者と連絡がとれない、という相談も多い。また、再度アクセスしてみると申し込みをしたサイトが消えていた、というものもある。

2. 契約した覚えのない商品・役務の代金を請求された

パスワードやクレジットカード番号の盗用・悪用(消費者被害速報 No.18参照)によるものや、掲示板等に料金表示がないので無料と思って申し込んだもの、申込ボタンをうっかり2回クリックしたために2つの契約をしたことになった、というものなどがある。中には、「アダルト情報を1回利用したところその後毎月代金がクレジットカードを通じて引き落とされる」といったものもある。

3. 送られてきた商品が注文したものと違う、偽物だった、故障していた

代金を前払いしているものや、代引郵便を悪用したものに多い。中には、「コンサートチケットを申し込んだらボール紙が入った封筒が送られてきた」というものもある。



相談事例

事例1

遠方にある業者と、電子メールを使いパソコンを買う約束をした。25万円を現金書留で送ったが、商品が届かない。電話で再三苦情を言ったら「現金を返す」と約束したのに返金されない。昨日電話をしたら通じなくなっていた。(男性 36歳 給与生活者)

事例2

ネットサーフィン中、英語がわからないまま、アクセスするために必要と思いホームページの「YES」をクリックしたところ、自分のメールボックスに、日本円で約500万円(3万7500ドル)を支払えとの請求がきたようだ。コーヒーの先物を買ったことになっているらしい。どうしたらよいか。(男性 36歳 給与生活者)

事例3

業者のインターネットのホームページを見て、6万9000円を振り込んで携帯電話機を3人分申し込んだ。連絡は電子メールかFAXとなっていて、住所・電話番号は知らされていない。何度催促しても送られて来ないので、電話会社にすでに申し込みがされているかを聞いたが「知らない」「わからない」と教えてもらえなかった。身分証明のためにパスポートの写しも送っているので、その点も心配だ。(女性 24歳 給与生活者)

事例4

電子メールで有名ブランドのスニーカーを注文した。代金3万9800円を振り込んだ後、宅配便で商品が届いたが偽物だった。色、形、靴底が本物と異なる。返金してほしい。(男性 31歳 給与生活者)



消費者へのアドバイス

業者(売手側)に実体はあるか、信用できるか

インターネット上では誰の許可もなく誰でも「店」を開くことができ、個人が業者を装うことも業者が個人を装うことも、ある程度の知識と技術があれば可能である。そのため、中には実体が無かったり信用のおけない業者(売手)も多数存在すると思われる。業者(売手)の信用度が確認できない場合は、信用できる母体が運営するサイバーモール内の業者を利用するなどして自衛した方がよい。

代金を前払いしない、信用できる業者以外は代金引換にしない

前払いや代引配達の利用は、消費者が商品を受け取る前、あるいは商品を確認する前に代金を業者に支払うことになり、経済的被害に遇う危険性が高い。インターネット上のアドレスだけでは業者の実際の所在はつかめず、業者がインターネット上の「店」のデータを抹消してしまえば、その所在を追うことはほとんど不可能である。インターネットショッピングにおける前払いや代引配達の利用は、通常の通信販売時の前払い・代引配達利用以上にリスクを伴う。

クレジットカード決済は慎重に

クレジットカード決済を利用する場合は、セキュリティーシステムを必ず確認すること(消費者被害速報No.18参照)。また、一度クレジットカード番号を教えたために契約終了後も請求し続けて来るような悪質な業者があることから、クレジットカード決済する場合は、より慎重に業者を選ぶ必要がある。

海外との取り引きには語学力が必要

インターネットには国境がないと言われるが、言語や商慣習の壁は依然として存在する。相談をみると、英語がわからないためにトラブルになった例や、トラブル後の交渉ができない例などがみられる。海外の業者と契約したり交渉したりする場合は、当然、ある程度の語学力が必要とされることを知っておくこと。

業者との間でトラブルが起こった場合には、早めに最寄りの消費生活センターに相談すること




※国民生活センターでは、インターネットを使うことから始まる消費者トラブルの実態について、順次公表している。この資料は、その第3弾である。

※ この情報は、(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に入力された相談のうち、非常に新手の商法・販売手口である事例や、最近相談が急増している事例について速報性を最優先に情報提供するものである。


本件連絡先 消費者情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。

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