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[1998年2月5日:公表]

シュガーレスおよび砂糖不使用をうたった食品の商品テスト結果

 「シュガーレス」「砂糖不使用」をうたった缶入り飲料、キャンデー、チョコレート各5銘柄について使用されている糖類やエネルギー等を調べた。参考品として「シュガーレス」等の表示がないものを各2銘柄ずつ加えた。

  • 同じ「シュガーレス」の表示でもエネルギーの低さは食品の種類によって異なる。缶入り飲料では参考品の半分以下、キャンディは参考品の5〜8割程度であった。チョコレートは参考品より2割程度エネルギーが低いものが3銘柄あったが、ほとんど差のない銘柄も2銘柄見られた。
  • 「シュガーレス」は、栄養表示基準によれば、砂糖だけでなく、砂糖と同じ4kcal/gのエネルギーを持つ糖類(ブドウ糖や乳糖など)を含まない(100g中に0.5g未満)ことを意味する表示で、テストした大部分の銘柄ではこの基準に合っていた。また、「砂糖不使用」は量に関する基準はなく、「原材料として砂糖を使用していない」ことを意味する表示のため、糖類が7.8%〜36.6%含まれていた。
  • 消費者アンケートでは、これらの表示のある商品への関心度や利用度は高いが、表示の意味や栄養表示基準については、あまり知られておらず、特に「シュガーレス」と「砂糖不使用」の表示の違いは理解されていなかった。

※購入:1997年7月〜8月
 テスト時期:1997年7月〜12月

※このテスト結果は、テストした商品にのみ関するものです。


「シュガーレスおよび砂糖不使用の飲料・菓子」に関するアンケート調査の結果

消費者へのアンケート調査

一般家庭300世帯および女子大学生108人を対象に行ったアンケート調査の結果の概要は以下の通りであった。有効回答471名(180世帯363人+学生108人、回収率70.6%)を得た。

シュガーレスおよび砂糖不使用をうたった食品への関心は高く、「低エネルギーである」「虫歯になりにくい」ことを期待している

これらの食品に関する関心度についてたずねたところ、「とても関心がある」「関心がある」の合計は70%を超え、利用経験は「よくある」「たまにある」を合わせて80%以上が利用したことがあると答えた。
利用したことのある食品および今後利用したい食品はともにガム、キャンディ、飲料を上げた人が多く、利用したい理由としては「低エネルギーである」「虫歯になりにくい」ことを期待しているという回答が多かった。

「シュガーレス」、「砂糖不使用」という表示の意味は十分理解されていない

平成8年5月に施行された「栄養表示基準」では、「シュガー(糖類)」を砂糖やブドウ糖、果糖などエネルギーが普通の糖と規定している。そして、これらを含まないものが「シュガーレス」に相当する。しかし、アンケートでは「シュガーレス」を「砂糖を含まない」意味であると回答した人が5割近くおり、正解は3割程度であった。また、砂糖のみを使用していないという意味の「砂糖不使用」を「シュガーレス」と同じ意味と受け取る人は6割に達し、「シュガーレス」の“シュガー”を“砂糖”と受け取る人が多く、正しく理解されていないことが分かった。
なお、「シュガーレス」などの表示をする際に基準が出来たことを「知らなかった」という回答は7割に達した。

製造者へのアンケート調査

菓子および飲料製造者40社を対象に、アンケート調査を行った(回収率は29社、72.5% 119銘柄)。

「シュガーレス」表示のある食品の特徴は必ずしも「エネルギーの低さ」というわけではない

「シュガーレス」などの表示のある食品の特徴について、「エネルギーの低さ」という回答があったのは、飲料で36.4%、キャンディ 64.1%、ガム56.3%、チョコレート40.0%であった。よって、全体では半数近くが「エネルギーの低さ」が特徴ではないことになる。一方、「虫歯になりにくい」という回答は、飲料では0%、キャンディ38.5%、ガム81.3%、チョコレート60.0%であった。「シュガーレス」食品の開発意図は食品ごとに違いがみられた。

同じ「シュガー(糖類)」を含まないことを表わす強調表示でも、「無糖」は意味合いが違っていた

「無糖」表示は飲料に48.5%使用されていた。「無糖」表示を用いていたものは、糖質や高甘味度甘味料の添加のないもののみで、明らかに「シュガーレス」とは異なる表示として用いられていた。
また、「シュガーレス」の表示は、キャンディ(76.9%)、タブレット菓子(71.4%)、ガム(100%)で、「砂糖不使用」の表示はチョコレート(80.0%)、ビスケット(100%)で、それぞれ多く使用されていた。
さらに、「シュガーレス」あるいは「ノンシュガー」と「砂糖不使用」の併記が2品目6銘柄にあった。

「砂糖不使用」の実態は様々。「シュガーレス」とほとんど変わらないものも

「砂糖不使用」の表示のみがある銘柄は全体の18.5%あった。その中には、原材料に砂糖以外の「シュガー(糖類)」を使用している銘柄も4割あった。しかし、残る6割の銘柄では「シュガー(糖類)」は使用されておらず、食品の特徴が「低エネルギー」であるという銘柄も全体の6割あった。「砂糖不使用」の銘柄であっても、その原材料や特徴は「シュガーレス」などの表示のある銘柄と大きな違いのないものも少なくなく、「砂糖不使用」の表示だけではその食品の特徴を判断するのは難しい。

ステビア、アスパルテームなどの甘味料は約半数の銘柄で使用されている

使用されている甘味料(高甘味度甘味料)の種類は、ほとんどアスパルテームとステビア抽出物であり、飲料にはステビア抽出物が、キャンディ・ガムはアスパルテームの使用が多かった。全体では半数の銘柄で甘味料が使用され、特にタブレット菓子、チョコレートはほとんどの銘柄で使用されていた。また、これらの甘味料で補われる甘さの程度は、全体の甘さの「3割以下」という回答が多かった。



消費者へのアドバイス

 加工食品で、糖類などの低減(カット、セーブなど)か、含まない旨(ノン、レスなど)の強調表示をする際は、栄養表示基準に従うことが平成8年5月より義務づけられた。テストで取り上げた「シュガーレス」「砂糖不使用」などの表示はこの一例である。利用する場合は次の点に注意したい。

  • 栄養表示基準に従い、「シュガーレス」「砂糖不使用」などの表示のある加工食品には必ずエネルギーなどの栄養成分表示がされている。低エネルギーを期待するのであれば、強調表示だけで判断せず、栄養成分表示を確認すること。 (なお、栄養表示基準に従った表示は、平成10年の3月31日までに行えば良いため、現在でも基準に合っていない商品はあり得る)
  • 「砂糖不使用」の表示は、「原材料として砂糖を使用していない」という意味で、砂糖以外の「シュガー(糖類)」が使用されている場合もある。「シュガーレス」とは別の意味の表示であるので混同しないこと。
  • 糖アルコールには、一度に多く食べると弱いながらお腹が緩くなる作用がある(消費者アンケートでも7%の人が経験していた)。この事はパッケージにも表示されているので注意すること。


行政への要望

 栄養表示基準は消費者の商品選択の拠り所となるものであるが、糖質に関する表示を例に上げると、「シュガーレス」と「砂糖不使用」の表示の違いを認識できない人が少なくないなど、十分消費者に周知されるには至っていない。公報などを利用して消費者に栄養表示基準やそれに伴う表示の内容などを広く認識させてほしい。



業界への要望

 テスト結果より、栄養表示基準に沿わない表示の商品がまだ見られる。平成10年3月31日までは経過措置期間であるが、消費者がこれらの表示を基準にして商品選択ができるよう、早急に栄養表示基準に沿うよう表示を改めてほしい。




本件連絡先 商品テスト部
電話 0427-58-3165


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