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[1997年12月5日:公表]

消費生活相談にみる'97年の10大項目

 国民生活センターでは、全国の消費生活センタ−に持ち込まれた消費生活相談等を「全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO−NET)」によりオンラインで収集している。ここには、年間35万件(蓄積件数は約 250万件)の情報が寄せられている。これらの情報は、消費者の関心事項や消費者問題の動向をみる上で貴重な情報源である。
 本資料は上記PIO−NETの中から本年相談件数の多かったものや相談件数が急増したもの、また、相談現場で注目を集めたものから10項目を取りまとめたものである。


消費生活相談件数は昨年に続き高い伸び

97年の相談件数をPIO−NETでみると、10月末現在で約27万件、前年同時期に比べて19.3 %の増加となっており、96年に続いて高い伸びを示した。



「消費者取引」の相談が、全相談の8割に

消費生活相談の中で、「販売方法、契約・解約など取引に関する相談」の割合が増加しているが、97年はついに8割を占めるに至った。取引相談に多い商品・サービスの上位3位は、アクセサリー(20,996件) 、資格講座(9,154件) 、サラ金(8,930件) であった。アクセサリーが多いのは「ココ山岡」の倒産に伴う相談が集中的に寄せられたことによる。



マルチ・マルチまがい取引、訪販法改正でも減らず

電話勧誘販売の新たな規制、マルチ取引の禁止行為の対象者の拡大等規制を強化した改正訪販法が96年11月に施行された。その結果、電話勧誘に係わる資格講座相談件数は減少傾向にある。しかし、マルチ・マ泣`まがい取引をめぐる相談は、10月末現在までで8,332件で、前年同期に比べて25.8%増と相変わらず増加傾向にある。当該取引では、20歳代の若者や主婦層を中心に被害を受けやすく、扱われる商品には健康食品、化粧品、婦人下着等の消耗品が多い。本人が熱中してしまい、家族、友人から迷惑している等の苦情が寄せられるケースもある。



太陽熱温水器販売業者の相談相次ぎ、実名公表

太陽熱温水器や石油ボイラーなどの大手訪問販売業者である朝日ソーラー(株)の「虚偽のセールストーク」「判断不十分者への過剰販売」など販売方法に対する消費者からの苦情が多発した。国民生活センターでは、97年4月に社名を公表し、消費者に注意を呼び掛けた。



金融・保険に関する相談が相次ぐ

低金利時代を反映して、金融、保険等に関連した相談が相次いでいる。
中でも、4月に日産生命の破綻が発表されて以来、消費者の生命保険に対する不安が一気に高まり、相談が急増した。3月に349件であった相談件数は、4月には661件、5月924件、6月648件となった。年別件数では95年が2,707件、96年3,274件、97年は10月までにすでに4,984件となっており、97年の対前年同期比は191.1%となっている。内容は、破綻処理に対する加入者からの苦情に加えて、他の生命保険加入者からも、生命保険の見直し気運の広まる中で、解約や転換契約等をめぐる苦情が目立っている。



和牛のオ−ナ−契約で業者の逮捕相次ぐ

96年秋ごろより、高利回り、元本保証をうたった和牛オーナーを募集する「和牛預託商法」を行う業者が相次いで登場した。97年に入り、同商法の問題がマスコミで取り上げられ、消費者から会社の信用性、解約に関する相談が激増した。相談件数は96年が368件であったが、97年は10月までに2,664件になった。埼玉県警が5月に「千紫牧場」、「はるな共済牧場」を出資法違反で逮捕したのに続いて北海道、静岡など全国各地で牛預託業者の逮捕が相次いだ。業者が倒産し消費者の出資金が返金されないケースも出ており、被害者救済弁護団が結成されている。



ココ山岡の倒産で相談殺到

1月に起きた「(株)ココ山岡宝飾店」の倒産は、同社の「買戻し特約」(販売したダイヤを5年後に購入時と同じ価格で買い戻すというもの)の履行不可能による消費者トラブルを引き起こした。倒産した1月には4,598件、2月は5,844件、3月は3,135件、4月には901件の相談が寄せられた。消費者の大部分は信販会社との立替払い契約を結んでいたことから、現在、契約先の信販会社に対して(1) 既払金の返還、(2) 未払い金の支払い義務がないことなどの確認を求める集団訴訟が全国各地で起こされている。



住宅ロ−ン返済につけ込んだリフォーム商法登場

訪問販売等で、住宅リフォームを勧める際、「現在、あなたが借りている高金利の住宅ローンを低金利のものに借り替える手続きを代行してあげるから、その際に生じた差額を利用してリフォーム工事をしないか」とのセールストークを用いて契約させ、実際には代行をしない業者のトラブルが96年、97年と急増した。



情報化社会を反映した電話関連サービスのトラブル急増

通信情報の環境が急激に変化しているのに伴い新手の電話関連サービスのトラブルがここ数年急増している。97年も携帯電話機、PHSの販売・解約に係わるトラブルが急増し、電話情報サービスについても、国際電話を利用した悪質な情報サービスの登場などによってトラブルが激増した。また、インターネット・ショッピングをきっかけとする消費者トラブルやインターネットを利用したネズミ講などのトラブルも目立つようになった。



自動車関連危害相次ぐ

96年の自動車のシートレールの端に乳幼児が頭や顔をぶつけて大怪我を負う事故やチャイルドシートのシートベルトに乳幼児が首を巻き付けてしまい圧迫され死亡するという事故に加え、97年では、エアバックの作動に関する苦情が相次いでいる。エアバックが衝突時に作動しなかった、あるいは反対に、想定外の作動により被害を被った、走行中突然作動した、クラクションを鳴らそうとして作動したなどの苦情が寄せられている。これらについて国民生活センターでは調査等を行い、マスコミを通じての消費者に対する情報提供や業界への改善要望を行った。




本件連絡先 企画広報課


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