[本文へ] 消費生活・消費者問題に関する事例や対処方法を紹介しています。

現在の位置 : トップページ > 注目情報 > 発表情報 > ネズミ講の勧誘・加入は犯罪です!−相談急増、新手の国際ネズミ講−

[1997年12月3日:公表]

ネズミ講の勧誘・加入は犯罪です!−相談急増、新手の国際ネズミ講−

消費者被害速報 No.15

 国際的なネズミ講組織に関する相談が急増している。ネズミ講とは、後順位の加入者が支出した金銭等を先順位の加入者が受け取るという配当組織である。加入者が無限に増加することが前提となっているが、1人が2人づつ勧誘するだけでも、27代目には日本の人口を越えてしまうことになり、結局、一部の先輩加入者を除いて大方の加入者は損をすることになる。日本では、過去のネズミ講事件をきっかけに「無限連鎖講の防止に関する法律」ができ、ネズミ講を禁止したため、ネズミ講に関する消費者相談は激減していたが、一昨年度あたりから増加しはじめ、今年度も同様の傾向が続いている。なかでも、イタリアの会社を主催者とする特定の「国際ネズミ講」の相談が多く、かつ短期間に急増している。


相談件数等

 イタリアの会社を主催者とする「国際ネズミ講」の相談は、69件寄せられている(1997年12月2日までの入力分)。
そのうち61件は違法性などを問う加入前の相談であるが、8件は既に加入した人(またはその家族、知人等)からの相談である。

相談件数の推移(受付月別累積件数)

(1997年12月2日現在)

累積相談件数 69件

  1. 97年7月……2件
  2. 8月……12件
  3. 9月……36件
  4. 10月……64件
  5. 11月……69件

当事者の属性(不明を除く)

[性別]
男性 34件(52.3%)
女性 31件(47.7%)
[年齢]
平均 33.9歳
20歳代 22件(35.5%)
30歳代 22件(35.5%)
40歳代 14件(22.6%)
[職業等]
給与生活者 38件(63.3%)
自営・自由業 11件(18.3%)
家事従業者 9件(15.0%)
学生 2件( 3.3%)

発生地域(不明を除く)

27都道府県で発生している。10件以上相談が寄せられているのは、山陽、南関東、近畿である。

発生地域別件数

  1. 北海道・東北北部 2件
  2. 東北南部 3件
  3. 北関東 4件
  4. 南関東 10件
  5. 甲信越 1件
  6. 北陸 1件
  7. 東海道 8件
  8. 近畿 10件
  9. 山陽 12件
  10. 山陰 0件
  11. 四国 3件
  12. 九州北部 4件
  13. 九州南部・沖縄 3件


仕組み等

仕組み

  • 子ネズミ、孫ネズミへと移動しているのは、金銭や有価証券の類ではなく「証明書」である。証明書には、名簿欄があり、そこに7人の氏名や銀行口座 名等が記載されている。
  • 勧誘した人から、証明書を1枚 4,400円で購入する。
  • 購入した証明書に記載されている名簿の1番目の人に4,400円を振り込む。
  • 講元のイタリアの会社にも4,400円を振り込む。(これまでの経費13,200円)
  • 次に、講元に対し所定の手続きを行うと講元から3枚の証明書が送られてくる。その証明書には、申込み者(A)の氏名が7番目(最下位)に記載されている。
  • 申込み者(A)が、その証明書を他人に 4,400円で販売する。(3枚完売すれば13,200円を回収できる)
  • 勧誘されたBがこのネズミ講に加入すれば、Aの名簿順位は6番目に上がり、さらにBがCを勧誘し、Cが加入すれば、Aは5番目に上がる、このようにして順次上位に登っていく。
  • やがて1番目に到達すると、4,400円×2,187人(3の7乗 )=9,622,800円の儲けになるというもの。
  • 「イタリアの文化遺跡を保存することを名分にしている」という申し出が多い。

誰に勧誘されたか

誰に勧誘されたか分かっている56件をみると、友人・知人に勧誘されたという相談がもっとも多い(45件)。また、インターネットによる勧誘が4件、その他、職場の上司・同僚、親戚による勧誘などがある。



最近のネズミ講相談の特徴

 ネズミ講に関する相談は、93年度9件、94年度8件と非常に少なかったが、95年度に83件と増加の兆しをみせ、96年度は 210件と急増、今年度も既に132件になっている。  名簿の上位者がどんどん消去されていくため主催者が不明なことが多い(本件は主催者がはっきりしている稀なケースといえる)。加入させる名目として「児童福祉のため」「環境保全のため」など福祉をうたうケースが多いのが最近のネズミ講の特徴である。  また、目新しいネズミ講としては「インターネット上で知った」というものや、金銭の代わりにテレホンカードを使うものなどがあるが、いずれもまだ件数は少ない。



消費者へのアドバイス

  1. (1)日本では、ネズミ講は「無限連鎖講の防止に関する法律」によって、開設、運営、勧誘の一切が禁止されている。加入するだけで法に触れ、勧誘すると処罰の対象となる。ネズミ講には、絶対に手を出さないこと!
  2. (2)相談の中には「外国のネズミ講だから日本の法律には触れない」と言って勧誘しているケースがある。無限連鎖講の防止に関する法律の所管官庁のひとつである警察庁によれば「警察も注目し、組織の実態等を詳細に把握し検討している」とのことである。
     外国のネズミ講だから法に触れない、などとは思わない方がよい。



※この情報は、PIO−NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に入力された相談のうち、非常に新手の商法・販売手口である事例や、最近相談件数が急増している事例について速報性を最優先に情報提供するものである。


本件連絡先 消費者情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。




発表情報トップページへ

ページトップへ