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[1997年8月1日:公表]

脱毛エステにご注意!

消費者被害注意情報(危害情報システムから)No.12

 エステティックサービスで身体に危害を受けたという苦情はエステトラブルが社会問題化した92年度をピークとしていったん減少したが、95年度以降また増加の傾向にある。なかでも増加割合が高いのが脱毛エステティックサービス(以下脱毛エステ)で、被害も重症になりがちである。脱毛エステは夏にかけてニーズが高まる。そこで、脱毛エステによる危害の実態をまとめた。


危害情報件数等

年度別件数

1990年4月以降に全国の消費生活センターに寄せられた脱毛エステに関する危害情報は 735件である(97年7月21日までの入力分)。年度別件数をみると、92年度の 159件をピークに数年間減少傾向が続き、95年度には75件にまで減少したが、96年度になって 129件(前年度比172%)と急増した。

表1 年度別件数
年度9091929394959697
件数6384159107987512920

発生月別件数

危害は年間を通して起きているが、春から夏にかけて多くなる。

表2 危害発生月別件数
123456789101112
件数191519243442323223231417

被害者の属性

被害者の性別がわかっている 603件の内訳は、女性 579件(96.0%)、男性24件(4%)で圧倒的に女性が多い。年齢がわかっている 597件中、20歳代が女性(478件)、男性(15件)ともトップで、性別不明分もあわせると 493件(82.6%)と大半を占める。次いで30歳代66件(11.1%)、10歳代22件(3.7%)と続くが、50歳代も1件ある。

料金

契約金額がわかっている632件の平均金額は604,455円で、最低は 4,000円、最高は300万円であった。



危害の内容

  1. 危害の内容は腫れ、色素沈着、カブレなどの皮膚障害が 607件で、8割以上を占める。ついで熱傷57件が多い。その他はしびれ、擦り傷、感電などさまざまな症状である。危害を受けた部位は大腿 149件、胸部・背部 139件Aついで腕・肩 131件である。危害の程度のわかっている 508件のうち、医者にかからなかったものが 280件と最も多いが、医者の治療を受けたものが 228件あり、治療期間が1ヶ月を越えるものも68件(13.4%) ある。
  2. 痛みを伴う場合が多く、跡が残ったりするひどい被害も多い。
    痛みを訴えているものが 213件と多く、腫れたり(131件)、化膿したり(45件)、炎症などを起こして、色素沈着や毛穴の陥没などが残った中には、治療しても効果がなかったという苦情もある。指先等に痺れが起きたもの(12件)、皮膚がケロイド状になったり(3件) 、肝炎が疑われるもの(3件) などもあった。
  3. 針を用いた施術に関する苦情が多い
    針(ニードル)を用いている苦情が 119件ある。この施術による症状の内訳は皮膚障害93件、熱傷7件、神経・脊髄の損傷2件等である。また、1カ月以上の治療を要する症状が、危害程度がわかっている89件中17件(約2割) ある。
  4. ワックス脱毛などでも被害は発生している
    ワックス脱毛による危害は62件あり、腫れやアザ、化膿や内出血等が発生している。
  5. 「永久」といってもすぐ毛が生えた例も
    「永久脱毛」を宣伝していたもの(138件)で、効果がなかった( 毛が生えてきた)という苦情が22件あった。


苦情事例

  1. 永久脱毛した後、出産したところ、母子ともC型肝炎に感染していた。大きな病院で再度検査したところ、病院で「エステで感染した例もある」と聞いた。家族の中の他の者は感染しておらず、原因が思い当たらない。エステ会社は否定したが全額返金するという。(95年1月 東京都女性20歳)
  2. 脱毛の施術を受けた後、腕にしびれが出て、生活にも支障をきたした。大学病院で診察を受け、施術によるものと判明した。 (96年3月 福岡県 女性31歳)
  3. 両腕の永久脱毛の施術を2〜3回受けた。ところが、針跡が5〜6ヶ所化膿し、脱毛したところに毛が再生し、永久脱毛にならなかった。 (95年9月 愛知県 男性21歳)
  4. 電話広告をみてエステの店にいき、2時間施術を受けたところ、ひりひり痛み、専門医の治療を受けた。医者に施術を続けるとケロイドになると言われ、エステの店に解約の申し出をしたが続けるように言われた。今後が心配なので解約したい。 (92年8月 静岡県女性25歳)


消費者へのアドバイス

脱毛エステで、やけどなどの危害を受けることもあるので注意する

美しくなりたいと思って受けた脱毛エステで危害などを受けるのでは何にもならない。傷が治りにくいか、シミが出来やすいかなど、自分の体質もよく考えて施術をやるかどうか判断する。

脱毛エステを受ける前に、自分でできる自分にあった脱毛法がないか試してみる

毛を目立たなくするには、脱色、カミソリによる毛剃り、クリームで毛を溶かす、ピンセットや毛抜き、脱毛器の使用など、さまざまな方法があるので試してみるとよい。試す場合は説明書等をよく読むこと。脱毛器を使う場合は、皮膚を挟み込むトラブルがないよう慎重に扱う。使ったあとの手入れも含めて、器具は衛生的に扱う。

脱毛エステを利用するときは、慎重にエステティックサロンを選ぶ

脱毛はエステティックサロンの方針や個々の技術者によって、技術の水準や衛生管理が異なるので、評判等も探って選ぶようにする。1回毎に支払うシステムのサロンを利用する。継続的に契約する場合でもまず数回サービスを受け、内容と価格を確認する。よく納得してから、施術担当者を指名して契約する。

エステの契約をする前の注意点

契約する前に施術内容については、施術の期間、効果の程度や痛みなどの合併症のほか、副作用があった場合の治療費用の負担、契約期間延長、施術担当者の変更の場合の対応についても説明を受け、書面で確認の上契約する。契約はトラブルが発生したらすぐ止められるようにローンは避け、中途解約ができ、解約手数料の最高限度額などが明記された標準契約書を取り交わすようにする。

脱毛エステでトラブルが起きたら

脱毛施術で被害が生じたら、無理をして続けないこと(そのためにも標準契約書を取り交わしておくことが必要である)。危害が起きた場合は、すぐ医師の診察を受け、診断書をもらっておく。

脱毛前後のケアをていねいに

自分で行う場合もエステを利用する場合も、脱毛自体は生えている毛を無理やり抜くわけであるから、当然、痛みがあったり、抜いたあとに手入れが悪いと細菌感染を起こす可能性が考えられる。脱毛前後の衛生管理に十分気をつける。




※この情報は、全国の消費生活センターから国民生活センター「危害情報システム」に報告された事故情報をもとに、消費者に被害防止のための注意を促すことを目的に提供するものである。


本件連絡先 消費者情報部
ご相談は、お住まいの自治体の消費生活センター等にお問い合わせください。


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