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[1997年3月5日:公表]

乳幼児用子守用品(子守帯)の比較テスト結果

 赤ちゃんとの外出には、ベビーカーとともに、だっこやおんぶができる子守帯は必需品。そこで子守帯の主流であるだっこ・おんぶ兼用タイプ8社10銘柄と肩掛けだっこタイプ5社5銘柄、計15銘柄について、強度や子どもの安定性、使用性を中心にテストを行った。

  • 新品時の生地や縫製に外観上の欠点があったのは[ベビーキャリアー][ベビーキャリアコンパクト]。
  • 子守帯は「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律施行規則」の対象外ではあるが、[リュクレ]からホルムアルデヒドが検出された。
  • 肩掛けだっこタイプは子どもの月齢にかかわらず足回りの形状が合わず太ももに食い込み、跡が残りやすかった。
  • 子どもの出し入れは[Kiddies][ベビーキャリアー][アプリタックTポーチ]がしやすく、[アプリッタックDX][ミキハウスベビキャリー][ニンナナンナA-78][ピッカバック]が出し入れしにくかった。
  • 肩掛けだっこポーチ式はだっこする人の腰に負担がかかり、だっこ・おんぶ兼用タイプはだっこよりおんぶのほうが肩に負担を感じる。

※購入 :'96年6月〜7月
 テスト:'96年7月〜12月

※注意事項
1.このテスト結果は、テストのために購入した商品のみに関するものである。
2.モニターテストの乳幼児モニター数は銘柄の対象月齢により若干異なる。
 (兼用…だっこ13人・おんぶ18人、肩掛け…16〜20人)

買うとき使うときのアドバイス

赤ちゃん誕生 さあ、どれを選ぼう

  • 使用する機会が多い場合は、子どもの成長に合わせて買い替えるほうがよい。家事をしながらおんぶするものと、外出時にだっこするものを用意しておくと便利。
  • 使用する機会が少ない場合、または、肩帯の調整の煩わしさをいとわなければ、兼用できる割合の高かったものをテスト結果を参考に選ぶ。
  • 家の中だけでおんぶに使用するならひも式がよい。
  • 外出時のだっこに使用するなら月齢に合わせて選ぼう。
  • 首が座ったばかりのときから使用する場合は、頭当てにサ ポートがついた袋式が安心。
  • 寝返りができ、じっとしていないようになったら、オープン式のほうが取り扱いは楽。中でもバックル式のほうが抱き上げるときの安定性がある。
  • 首や腰が座れば肩掛けだっこタイプでも使用できるが、しっかり手で支えたい商品なので、年の近い兄姉がいるような場合は不向き。
  • 1歳過ぎたら、だっこは肩掛けだっこタイプが中心になる。お父さんの出番も多いようだが、おなかに当たらないか、帯の長さは十分かなど確かめること。ポーチ式は腰に対する負担が大きいことを考慮する。

お医者さんから見た子守帯の選び方

 成長の著しい乳幼児期に使う子守帯。だからこそ子どもの体にとって、どんなものがいいのか気になるところ。早速東京・青山にある「こどもの城」小児保健クリニックで数多くの子どもたちを診察している巷野悟郎先生に話を伺った。

 ここ、「こどもの城」に来る人たちの中にも、子守帯を愛用している人は多い。やはり、昔風のおんぶから最近ではだっこをする親が増えてきているようだ。さらに、月齢にもよるが、だっこ派の中でも、ポーチ式が目立つという。

 巷野先生は、子守帯について、子どもの成長に合わせて使うことをまずすすめている。「首が座っていない段階では、できるだけ子どもの頭を安定させられる『斜めのだっこ』が安心。先生は、これが本来のだっこの形という。親の腕で赤ちゃんの頭を支えられるからだ。昔多く使われていた「ベビーキーパー」という網状のものでだっこできるものがあったが、これは非常にシンプルながら頭を支えられるので安定感がある。

立ててだっこするものは、首が座れば使用できるが、子どもの力がある程度ないと、子守帯の中で子どもが小さくうずくまってしまうのでそうならないように気をつけてほしいという。

「ポーチ式では、最低限、首・腰が座ってから使いましょう」

 腰が座ったかどうかを確かめるには、平らな何もないところに子どもを座らせたとき、子どもが自力で体を支えていられるかどうかを見る。

 それから、子どもの腰がしっかりし始める時期によくある症状だが、反射的に、子どもが背中をうしろにのけぞらせることがある。こんな反応は特に問題ではないが、いつ起こるかわからないので、必ず手を添えてあげよう。

 最後にこんな注意も。親の服にも気を配ること。ブローチやネックレスはもちろん、ボタンやファスナーなど、子どもの顔近くに傷つけやすいものがないかチェックしよう。

いよいよ赤ちゃんとお出かけ、注意することは?

  • 取扱説明書の注意事項や使用方法をよく読み、従うこと。
  • 縫い目がほころびていないか、バックルやホックなどの留め具の具合を確認すること。
  • 不慣れな場合は介助してもらうこと。
  • だっこした赤ちゃんは必ず手で支えよう。

【だっこ・おんぶ兼用タイプの場合】

  • サポート類は子どもの状態に合わせて使い、汚れやすいのでこまめに洗濯を。
  • 肩帯は取扱説明書どおりに掛ける。特にだっことおんぶで掛け方の違うものがあるので注意。
  • おんぶのとき、肩帯が胸もとで交差してバックルで留めるものでは、片方の肩帯をバックルで留めてから肩に掛ける方法は子どもが一時的に斜めになりやすいので気を付ける。

【肩掛けだっこタイプの場合】

  • 肩ベルトをしていても、手で背中や肩など体を支えてあげよう。
  • ファスナーを開閉するときは、子どもを下に降ろしてから行うか、ファスナーで足を挟み込まないよう注意。

安全を保障? SGマークとPL保険

 今回テストした商品には、「SGマーク」が付いているものと、「生産物賠償責任保険(PL保険)」が付いているものとがあった。これらはどんなものなのだろうか。

 SG(S afty Good s)マークは、「製品安全協会」が審査し安全と認定した製品に付けられるものだ。もし、このマーク付きの製品に欠陥があり、人身事故が起きた場合、1人最高1億円が支給される。また、死亡等の特別な場合には、迅速に一時金60万円が交付されるというものだ。

 SGマークが付けられる「子守帯」は、乳幼児を背に負う形式、前に横抱きで支える形式、前に立て抱きで支える形式、袋状のものに入れて前抱きまたは背に負う形式の4つに分類されている。今回テストしたもののうち、「だっこ・おんぶ兼用」のものがこれに当たる。'90年に、ひもが切れて赤ちゃんが落下したという事故が起こったが、この商品にはSGマークが付いていた。

 一方、肩掛けだっこのできるものはSGマークの分類からは外れたものである。これらのうち、いくつかの製品に、生産物賠償責任保険が付いているようだ。これは、各製品を作ったメーカーが、保険会社と契約を結び、事故が起こった場合に独自の補償を行うというもの。こちらにはSGマークのような統一した基準はない。


本件連絡先 商品テスト部
電話 0427-58-3165