紳士用セーター(溶剤)
受付番号:2020159
目的
クリーニングに出した紳士用セーターを着用したところ、肌の湿疹や他の衣類への色移りが生じた。クリーニング用の溶剤が残留していないか調べてほしい。
テスト結果の概要
提供された2枚の紳士用セーターのうち、調べた1枚から検出された揮発性成分は、当時、クリーニング店で使用したとされる石油系ドライクリーニング溶剤の成分とは合致しなかったものの、石油系ドライクリーニング溶剤にも含まれる物質と推定される成分が検出された。苦情品を着用して相談者の肌に生じた異常はこれらによる可能性も考えられたが、因果関係については皮膚科専門医による診断が必要である。また、苦情品は染色堅ろう度でJISの基準を上回っていたことから、現状では石油系ドライクリーニング溶剤で染料の移染等が起こる可能性は低いと考えられた。