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[2021年5月:公表]

クロスバイク

受付番号:2020143


目的

クロスバイクで走行中、突然、前車輪が外れて転倒し、歯を折るけがをした。商品に問題がないか調べてほしい。

テスト結果の概要

苦情品のクイックレリーズハブの固定が適切な場合、前車輪の保持はJISの基準を満たしていたことに加え、前ホークつめは、不意にクイックレリーズハブのカムレバーが緩んでも直ちに前車輪が外れない構造となっており、商品に問題はなかった。苦情品は、前ホークつめにはハウジングや調整ナットと擦れ合って摩滅したと考えられる痕跡やハブ軸との接触による圧痕がみられたことから、前車輪のクイックレリーズハブの固定が緩んだ状態で、ある程度の距離を走行していたと推測された。また、前車輪や前ホークに異物を巻き込んだ明らかな形跡はみられなかったものの、前車輪のクイックレリーズハブの固定が大きく緩んだ状態で前車輪に異物を巻き込ませる再現試験の結果、前どろよけが苦情品と類似して変形するとともに、前車輪が脱落したことから、事故の原因は、クイックレリーズハブの固定が大きく緩んでいたことに加え、前車輪に何らかの異物を巻き込んだためであると考えられた。相談者の申し出情報によると、購入後に前車輪を脱着したことはないとのことであり、購入時点から固定が不適切な状態であった可能性も考えられたものの、いつの時点から固定が不適切であったのか特定はできなかった。